モンテッソーリ教育が土台!横浜りとるぱんぷきんずの自主性・感性を育む活動を紹介

この記事では、横浜市でお子さまの保育施設をお探しの方に向けて「横浜りとるぱんぷきんず」を紹介します。設立から18年目(2024年3月現在)を迎える横浜りとるぱんぷきんずは、社会福祉法人清香会が運営する施設です。

現在は0歳から小学校入学までの子どもを対象にした認可保育園ですが、2024年4月から、保護者と直接契約できる「認定こども園」に変わります。モンテッソーリ教育を主軸に、子どもの活動を見守りながら一人ひとりの可能性を引き出してもらえるのが特徴です。1人ひとりの思いを尊重するカリキュラムや、地域や民間企業と連携した「本物に触れる取り組み」が口コミで広がり、教育に関心の高い保護者からも注目されています。

そんな「横浜りとるぱんぷきんず」で園長を務める北嶋さんに取材し、理念やカリキュラムなどについて詳しく教えていただきました。

型にはまらない保育で子どもの可能性を広げる「横浜りとるぱんぷきんず」

横浜りとるぱんぷきんずの園長・北嶋さん

▲取材に対応してくだった園長の北嶋圭介さん

横浜りとるぱんぷきんずの園舎は、「イタリアンレストラン」をテーマにして設計されたそうです。そんなデザイン性のある園舎を歩きながら、教育理念やクラス編成、先生たちの特徴などをお聞きします。

「子どもの将来」を見据えたカリキュラムを実践

編集部

まずは、横浜りとるぱんぷきんずの教育理念を教えていただけますか?

北嶋さん

特に重視しているのは、伝統を大切にしながらも、未来を見据えたカリキュラムを取り入れていくことです。AIの台頭からも分かるように、ここ数年間でも社会は大きく変わりましたよね。20年・30年前の保育をそのまま継続しているようでは、未来を生きる子どもたちに必要な能力を養えません。

ちょうど今、1週間ほどの期間限定で園内に子どもたちの作品を飾っているのですが、こちらには「アクティブ・ラーニング」の考え方を取り入れています。アクティブ・ラーニングは子どもの自主性を育むことから、小学校・中学校などでも注目されている教育法です。

「横浜りとるぱんぷきんず」の内観

▲子どもたちの作品

子どもたちの作品は室内の決められた場所に自由に掲示をすることができ、クラス毎ではなく、ランダムに並べています。さまざまな年齢の作品を混ぜることで、「こんなアイデアもあるのか」「塗り方がおもしろいな」など、自分の興味に沿って自由に鑑賞できます。

このアクティブ・ラーニング型の作品展示は、保護者の方にも楽しんでいただけます。作品が飾られていると「うちの子の作品はどれだろう?」と、我が子の作品を探しますよね。親として当然の行動なのですが、ぜひほかの作品に触れて「2年〜3年経つと、こんな絵が描けるようになるんだ」「こんなアイデアもあるのね」など、十人十色な子どもの可能性に気づいていただきたいと思っています。

「横浜りとるぱんぷきんず」の内観

▲園内を子どもたちの作品が彩る。名前をなくし、説明を見ながら作品を鑑賞する「美術館スタイル」を検討しているそう

4月1日時点ではなく、誕生日を目安にクラスを決定

編集部

子どもたちのクラスはどのように決めているのでしょうか?

北嶋さん

誕生日を一つの基準とし、お子さまの成長に合わせてクラス分けする「移行制度」を採用しています。具体的には、「カモミール(0歳児・1歳児)」「メリッサ(2歳児)」「マジョラム(3歳児以上)」の3クラス編成です。先生たちのアイデアで、クラス名にハーブの名前を使うことになりました。

同じ1歳児でも、4月生まれと3月生まれでは、できることの範囲が大きく違いますよね。そのため当園では4月1日時点の年齢ではなく、誕生日を目安にし、発達段階に合わせて「少し難しいことにチャレンジできる」上のクラスに移行できるようにしています。

さらに当園では異年齢保育を重視しており、例えば0歳児・1歳児クラスだと、0歳と1歳でスペースを区切らず、一緒に生活します。

「横浜りとるぱんぷきんず」にある0歳児〜1歳児の教室

▲0歳児〜1歳児の教室。歩行スペース・休憩スペース・お絵描きスペースなどが設けられている

0歳児〜1歳児の教室風景

▲中央には歩行用の階段がある

子どもたちは周囲の様子を見て、真似をして、自分のものにしていくんです。言葉が話せない0歳児の子が、1歳児の子がご飯を食べ、食器を片付ける姿を見て、「自分もやってみたい」と工夫をして、まだ歩けないのですが、やりたい気持ちから座った状態でお尻をスライドさせて前に進もうとするケースも少なくありません。異年齢のお兄さん・お姉さんの姿は、大人が教える以上に子どもにとって学びが多いと思っています。

3歳児〜5歳児の室内活動風景

▲3歳児以上のクラス。開放的な教室で、それぞれの興味に沿って活動する

編集部

確かに「学ぶ」の語源は、古語の「まねぶ(まねする)」だといわれていますね。なぜ、2歳児のクラスは異年齢になっていないのでしょうか?

