日本の伝統芸術と礼儀作法を学べる教室「日本舞踊 深川おどり」で身に付く力とは

本記事では、お子様向けの習い事を探している保護者の方に向けて「日本舞踊教室 深川おどり」を紹介します。東京都江東区富岡にある日本舞踊教室 深川おどりは日本の舞踊を学び、披露する踊りの教室です。

日本舞踊はもちろん、民謡や小唄振り、新舞踊など日本の伝統芸術について学べると人気の教室。近年では、「将来グローバルに活躍するためにも、まずは日本の伝統や、世界に誇れるよい所を知っておいてほしい」という保護者の方が、子どもを習わせるケースも増えているそうです。

今回は、日本舞踊教室 深川おどりの代表・大友千里さんにインタビューを行い、教室の特徴や魅力についてお伺いしました。

日本舞踊 深川おどりの稽古の流れ・雰囲気

イベント前におどける日本舞踊 深川おどりの生徒たち

▲ステージ出演前の一コマ。子どもたちと先生の距離の近さがうかがえる

まずは、日本舞踊 深川おどりのお稽古の流れや雰囲気について詳しくお伺いしましょう。

お稽古の流れ:曲の歴史や背景も伝え、1曲に2ヶ月ほどかけて教える

編集部

お稽古の流れについてお伺いします。子ども向けのお稽古はどのように進められるのでしょうか?

大友さん

まずは、日本舞踊や民族舞踊など、日本の伝統芸にはさまざまな種類がある、という歴史から教えていきます。たとえば歌舞伎はお芝居と踊りで構成されていますが、日本舞踊はその踊りの部分を抜粋したものなんです。そういう歴史から学んでいただきます。

そのあとは、日本舞踊の舞台となる江戸時代の暮らしについてもお教えします。たとえば、薬売りとかお魚売りとか火消しのお兄さんとか、いろいろな職業の人がいたんだよ、っていう話をしたり、江戸時代の人がどんな暮らしをして、どんな話し方をしていたか、ということを伝えます。このように、日本舞踊の曲の背景を理解してもらったうえで、振付を覚えていただきます。ですので、1曲につき2ヶ月くらいかけてじっくりお稽古していきます。

編集部

曲ごとのテーマや背景を知れば、より一層気持ちをこめて踊れそうですね。小さなお子さんにも曲の歴史や背景をお教えしているのでしょうか。

大友さん

あまり小さな子ばかりのクラスだと、日本舞踊は難しいので、民謡や盆踊りのような繰り返しの踊りを教えています。

とはいえ、民謡って、全国の都道府県にあって、それぞれの民謡舞踊があるんですよ。有名どころでは、高知県のよさこいとか、徳島県の阿波踊りですね。なので、何々県はこういう踊りがあるよ、という各都道府県の踊りの歴史なども教えています。

また、盆踊りも最近知らない子が多くて。ですので、「盆踊りっていうのは、お盆のときにご先祖様をお迎えして、感謝しながらみんなで輪になって踊る踊りなんだよ」と教えています。私はご先祖様に感謝して手を合わせる、というのも美しい日本の文化だと思っています。盆踊りを教える際は、ご先祖様に手を合わせることの大切さも知っていただきます。

編集部

日本の文化について伝えた時の、子どもたちの反応はいかがですか?

大友さん

「知らなかった!」と興味津々で、ものすごくいろんな知識を吸収してくれるのを実感しています。

背景や歴史を知ることで、踊りに対する心構えもずいぶん変わってくるんです。そうして子どもたちが、「面白いな、興味深いな」と思ってくれたところで、私が細かくスキルを指導していきます。

雰囲気:笑顔が絶えない、和やかな教室

編集部

お話を聞いていると、教室はすごく楽しそうというか、和気あいあいといった雰囲気なのかな?と思いますが、お稽古の雰囲気はどのような感じでしょうか?

大友さん

お稽古は個人クラスとグループクラスがありますが、どちらに通われているお子さんも、ものすごく楽しんでお稽古してくれています。

基本的には私が指導し、小さいお子さんのクラスは私の弟子が指導することもあるのですが、子どもたちからは「先生の怒った顔を見たことない」と言われるくらい、みんな笑顔なんです。

お稽古着:着物や足袋がなくてもすぐに始められる

編集部

教室では着物や浴衣を着てお稽古するのでしょうか?

