海外で活躍中の日本舞踊扇寿流。グローバル社会だからこそ身につけたい力とは|日本舞踊教室

この記事では、お子さまの習い事をお探しの読者に向け、大阪・奈良・東京・横浜で日本舞踊教室を行う「日本舞踊扇寿流」を紹介します。

日本舞踊には日本の伝統芸能・文化が多く入っているため、日本舞踊を習えば、おのずと日本の伝統文化やお作法を身につけることができます。そんな一石二鳥以上の学びが得られる日本舞踊ですが、グローバルな視点を持つ親御さんから注目されている日本舞踊教室があります。それが、今回ご紹介する「日本舞踊扇寿流」です。

日本の伝統文化やお作法を身につけてほしいと考えている親御さん、将来お子さんが海外で活躍してほしいと考えている親御さんは、ぜひ参考にしてください。

伝統を守りつつ進化し続ける教室「日本舞踊扇寿流」

日本舞踊扇寿流でお稽古をする女性や子ども

日本舞踊扇寿流は、踊り・歌・三味線・着付けなどの日本の伝統文化を総合的に学べる教室です。日本舞踊扇寿流を率いるのは、扇寿流二代目家元の扇寿 栄之丞さん。日本の伝統芸能を国内外で広めるため、日本のみならず海外でも数多くの公演を実施しています。

そんな日本舞踊扇寿流ですが、現代の良い点を積極的に取り入れ、新しいものを導入しながら教室を運営しています。今回は、扇寿流二代目家元の扇寿さんに、教室の雰囲気、日本舞踊を習うことで子どもに身に付く力などについて伺いました。

グローバルな視野を持つ両親の勧めで入会する子が多い

編集部

お稽古に来られているお子さんたちは、どういうきっかけで始められるのでしょうか?

扇寿さん

舞台を見に行って自分でもやりたくなったというお子さんもいますが、親御さんの勧めで始めるケースが多いですね。また日本舞踊の教室としては一般的には女の子が多いですが、当教室は男の子の方が多いです。

将来お子さんが海外で活躍されることを見据えて、日本の伝統文化を身につけさせたいと考える親御さんが多く、グローバルな視点を持っている方や海外赴任から帰国された方などがお子さんに勧めて入会されるケースがよくあります。海外経験があるからこそ、日本文化を大切にしたくなるようです。

また、日本舞踊を始めると、邦楽や三味線、鼓(つづみ)など、日本の伝統芸能に触れることが多くなるので、日本の伝統文化が自然と身につくというメリットがあります。ですから、日本文化を知りたい、体験したいということで始められる方も増えていますね。

私たちは現在まで数千人に「祇園小唄」を指導して参りました。海外の教え子たちが日本に来られた時には、日本の人達に「祇園小唄」を歌って聴かせる事もあるのではないでしょうか。

編集部

海外へ行くと自分の国の伝統文化を披露して交流を深めることもあると思いますが、日本舞踊を一曲披露できたら海外の人の反応も良さそうですね。

日本舞踊扇寿流が海外で開催した外国人向けの日本舞踊教室

▲海外でも日本舞踊教室を開催。日本文化への興味の高さがよくわかる

コスパとタイパを意識した現代風のお稽古で早く上達できる環境を準備

日本舞踊扇寿流が開発したVRアプリをする外国人女性

▲VRを使えば、いつでもどこでも目の前に先生が現れお稽古ができます

編集部

日本舞踊扇寿流では、お稽古を現代風にアレンジされているそうですね。

扇寿さん

当教室では、現代の便利な教材やデジタル技術を使って、効率よく、楽しく学べる環境を用意しています。VRを使用したアプリも開発し、メタバース空間でいつでもどこでも日本舞踊のお稽古ができるようにしました。

昔はカセットテープで音源を渡し、先生の踊りを見て少しずつ覚えていきましたが、今はとても便利な時代です。YouTubeやZoom、そしてVRを活用して効率よくお稽古ができるようにしています。

日本舞踊扇寿流は、しきたりに縛られた世界ではありませんので安心して来てほしいと思っています。

チケット購入は不要。お稽古代(月謝)以外かからないよう、古いしきたりを排除

日本舞踊扇寿流の教室で家元扇寿さんの三味線に合わせて踊る女性たち

編集部

日本舞踊というと、お稽古代以外にも費用がかかるなど、少し敷居が高いイメージがあると思うのですが、実際はいかがでしょうか?

