華道の教室 華遊のお稽古の様子

子どもの創造力や感性を磨く!仙台を拠点とする「華道の教室 華遊」の生け花体験とは

この記事では、お子さんの習い事や体験教室に興味を持っている保護者の方に向けて、宮城県仙台市で3つの教室を運営する「華道の教室 華遊」について紹介します。

楽しみながら伝統文化に触れることができる「華道の教室 華遊」の子どもコースでは、まずはお花自体や生け花に親しんでもらうことを目指し、本人の希望や考えを反映した作品づくりを進めていけるようなレッスンを実施しています。

つまり、華道の礼儀作法について厳しく教えるのではなく、季節の行事を通してお花の知識を得る喜びや創作力を発揮し、成長を実感していけるような華道教室なんです。

今回は、そんな「華道の教室 華遊」の指導方針やレッスンの内容について、講師の国分さんにお話を伺いました。

「華道の教室 華遊」の子ども向け華道コースとは

華道の教室 華遊のお稽古の様子

▲小学生と未就学児のお稽古の様子(国見が丘教室)

編集部

華道といえば大人の習い事というイメージがあるのですが、「華道の教室 華遊」ではお子さんが体験することもできるんですね。

国分さん

そうなんです。当教室では大人向けの「趣味コース」「資格取得コース」とあわせて「子供コース」を開講しており、多くのお子さんに通っていただいています。

このコースではクラスを未就学児と小・中学生の2つに分けていますが、割合としては小学生のお子さんが一番多いですね。時期としては、小学校1年生ぐらいから始める生徒が多いです。大人になると男性の生徒さんも多いのですが、お子さんの場合は9割が女の子です。

編集部

そうなんですね。小さいお子さんは保護者の付き添いが必要ですか?

国分さん

送り迎えの関係でお教室の端で待たれる保護者の方はおりますが、お稽古中の付き添いは不要です。私は保育士の資格を持っていますので、就学前のお子さんもご安心ください。

編集部

生徒の皆さんはどのような理由で習い始めるのでしょうか?

国分さん

大きく分けると、「物を作ることが好きだからその体験のひとつとして習わせたい」というケースと、ご家族の方がご自宅にお花を飾られているのを見て、「生け花自体に興味を持ったのでやってみたい」とお子さんが言い出すケースの2通りがあるようです。

段階的に学んでいく「華道の教室 華遊」のお稽古の内容

編集部

子供コースのお稽古は、どのような方針で進めていくのでしょうか。

国分さん

年齢に応じて稽古の内容を変えることは意識していますね。例えば4歳くらいのお子さんの場合、握力が弱く、花を切ること自体が大変ですので、まずは花を触ってみることや、ハサミで花を切る練習からスタートします。

植物を触ったり、匂いを嗅いだり、花がどのように咲いているのかを見て触って感じることが、華道の始まりなんです。綺麗な作品を作るというよりは、「切って挿す」ことを学びます。

なお、就学前のお子さんは吸水スポンジに挿すのですが、小学生ぐらいになってくると剣山を使います。また、花瓶に花留めを使わないで生ける「投げ入れ」と呼ばれる生け方も順次学んでいきます。

編集部

お子さんの成長に合わせて、華道の基本の型なども教えていくということでしょうか?

国分さん

はい。例えば「生花(しょうか) 」という床の間に飾る古典的な生け方があります。これは少ない種類の花を使って、「草木が地面に根を張って生きている姿」を表現するという様式です。

この様式の中にはさらにいろんなスタイルもありますし、生けるうえでの規則もたくさんあるのですが、早い生徒だと小学4年生ぐらいから学び始めます。

子どもの「こうやってみたい」という気持ちを大切にしたお稽古

華道の教室 華遊のお稽古の様子

編集部

お子さん向けの稽古の中で、意識していることはあるでしょうか。

国分さん

子どもがお花を生けるにあたり、「どの花を主体にしたいか」「どのように生けたいか」という選択に関しては、本人の考えをできる限り取り入れて、否定しないようにしています。

稽古の中では、まず何種類かの花を用意し、その中で一番好きな花を選んでもらい、それをどのように生けたいかを聞きます。そして、その想いが活きるように他のお花を配置します。配置についても本人が決め、それに基づき指導するので、自分の考えが必ず作品に反映されるんです。

ときには私の考えと違ったり、大人なら別のやり方をするのではと思うことはありますが、「こっちの方が良いから直しましょう」という指導はせずに、どのような意図を持っているのかを聞きながらお稽古を進めていくようにしています。

編集部

一人ひとりの感性や個性を大事にされているということでしょうか?