大友さん

浴衣がなければお貸ししますし、足袋がなければお貸しします。何か準備をしなければ始められない、ということはありませんよ。

編集部

お稽古事は初期費用が掛かるイメージですが、徐々にそろえていく形でOKなら、ご家庭での金銭的負担もそこまでなさそうですね。

大友さん

何かを始めたい、と思ったときにすぐスタートできることが大切だと思います。最初にいろいろ揃えないといけないと、って思うと、習い事に対するハードルが高くなってしまいますから。うちの教室では、特別な準備は必要ありません。「日本舞踊 深川おどりで習いたいな」と思ったら、身ひとつで来ていただきたいですね。

ステージ出演の機会多数。チケットノルマなしで費用負担は最小限に

編集部

日本舞踊 深川おどりでは、定期的に発表会は開催しているのでしょうか?

大友さん

はい。発表会だけでなく、イベントでのステージなど、出番はたくさんあります。地元のお祭りのようなアットホームなステージには、子どもたちにも自由参加で出演してもらっています。

イベントは出演料はかかりませんし、人前で踊ることで成長できますので、強制ではないですが、積極的に参加してくださいね、と伝えています。

編集部

イベントなら、子どもたちもリラックスして参加できそうですね。人前で踊る頻度はどのくらいなのでしょうか?

大友さん

夏祭りシーズンなんかは、東京都江東区豊洲にある商業施設「豊洲 千客万来」で、毎週木曜・金曜・土曜の週3回、盆踊りイベントのステージに出演しています。そのほかのお祭りにも参加しますので、下手したら毎日どこかしらのステージで踊っている状態ですね。

編集部

発表会はどれくらいのペースで開催されるのでしょうか。

大友さん

1年に1回小規模な発表会を開催して、2年に1度、大きな発表会を行います。

ただ、発表会に向けて高価な着物を購入しなければいけない、ということはありません。ご自身が持っている着物や、浴衣で出演される生徒さんもたくさんいらっしゃいますよ。もちろん、本格的な着物で踊りたい、という方には歌舞伎俳優さんと同じ衣装をレンタルして出演していただきます。その場合はやはり、費用がかかってしまいますね。

でも、うちの教室ではなるべく生徒さんに、費用の負担はかけないように、と思っております。

編集部

チケットノルマはありますか?

大友さん

ありません。先ほど申し上げた通り、私たちの教室の目的は、日本の文化について正しく知り、誇りを持ってもらうことです。大事な日本の伝統芸術を広めていくことが目的なのに、発表会で費用がかかりすぎると、出演される方が誰もいなくなってしまいます。なので、できるだけ、必要最低限での開催を心がけております。

イベントで楽しく踊るインターナショナルスクール・日本舞踊クラスの子どもたち

▲イベントなら習い始めて間もない子どもでも楽しく参加できる

日本舞踊 深川おどりで身につく力:協調性や礼儀

傘を使った踊りのお稽古をする日本舞踊 深川おどりの生徒の写真

編集部

日本舞踊 深川おどりでのお稽古を通して、子どもたちはどのようなことを学べるでしょうか?

大友さん

協調性や礼儀が学べると思います。たとえばグループのお稽古では、まずお師匠さんにお辞儀して、そのあと一緒に学ぶ子ども同士でもお辞儀をします。これは、「和を以て貴しとなす」、つまり、みんなで仲良く学びましょう、という意味を込めて実践しているんです。お稽古を通して協調性を学べば、社会に出ても役立ちますから。

また、お月謝はお振込みではなく手渡しで、しかも新札を封筒に入れていただくようにお願いしています。子どもたちがキレイなお札を手渡しすることで、お稽古の重みというか、「自分自身が学びたいと思って学んでいるんだ」ということを自覚してもらいます。

また、私自身もそんな大切なお金を預かるのだから、振付だけでなく、人生の大切さについても教えてあげなければいけないな、と改めて感じることができるんです。

編集部

日本舞踊そのものではなく、それに付随する礼儀作法や、習わせてくれている親への感謝の気持ちなどが育まれるようにされているのですね。

大友さん

そうですね、ほかにも、お稽古については子どもたちに「お稽古」の意味を知っていただきます。お稽古という感じは「古(いにしえ)を考える」と書きます。つまり、先人の教えを聞き、自分の中に取り入れ、どう自分自身でどう活かしていくかを考える…それが、お稽古なんだよ、ということを教えることから始めます。

先生のやっていることを見よう見まねでただ反復運動しても、振りは覚えても人間的には成長できないと思います。なので、先人の教えを聞き、古について考えることの重要さを伝えたい、と考えているんです。

先人の話を聞くことの大切さをちゃんと理解できれば、なぜ親や先生の言うことに耳を傾けなければいけないか、ということもわかりますし、年上の人を敬う気持ちも出てきます。人生の先輩に進んで教えを乞いたいという気持ちも芽生えるのではないでしょうか。

