「クライミングジム POCKET」でボルダリングをする子ども

「クライミングジム POCKET」のボルダリングで養う子どもの忍耐力|川崎市

2024年のパリ五輪でも注目を集めたスポーツクライミング。その一種であるボルダリングは、遊び感覚で楽しみながら体力をつけられるため、子どもからの関心も高まっているといいます。

この記事では、そんなボルダリングが学べる神奈川県川崎市の「クライミングジム POCKET」をご紹介します。多世代の会員が交流するアットホームな雰囲気が特徴で、登るルートの数も多彩です。子どもたちはPOCKETでのボルダリングを通して、あきらめずに努力する忍耐力や自分でルートを考える思考力を身につけられます。

今回は、オーナーの南風本直己(はえもと・なおみ)さんにインタビューを行い、POCKETの魅力や子どもたちがボルダリングを通して成長する様子について伺いました。

子どもも通える「クライミングジム POCKET」の魅力

「クライミングジム POCKET」のボルダリングの壁

編集部

「クライミングジム POCKET」でどのようなことが学べるのかお聞かせください。

南風本さん

POCKETは、子どもから大人まで楽しめるクライミングジムです。ボルダリングを中心に、リードクライミングやトップロープクライミングまで幅広いクライミングを楽しめます。お子さんの場合は、学校の上履きなどの室内シューズさえあれば始められます

編集部

子どもだけで通うことは可能なのでしょうか?

南風本さん

中学生以上に関しては子どもだけで通うことは可能です。小学4~5年生の子どもが多いのですが、もしお兄ちゃんやお姉ちゃんと一緒に小学生以下の子どもを通わせたいという場合は、保護者の方に必ず一度は登ってもらうようにお願いしています。ボルダリングは危険を伴うスポーツなので、何が危なくて、何が大変で難しいのかを一緒に体験して知ってもらうためです。

見ているだけだと、みんなひょいひょい登るので、簡単に見えるんですよね。でもいざ自分が登ると、降りるのが怖くて動けなくなったりするんです。ですので、保護者の方ご自身でも登っていただくことで、無理な声掛けをしないといった安全面への理解を深めていただいています。

ただ、継続的に通っている子どもは、お父さんやお母さんも一緒にクライミングをしているケースがほとんどです。その中には、親御さんが昔からボルダリングをやっているケースもあれば、子どもと一緒に始めるケースもあります。

通う頻度は週1ぐらいの子が多いですが、やる気になると、週2回来たりもしますね。すごく登れる子の中には、近くにある大会の対策に特化したジムに行って、ハードな動きを練習している子もいますよ。

子どもが飽きない工夫:子ども専用の課題を毎月20パターン用意

編集部

「クライミングジム POCKET」ならではの特長があれば教えてください。

南風本さん

子ども専用の課題も毎月20パターンほど用意していて、それができたら一つずつ記録をしています。そこで子どもたちには、達成感を味わってもらっています。

また、一般的なボルダリングジムでは、一見してコースが分かりやすいよう石の数が少ない壁が多いのですが、POCKETでは壁いっぱいに石をつけています。コースが分かりやすい石が少ない壁も、登れたら達成感があって楽しいのですが、すぐに挑戦できる課題がなくなってしまうデメリットもあります。

一方、壁に石が多いと、自分次第で無数にコースを作れるので、子どもたちも飽きにくいのです。最初は登り方が少しわかりにくいかもしれませんが、石の近くに貼ってあるテープをコースの目印にして、登ってもらいます。

ボルダリングの難易度:子どもでもクリアしやすい&ゲーム感覚で挑戦できる工夫も

「クライミングジム POCKET」でボルダリングをする子ども

編集部

「クライミングジム POCKET」の壁は、どのくらいの難易度に設定されているのでしょうか?

南風本さん

一番簡単な課題を、初心者や子どもでも十分にクリアできる8級という設定にしています。

8級ができたら7級と、少しずつレベルを上げていくのですが、難しい課題に挑戦し続けるのは子どもたちにとっては大変なことなので、ちょっとゲーム感覚で課題を作ったりもします。

例えば、手と足を置く場所が決まっている課題をする際に、あえて足の置く場所を自由に決めさせてみるといった内容です。子供向けに難易度を調整して多くの達成感を味わってもらうことで、子どものモチベーションを刺激しています。

編集部

子ども向けの壁などは用意されているのですか?

南風本さん

子どもは大人の壁の中で簡単なルートを登ってもらうことが多いです。ただ、小さいスペースですが、子どもが安全に登り降りを練習できる壁が1枚あるので、そこで遊んでもらうこともできます。

「クライミングジム POCKET」にある子ども用の壁

▲子どもが楽しく登れるような、可愛らしい壁もある

クライミングジム POCKETで身につく力:努力する姿勢&考える力

「クライミングジム POCKET」でボルダリングをする親子

編集部

「クライミングジム POCKET」でのボルダリングを通して、子どもたちはどのような力を身につけていくと感じていますか。

南風本さん

とにかく子どもたちはひたむきに頑張っていて、その姿勢が身についていっていると思います。

ボルダリングでは、自分で課題を決めてコースにトライします。楽しんで取り組めることもある一方で、なかなかクリアできない葛藤や、高さによる恐怖心などもあり、中には泣いてしまう子もいます。

ただ、ボルダリングは、失敗を繰り返しながら少しずつ上達していくスポーツです。子どもにはそこを一番理解してもらいたいですし、だからこそ「落っこちていいよ」「失敗していいよ」と伝えるようにしていて、子どもたちも諦めずに挑戦を続けていきます。

編集部

何か課題を決めて取り組んで、失敗してもまた挑戦して、という姿勢はボルダリング以外でもさまざまなシーンで役立ちそうですね。

ちなみに、課題をクリアできるかどうかにおいて、体の大きさの影響はあるのでしょうか?