国分さん

そうですね。生け花には、型があるものもありますが、型にとらわれず、生ける人の感性や考えを反映する「自由花」という活け方があるので、その方法に繋げていきたいという想いがあります。

せっかく自分の考えを生け花の中で表現したいのに、否定され続けると表現すること自体が難しくなってくると思うので、あまり言い過ぎないようにはしています。

否定をしないこともあり、教室は基本的に明るい雰囲気です。ただ、作業が始まると各自集中して、無言で30分ぐらいはお花と格闘することもあるんです。

季節の行事のお花を多く取り入れた作品づくり

華道の教室 華遊の作品

▲左がハロウィンの作品、右が敬老の日の作品。敬老の日のものはハンカチで花器をつくっていて、そのままプレゼントできる

編集部

「華道の教室 華遊」で子どもたちがどんなお花でどんな作品を作るのか、全体的な方針はあるでしょうか?

国分さん

本教室では、桃の節句や端午の節句、クリスマス、お正月といった身近な行事のお花を多めに取り入れています。

お稽古ではそのお花の意味や「なぜこの季節に飾るのか」ということもあわせて指導します。身近な行事であれば、その伝統なども多少なりとも理解しているので、そこにお花を飾るという体験を通すことで、より理解が深まると考えています。

編集部

具体例を紹介していただけますか?

国分さん

例えば、端午の節句は男の子が心身ともに強くなることを願う風習で花菖蒲を使います。菖蒲の花は、昔でいうところの強い武将の象徴であること、菖蒲でも菖蒲湯に使われる菖蒲と端午の節句で使う花菖蒲は異なる植物であることなどを教えます。

また、端午の節句であれば、兜や鯉のぼりの模様の器を作るなど工作の要素を取り入れることもあります。

編集部

生徒さんご自身で花器を作るということでしょうか?

国分さん

そうなんです。生け花では、器も作品の一部と考えます。紙や布などで器を作るほか、吸水スポンジにお花を挿して持って帰ることができるように、お水が漏れないようにビニールで加工するという工程も子どもたちが行います。

華道の教室 華遊のバレンタインの作品

▲バレンタインの作品。壁にかける花器も自分でつくる

編集部

行事のお花の背景のご説明もされるということですが、そうした知識があるのとないのでは、生け花に取り組む姿勢や作品にも関わってくるのでしょうか?

国分さん

例えば、桃の節句に飾る桃の花には邪気を払う意味があること、正しい花の向きがあることなどを説明していきます。そういった説明がないと、恐らく子どもたちは自分の好きなように生けてしまいます。守るべき決まりに関しては当然ながら教えていきますね。

編集部

端午の節句など古来の行事だけでなく、クリスマスやハロウィンなどでもお花を生けるということでしょうか?

国分さん

もちろんです。クリスマスもハロウィンも、今は日本の暮らしに根づいていますよね。そういったものもいまや日本の文化になっているので、生け花にも取り入れています。

ハロウィンであれば、かぼちゃを一緒に生けたり、作品のそばに置いたり、器を黒っぽいものにするなど、うまく取り合わせて表現します。そのように季節の行事や伝統的文化に触れながら、生け花に対する興味や喜び、楽しさを喚起しています。

「華道の教室 華遊」の体験で子どもが身につける創造力

華道の教室 華遊の展示会

▲展示会

編集部

「華道の教室 華遊」に通うことで得られるものや、お子さんたちの成長についてお教えください。

国分さん

まず、自分が作った作品を身近なところに飾ってもらえることで、家族と楽しい時間を過ごせることが挙げられます。さらには、子どもの創作力・創造力が身につき、感性が磨かれ、色彩感覚も良くなるのではないかと考えています。

いろいろな体験をするうちに、身近にある花の名前や咲く時期など、今までは何となく見過ごしてきたことが明確になります。枯れたものも生け花で使うのですが、それは花に命が宿っていた証拠であり、生花とは違う美しさがあるんです。そういった新しい視点を持つうちに、感性だけでなく、審美眼が研ぎ澄まされていくと思っています。

また、最後まで自分で決めて生けることで、やり抜く力がつきますし、花を通して自分の考えを表現するので、表現力が身につきます。

編集部

華道を通して、礼儀作法も身につけていくものでしょうか。

国分さん

華道をはじめ「道」とつくものは、本来は礼儀作法に厳しいものですが、本教室においては、まずは楽しみながら伝統文化に触れるところを重視しています。ただ長く続けていく中で、徐々に細かな礼儀作法や華道の理念について、自ずと理解できるようになると考えています。

編集部

ちなみに、お子さんの成長を実感できるような、作品を発表する機会はあるのでしょうか?