また、日本舞踊などの踊りをはじめとするお稽古事は、何百年も前から存在しています。ですので、日本舞踊では長い歴史で凝縮された知識を習えるんだよ、ということを最初に伝えますね。

編集部

他にも、お稽古を通して身に付く力があれば教えてください。

大友さん

日本舞踊のお稽古ではインナーマッスルが鍛えられるので、運動の基礎能力向上につながるのではないでしょうか。

日本舞踊の振付の特徴は、腰をしっかり落とすことです。重心を意識した動きを習得しますので、体幹が鍛えられ、姿勢もよくなります。

日本舞踊は、日本人に合った運動なんです。本来日本人は農耕民族で、何千年もの間ずっと田植えを行ってきましたよね?足腰が強くないと田植えはできませんから、足腰を鍛える運動というのは、理にかなっているというか、日本人のもともとの体のつくりにマッチしているのではないでしょうか。

日本舞踊は腰を落として姿勢を低くしたり、アキレス腱を伸ばす動きをしたりします。踊っているうちに、だんだんと足腰が強くなり、インナーマッスルも強化される、というわけです。

「日本のよさを伝えたい」日本舞踊 深川おどりの伝統芸術にかける想い

教室の前でポーズをとる日本舞踊 深川おどりの代表大友さんとお弟子さん2人

▲日本舞踊教室 深川おどりの代表・大友さん(右)とお弟子さんたち

編集部

日本舞踊教室 深川おどりのコンセプトについてお聞かせください。

大友さん

「日本という国のよさを知ることで、日本に誇りを持ってもらいたい」という思いで教室を運営しております。

たとえば野菜には、それぞれ生育に合った土地や気候があるように、日本という国で生まれ育った私たちに合った運動や踊り、というものもあるはずです。日本人に合った踊りを踊ることで、心も体も健康になれるはず…そのように感じています。

海外の方から日本の伝統文化や芸術は羨望されていますが、一方で、日本古来の文化や芸能をよく知らない、という日本人も多いのが現状です。ですので、日本舞踊という伝統芸能を学ぶことで、日本のよさを実感し、ひいては自分たちの生まれ育った日本という国に誇りを持ってもらいたい、そして日本を元気にしたい、という気持ちを持っております。

神社の前でポーズをとる日本舞踊 深川おどりの踊り手さんたち

編集部

日本人が日本の伝統や文化についてしっかり知っておくのは、基本だけど大切なことですね。教室にはお子さんの生徒も通われているのでしょうか?

大友さん

下は6歳から上は小学生までのお子さんが通ってくださっています。週3回、近隣の学校で日本舞踊を教えていますので、お子さんの生徒も多いんです。ちなみに大人の方も20代~40代の方と、若い方が多い教室なんですよ。

編集部

年齢層が若いと、「日本の伝統芸の習い事は敷居が高そう」と感じている方にとってもハードルが低くなりそうですね。お子さんの生徒は、どのような目的で通われているとお考えですか?

大友さん

「我が子に将来、日本文化についてしっかり説明できる国際人になってほしい」とおっしゃるグローバルな視点を持った保護者の方が多いように思います。

英語などの語学力や海外文化について知ることも大切だけど、それと同じくらい母国について理解しておくことが大切、とお考えなのでしょう。

編集部

国際人として活躍するために、まずは日本人としてのアイデンティティを確立しておくこと。これは非常に大切ですね。ただ、ひとくちに「日本の伝統芸能」といってもたくさんの種類や教室がありますが、そのなかで日本舞踊 深川おどりが選ばれる理由はどこにあると思いますか?

大友さん

堅苦しくなく、とっつきやすいイメージがあるからではないでしょうか。先ほど申し上げた通り、教室に通ってくださる生徒さんの年齢層も比較的低いのも一因だと思います。また稽古だけでなく、多くのイベント出演や国際交流などへも自由に参加でき、あまりお金をかけずに体験できることも選ばれている理由だと思います。

私自身、日本舞踊にもっと親近感を持ってもらいたい、と思っておりますので、インスタグラムで情報を発信するなど、気軽にお越しいただけるイメージ作りを心掛けております。

■日本舞踊教室 深川おどりの公式インスタグラムはこちら!