南風本さん

もちろん、手足が長いと有利なのですが、それが全てではありません。石をつかんで、力任せに体を引き上げるのではなく、一人一人が自分の体格や筋力に合わせて、登り方の順番や方法を工夫する必要があります。だからこそ、考える力が身につくんです。

子どもたちはみんな工夫をしていて、「僕はこうやったよ」「私はこれでもできたよ」という声が聞こえてきます。自分にベストな方法を見つけることも、クライミングの大きな醍醐味だと思います。

また、大会であれば優劣がつくのですが、普段の練習の中で競争は存在しません。「あの子はあの子、君は君」「逆に君が先にできた課題もあるよね」と、他人と競う必要がないことも伝えるようにしています。

アットホームな雰囲気も魅力:世代を超えた交流も多い

「クライミングジム POCKET」でボルダリングをする会員たち

編集部

「クライミングジム POCKET」では、子どもたちはどのような雰囲気でボルダリングに取り組んでいるのでしょうか?

南風本さん

POCKETは、地域の幅広い年代の方がクライミングを通して交流できる場でありたいというコンセプトがあることから、とてもアットホームな雰囲気です。実際に、大人と子どもが同じフィールドで楽しんでいて、運動を楽しむ場としても、世代を超えたコミュニケーションの場としても、地元の方々からご好評いただいています。

子どもたちには私が指導をすることが多いのですが、上手な常連のお客さんが子どもたちにアドバイスをしてくれることも少なくありません。

通っている子たちの顔を覚えている大人の会員さんもいるので、「それ、できるようになったんだね」という声も飛び交い、みんなで見守っているという雰囲気です。

編集部

子どもにとっては、大人と接することで、学校だけでは身に付けられない社会性を培う機会となっているかもしれませんね。

「クライミングジム POCKET」からのメッセージ

「クライミングジム POCKET」オーナーの南風本さん

▲取材に応じてくださったオーナーの南風本さん

編集部

最後に、こちらの記事をご覧になった保護者の方やお子様にメッセージをお願いいたします。

南風本さん

ボルダリングは見た目以上に難しいけれども、やってみると意外とできる、面白いスポーツです。大人と子どもが同じ土俵で遊べるというのも、ボルダリングのいいところですね。

勝ち負けがなくて大人と子どもが一緒に遊べるスポーツって、多分そんなにないと思います。実際に結構いい勝負をするんです。その辺りも魅力の一つなので、ぜひ一度味わってみていただきたいですね。

編集部

「クライミングジム POCKET」で楽しめるボルダリングの魅力が伝わってきました。本日は、子どもたちの成長の姿を丁寧にご紹介くださり、ありがとうございました。

「クライミングジム POCKET」の料金・持ち物など

「クライミングジム POCKET」では基本的な服装は自由です。小学生など小さい場合は、クライミングシューズの代わりに上履きや運動靴を使うことも可能です。

中学生以下の料金は、以下の通りです。まずは一度体験してみて、定期的に通いたい場合はお得な「6回券」や「マンスリー会員」を利用することがおすすめです。

▼中学生以下の各種料金

入会金(初回登録料) 1,100円
1回利用料金 【平日】1,100円
【土日祝】1,650円
6回券 7,130円
※有効期限2ヶ月
マンスリー会員 5,500円

「クライミングジム POCKET」の利用者の声・口コミ

ここでは、インターネット上で見つけた「クライミングジム POCKET」の利用者の声をご紹介します。

注意事項などについて、丁寧に説明があったので、安心して挑戦できました。5歳の娘もすっかり気に入ったので、また利用します。

開放的なレイアウトのボルダリングジムです。初心者向けのレベルからあったので、初めてでも楽しむことができました。

アットホームな雰囲気があり、初級者から上級者まで楽しめるよう工夫されているのも魅力です。

一つの大きな壁になってるため、家族や友達と来ても一緒に盛り上がることができます。

利用者の声では、実際に小さな子どもと一緒に訪れて楽しめたというものが目立ちました。施設の雰囲気や難易度設定も良く、幅広い人が満足しているようです。

「クライミングジム POCKET」の基本情報

住所 神奈川県川崎市中原区下小田中3-4-4
お問い合わせ https://pocket-climbing.com/contact/
電話 044-777-7789
営業時間 【平日】12:00~23:00
【土日祝】10:00~21:00
定休日 月曜日
※月曜が祝日の場合は営業(翌日休業)
※メンテナンスのための臨時休業、時間変更あり
公式URL https://pocket-climbing.com/