扇寿さん

昔は、お月謝以外にチケットを購入しなければいけないなどありましたが、日本舞踊扇寿流ではそういう古いしきたりは一切排除しています。年会費もチケット購入費もないので、受講料と年1回の発表会への出演費用のみです。また、普段のお稽古着も自前の浴衣でできます。

発表会も強制参加ではなく、年1回に3~4万円程度の出演費で開催しています。また、発表会の衣装代が負担にならないよう、例えば自分の衣装で出演できるようにしています。衣装を借りたりカツラをかぶったりすると費用がかさむのですが、そういう費用がかからないようにしながら、それでいてキレイな舞台なので生徒さんも来てくださる方も喜ばれます。また、発表会は遠く離れた知人や親族の方にご覧頂けるよう限定公開にてネット配信をしております。

先生は20〜30代のお姉さん。堅苦しくない、穏やかな雰囲気

子どもに傘を着ける日本舞踊扇寿流の家元扇寿さん

編集部

お稽古の雰囲気はどんな感じでしょうか?

扇寿さん

お稽古の内容自体は昔から変わっておらず、先生が一緒に並んで「ここの動きが違うよ」などと教えています。発表会があればそれに向けて発表会で披露する曲に合わせて踊れるように教えていくという感じです。

コロナ禍以前は団体レッスンで教えることが多かったのですが、今はほとんどが個人レッスンです。どちらの場合でも昔のように厳しく叱りつけるのではなく、穏やかにやさしく指導しているので、堅苦しい雰囲気というわけでもないと思います。

昔と違う点でいうと、自分で自主的にするお稽古の量だと思います。動画を渡して自宅でもお稽古ができるようにしているので、覚えてきたものを教室で確認する流れでタイムパフォーマンス的にもとても良いと思います。自宅でのお稽古に熱心なお子さんだと、昔に比べて上達するスピードはかなり上がっていると思います。

編集部

教えてくれる先生はどのような方なのでしょうか?

扇寿さん

20代〜30代の先生が多いですね。女優やダンサーをやりながら日本舞踊を教えている先生です。当教室に通ってくださるお子さんからすると、親より少し若い、お姉さんくらいの年齢なので親しみやすいのではないでしょうか。

礼儀作法はもちろん、想像力が身に付く

日本舞踊扇寿流の教室に並んで三味線を弾く生徒たち

▲邦楽に三味線、そして和装の着付けや振る舞いも学べます

編集部

お稽古ごととして日本舞踊を習うと、踊りができるようになるという点以外に、どういったことが身につきますか?

扇寿さん

挨拶や礼儀作法が身につくのは大前提として、「想像力」を身につけることができます。

例えば、日本舞踊の代表的な演目の一つ、「藤娘」を演じるとします。どうやって女性らしさを表現するのか、どのような動きが女性的なのかを想像することが必要です。私たちが研究しているのは、女性らしさや男性らしさ、さらには男性の中でも武士もいれば町人もいるので、それぞれの動きを想像しながら表現することです。

日本舞踊には衣装や舞台装置を用いずに踊る「素踊り」というものがあるのですが、素の状態で表現し、観客にどう見てもらえるかが重要です。観客の想像力も試されますが、それ以上に踊る人は100%の想像力を使って踊る必要があるので、自然と想像力は身に付きますね。

編集部

想像力が身に付くと、実生活でどのように役立つでしょうか?

扇寿さん

人と話す時、何かを調べる時のリサーチ力も同じく想像力が大切です。何かを言った時に相手がどう反応するか、どう想像するかを考える能力、どういった角度から調べると早く自分の知りたいことにたどり着けるかを考える力が求められます。何事においても想像力はこれからの時代を生き抜くためには必要なものだと思います。

世界から注目を集める「日本舞踊扇寿流」とは

日本舞踊扇寿流のステージ

ここからは、世界で活躍している扇寿流二代目家元の扇寿さんに、「日本舞踊扇寿流」の魅力や今注目されている理由についてお話を伺いました。

日本文化への注目度は上昇中。年間3分の1は海外ツアーを実施!

日本舞踊扇寿流の海外公演

▲海外で絶大な人気を誇る日本舞踊扇寿流

編集部

さまざまな国で公演されていますが、海外での日本舞踊の人気は上昇してきていると感じますか?

扇寿さん

確実に上昇していますね。例えば1年で観客数が5万人から7万人に増えるという具合に、イベントの規模が年々大きくなっています。世界の日本文化に対する興味関心は本当に大きくなっていると実感しています。

また2023年は、ドイツ・オランダ・フランス・ポルトガル・タイ・フィリピン・ドバイ・アブダビなど、8カ国10都市を訪問して、1年の3分の1は海外ツアーで過ごしました。最近も、フランス・ドイツ・オランダ・ベルギーなどヨーロッパへのツアーを終えたばかりなんです(取材は2024年6月実施)。

編集部

海外公演でのお客さんの反応はいかがですか?