国分さん

私どもが所属している流派で行っているコンクールにも参加しますし、それ以外にもデパートの催事場や公民館などで開催される地域の作品展で実物を見ていただく機会もあります。少なくとも年1回、多いと年2、3回くらいありますが、参加・出展は任意です。

普段の教室の中でも、同じ時間にいる子どもたちで、「こういうところが良かったから見てみましょう」という形で、他の生徒の作品を見てもらう機会もあります。

華道の教室 華遊からのメッセージ

編集部

最後に「華道の教室 華遊」に興味を持ったお子さまや保護者の方に向けてメッセージをお願いします。

国分さん

私自身は小学生のときから華道を習ってきました。最初は少し厳しい先生だったので、正直なところ、楽しいのかどうなのかわからずに続けていた時期もあります。そうした経験を踏まえ、本教室では、楽しみながら華道を学んでいただけるように工夫しております。

しかし、大人になって華道の奥深さを知ったときに、先生の厳しさの意味が理解できました。そうして華道に対する理解度が上がっていくと、よりいっそう楽しく、面白くなっていきます。

なお、当教室に関しては何かの際にお礼をいただいたり、季節のご挨拶で包んでいただくようなことは不要です。業界の慣習ではあるのですが、ポリシーとしてご遠慮させていただいております。

生け花・華道は日本が世界に誇る伝統文化です。豊かな感性を育み、心を研ぎ澄ますことができます。興味をもった方は、ぜひ見学や体験にお越しください。

編集部

本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

華道の教室 華遊「子ども華道コース」の開講日時と月謝・費用

華道の教室 華遊の仙台駅前教室

▲仙台駅前教室

ここからは、各教室の情報や月謝などについて紹介いたします。

教室の場所と開講曜日時間

仙台駅前教室 ■場所:仙台市青葉区一番町1-8-10-京成壱番町ビル410

■未就学児クラス  火曜日:16:00~16:40
■小・中学生クラス 火曜日:16:30~18:00
長町教室 ■場所:仙台市太白区長町南一丁目6番15号(長町南コミュニティーセンター内)

■未就学児クラス  水曜日:16:00~16:40
■小学生以上クラス 水曜日:16:30~18:00
国見ヶ丘教室 ■場所:仙台市青葉区国見ケ丘2丁目7-1 花工房栞内

■未就学児クラス  火曜日:16:00~16:40
■小・中学生クラス 火曜日:16:30~18:00

※全教室とも各曜日、月2回開講

子ども華道コース月謝・費用

■初級クラス(未就学児)約40分

入社料 4,400円
月謝 2,200円/月2回
花代 1,200円/回 ※正月花等行事の花は高くなります。
社中会費 300円

■初級クラス(小・中学生)約45分

入社料 4,400円
月謝 2,800円/月2回
花代 1,200円/回 ※正月花等行事の花は高くなります。
社中会費 300円

■中級クラス(初級修了者~中学生まで)約50分

入社料 4,400円
月謝 3,500円/月2回
花代 1,200円~1,400円/回 ※正月花等行事の花は高くなります。
社中会費 300円

上記に追加し、小学生になると花ばさみを準備する必要があります。また、剣山で学習するようになると家に持って帰って生け直しをするので、そのときの剣山や器も必要となります。

華道の教室 華遊の生徒の声

ここからは、華道の教室 華遊に通われている生徒の声を紹介します。

一緒に住んでいるおばあちゃんがいけばなが大好きなので一緒に楽しめたらいいなぁと思い、お母さんに勧められて始めることになりました。 いけばなを続けていて面白いことは花が重ならないように、斜めにしたり工夫していけることが楽しいです。(小3/いけばな暦5年/国見ヶ丘教室)
引用元:https://www.hanaike.info/pupil.html

いけばなは前から興味があり、お母さんに自分からやってみたいと言いました。 いけばなを続けていて、自由花で、線・面・マッス・点、縦・横・ななめの要素を決めてからいけるという事を知りました。 一番楽しいことはクリスマスやお雛様などの行事のいけばなを生けることです。器になる部分も自分で作成したりして楽しいです。(小5/いけばな暦5年/西多賀教室)
引用元:https://www.hanaike.info/pupil.html

お母さんやおばあちゃんがいけばなを生けているのを見て、楽しそうだなと思い、お母さんに習ってみたいと頼みました。 いけばなを生けるのはとても楽しいです。上手に生ける事ができた時はとても嬉しいです。 いけばなを始めて良かった事はいろいろないけばなの名前を覚えることができることです。(小3/いけばな暦3年/国見ヶ丘教室)
引用元:https://www.hanaike.info/pupil.html

華道の教室 華遊の基本情報

運営 華道の教室 華遊
住所 宮城県仙台市青葉区一番町1-8-10-京成壱番町ビル410
お問い合わせ ■電話
090-5235-2292

■問い合わせフォーム
https://form1.fc2.com/form/?id=660522
公式ページ https://www.hanaike.info/

 ※詳しくは公式ページでご確認ください