https://www.instagram.com/fukagawaodori/

外国人に踊りを教える日本舞踊 深川おどりの先生

▲外国人に日本文化の素晴らしさを知ってもらうために外国人向けの着付けや踊り体験も実施

日本舞踊 深川おどりからのメッセージ

日本舞踊 深川おどりの代表、大友千里さんの写真

▲取材に応じてくださった、日本舞踊 深川おどりの代表・大友さん

編集部

最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。

大友さん

日本には、「四季を愛でる」という美しい文化があります。そして、日本舞踊の曲は、四季を愛でる心を表現するものが多いんです。日本舞踊を通じて四季を愛でる心が身につけば、たとえばお友達といろいろトラブルが起きても、自然に目を向けることでつらい気持ちが解消される…。そんな風に、生きていくうえでの助けになると思います。

ですので、子どもたちには日本舞踊を通して、四季折々の自然を愛する心を知ってほしいと思います。さらに、踊りを習得することで自己肯定感を育み、アイデンティティを確立していただきたいですね。

また、国際化社会の現在において、色々な国の方たちと交流するためには、自国について知って伝える力が大切だと思います。

かつて、アインシュタインがフロイトと文通して「人類が戦争しなくなる時代が来るのだろうか?そのためには、一人ひとりが文化の力を磨くことが大切だね」って話していたそうです。

日本では、「どんな存在も大切にされるべきだ」「自分だけでなく、周りの幸せも考えなければいけない」という価値観や文化が受け継がれていますよね。この考え方こそが、アインシュタインとフロイトの会話と合致していると考えます。

踊りって、言葉が要らない文化交流です。日本舞踊という伝統芸能を学ぶことが自国の文化を知ることに繋がり、また、日本舞踊を広めることで海外の人が日本文化をリスペクトしてくれるきっかけになり、そしてお互いがお互いを尊重する意識が広がっていけばいいな、と思っています。

編集部

日本舞踊 深川おどりは、振付だけでなく、踊りの歴史や背景、ひいては日本文化の素晴らしさや大切さも学べる、非常に意義ある教室だということがよくわかりました。

国際社会の現在だからこそ、自国の歴史や文化を知ることが重要なんだな、ということを実感しました。日本舞踊を習うことで、日本の伝統や文化に興味を持つきっかけづくりになるのではないでしょうか。

大友さん、今日は貴重なお話をありがとうございました!

日本舞踊教室 深川おどりの利用者の口コミ

扇子を広げてポーズをとる日本舞踊 深川おどりの生徒たち

ここからは、日本舞踊教室 深川おどりに通っていらっしゃる方の口コミや感想を紹介します。

踊りだけでなくお作法も教えてもらえる教室です。日本の伝統芸能の面白さを知り、世界が広がったように思います。

敷居が高いイメージだった日本舞踊ですが、かみ砕いてわかりやすく解説してくださるので、楽しく踊りの世界へと没入できます。

想像以上に汗をかき、体感がしっかり鍛えられるので、体力づくりにも役立ちます。

「わかりやすい指導で日本舞踊の楽しさを実感した」「日本の伝統芸能についての造詣が深まった」という声が多数寄せられているのが印象的です。日本舞踊教室 深川おどりは、日舞を通して日本の伝統文化についても学べる教室であることが伺えます。

また、「翌日は筋肉痛になるほどの運動量」「心地よい汗を流せる」という声も。動きの少ないイメージの日本舞踊ですが、実はある程度の運動量も期待できる習い事のようです。

日本舞踊教室 深川おどりの料金および体験申し込み方法

日本舞踊 深川おどりの客室で開催されている外国人観光客向けイベント

日本舞踊教室 深川おどりのクラスおよび料金は以下の通りです。

個人クラス 12,000円
予約制1回40分/月3回
グループクラス 8,000円
毎週水曜20:00~21:30/月3回

※毎週決まった時間に通うのが難しい人のためにチケット制度あり
3回分/12,000円   有効期限:発行日より3ヵ月間
10回分/35,000円 有効期限:発行日より6ヵ月間
20回分/60,000円 有効期限:発行日より1年間
※本人様のみ可能
※再発行不可

クラスに関する問い合わせや体験教室および見学の申込みは、公式ホームページの予約フォームにて受け付けています。

■問い合わせ・申込みはこちらから!(日本舞踊教室 深川おどり公式サイト)

https://fukagawaodori.com/contact/

日本舞踊教室 深川おどりの基本情報

運営 日本舞踊教室 深川おどり
住所 東京都江東区富岡1丁目22−8
お問い合わせ ■電話
03-5809-9023/080-9308-3651(担当:宇佐美さん)

■メール
  info@fukagawaodori.com
公式ページ https://fukagawaodori.com/

※詳しくは公式ページでご確認ください