扇寿さん

日本の反応とは全然違います。海外の方は日本の文化に触れる機会が少ないので、反響はかなり大きいです。海外には日本のアニメを好きな方が多くいらっしゃり、「鬼滅の刃」アニメや落語漫画「あかね噺」をきっかけに日本の文化に興味をもって私どもの公演に来てくださる方が多い印象です。

また、日本との違いでいうとお客さんの年齢層もまったく違います。日本で開催すると年配の方が多いですが、海外は若い方が圧倒的に多いです。

日本舞踊扇寿流の海外公演後の日本舞踊体験をする外国のお客さんたち

▲公演後の日本舞踊体験。お客さんのほとんどが若い人!

編集部

国によって反応に差が違ったりするのでしょうか?

扇寿さん

国によって違いますね。例えば、ドイツは踊っている間は何の反応もなく、終わった瞬間にものすごい拍手が沸き起こります。途中で拍手することもなく、最初から最後まで目を皿にして見て、終わったときに反応を示すのがドイツです。そして、説明をしてから踊りに入る方がしっくりくるみたいです。

お隣のフランスに行ってそれをすると、説明はいいから早く始めてよ、という感じになります。フランス人はフィーリングを求めるようで、先に説明をするのは好まず、理屈や説明抜きでご覧になり感動されているようです。

ドバイやアブダビでも日本人学校で公演を催した事がございますが、中東も例外ではなく、アニメや漫画から入って日本の言葉や文化を知りたいということで私どもの公演に来られている方が多いと思います。世界のどこへ行っても日本舞踊への関心は非常に高く、日本では考えられないくらい人気があり、皆さん興味をもって見てくださっています。

海外公演で私どもが気をつけているのは、初めてご覧になる方が多いので、飽きさせないことです。飽きさせないためには国民性も考慮し、前もって説明した方が有効な国なのか、そのままやってしまう方がいいのか、観客は小学生なのか大人なのかなどを気にしながら開催しています。

日本舞踊扇寿流の海外公演を行ったブリュッセルの日本人学校とそれを報じる現地の新聞

▲海外公演の先々で話題になり新聞で取り上げられている。日本人学校を訪れることも多い。

日本舞踊扇寿流からのメッセージ

ブリュッセルの日本人学校で公演した時の日本舞踊扇寿流のみなさんと日本人学校のみなさん

編集部

最後に、日本舞踊扇寿流に興味を持たれた読者の方に向けてメッセージをお願いします。

扇寿さん

私どもは、YouTube動画やメタバース教材を使い、日本の古典芸能を現代に合ったシステムで楽しく学ぶ教室を目指しております。

世の中は目まぐるしく変わっており、日本だけではなく、世界に羽ばたくような人たちを増やしていきたいと思っています。世界に目を向けている方はぜひお越しください。

編集部

本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

海外の子どもに三味線を教える日本舞踊扇寿流の家元扇寿さんと日本舞踊体験に参加する外国人生徒たち

▲子ども含め、海外でも日本舞踊などの伝統芸能を教えている

日本舞踊扇寿流のお稽古代(月謝・入会金)

月謝は年齢によって異なります。詳しくは以下の表をご覧ください。

【子ども3才~小学生】

入会金 無料
年会費 無料
月謝 ・団体レッスン
8,000円(6回)〜

・個人レッスン(東京はスタジオ代別途)
24,000円(12回)

※有効期限:1クール(1月~4月・5月~8月・9月~12月)

【中学~高校生】 

入会金 無料
年会費 無料
月謝 ・団体レッスン(3名以上で開催)
12,000円(6回)〜

・個人レッスン
36,000円(12回)

※有効期限:1クール(1月~4月・5月~8月・9月~12月)

日本舞踊扇寿流へのお問い合わせ

運営 ​日本舞踊扇寿流
住所 ■大阪京橋
大阪府大阪市城東区野江3丁目12-2

■東京新宿
ノアスタジオ 新宿1号店/東京都新宿区西新宿1丁目3-14 新宿プラザ3階

■横浜
神奈川県横浜市神奈川区東神奈川2丁目

■奈良
奈良県奈良市三条大路1丁目
問い合わせ先 https://www.nihonbuyo.net/copie-de-contact
公式ページ https://www.nihonbuyo.net/

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