北嶋さん

「イヤイヤ期」と呼ばれる2歳は、言葉を含め、心・体の成長が著しい時期です。異年齢でワイワイ過ごすことも大事ですが、少人数で落ち着いて過ごせる環境を大切にしています。

この時期の子どもたちは「これがしたい」という意思がはっきりしてくる一方、自分の思いを相手に伝えられないもどかしさに直面します。大人のように「疲れてきたから休もう」と対処することはできず、大声を出したり、泣いたりして感情を吐き出すんです。そのため、先生が子どもの言葉にならない思いを汲み取れるよう、1人ひとりに目が届く広さの教室にしています。

「横浜りとるぱんぷきんず」にある2歳児の教室

▲2歳児の教室

外国人も在籍!特技・趣味のある先生たちが集結

編集部

英語教育が重視されていますが、外国人の先生に教えてもらう機会はありますか?

北嶋さん

外国人の先生が、週に4日〜5日のペースで出勤しています。活動の中で英語を使ってゲームをしたり、絵本を読んだり、一緒に外遊びをしたりと、日本人の先生と同じように子どもたちに接してくれます。外国人の先生とあいさつをするときには「おはよう」ではなく「グッドモーニング」と言うように、生活の中で英語に触れられる環境があります。もちろん、英語に興味がある場合には、外国人の先生と会話を楽しむこともできますよ。

編集部

活動の様子を見ていて「先生の服装がシンプルだな」と感じたのですが、こちらには何か理由があるのでしょうか?

北嶋さん

子どもの感性を磨くために、私も含めて先生たちはキャラクターものを身につけないようにしています。アンパンマン・キティちゃん・ミッキーなどは、子どもからも人気のキャラクターですよね。例えば、アンパンマンのぬいぐるみを使った先生が「話をするよー!」と言うと、ほとんどの子どもたちが興味を持って集まってくるでしょう。

しかし当園ではキャラクターではなく、話術や手遊びといった先生たちの指導力で子どもたちを惹きつける点を重視しています。ピアノ・スポーツ・美術など、先生ごとの「得意」を出し合って、子どもの成長につながる新しいアイデアや取り組みを考えているんです。

3歳児〜5歳児の室内活動風景

▲先生たちの服装も十人十色。シンプルながら個性を感じられる

例えば、子どもたちから大人気な「保育戦隊パンプキンジャー」の取り組みは、1人の先生のアイデアから始まりました。その先生は戦隊ものが大好きで、「自分もレンジャーになって、子どもたちと遊びたい」と思ったそうです。思いに共感する先生が少しずつ増え、現在は専用の動画チャンネルも開設されています。

公式:横浜りとるぱんぷきんずのブログ「保育戦隊パンプキンジャー第35話 みんなは知ってる?信号の渡り方」

大人がすべてをやるのではなく、子どもに任せることで自主性を引き出す

編集部

子どもたちが過ごす教室にしては物が散らかっていませんが、整理整頓に関する指導をしているのでしょうか?

北嶋さん

「みんなで片付けましょう」と、先生が声をかけるような指導はしていません。私たち大人が日頃から整理整頓する姿を見せることで、「片付いているのが当たり前」「片付いていると気持ちがいいよね」という子どもたちの意識につながっていくんです。

「横浜りとるぱんぷきんず」の手洗い場風景

▲子どもたちが自分で、コップ・歯ブラシを整頓する

横浜りとるぱんぷきんずでは、子どもたちの自主性を大切にしています。例えば当番活動で、階段を昇り降りして新聞を取りに行く場合も、ずっと先生が付き添うことはしません。もちろん最初は付き添いますが、慣れてきたら子どもたちに任せます。

すると「3歳児さんとは手をつなごう」「行く前には声をかけて人数を確認しよう」など、子どもたちからアイデアが生まれます。安全面は配慮をしながらも、サポートしすぎずに子どもたちの自主性を育てているところです。

バラエティ豊富!横浜りとるぱんぷきんずのカリキュラム

「横浜りとるぱんぷきんず」のホール入口風景

▲洋風なデザインの園舎は、イタリアンレストランをイメージして造られたそう

横浜りとるぱんぷきんずに入園すると、どのようなカリキュラムが受けられるのでしょうか。ここからは3歳児以上が対象の「マジョラム」クラスを見学しながら、主なカリキュラムについて詳しく教えていただきます。

主軸となるのは「モンテッソーリ教育」

室内活動をする「横浜りとるぱんぷきんず」の子ども

▲「十人十色」それぞれの違いと良さに気付く取り組み

編集部

特に重視しているカリキュラムはありますか?

北嶋さん

当園の活動の土台になるのは、子どもの興味・関心に沿った環境を整えて自主性を育む「モンテッソーリ教育」です。モンテッソーリ教育は100年以上前に、イタリアの医学博士のマリア・モンテッソーリ氏が提唱した教育法です。

各教室には子どもたちの手が届く場所に「モンテッソーリ教具の棚」があり、さまざまな教具が置かれています。主活動・自由活動の時間になると、子どもたちが棚から自分の興味がある教具を選び、それぞれの活動に取り組む流れです。

室内活動をする「横浜りとるぱんぷきんず」の子ども

▲複数で集まる子どももいれば、1人で活動する子どももいる

たとえ子どもの年齢に対して難度の高い教具を手に取ったとしても、先生は「あなたの年齢に合っていないからやめておこうね」とは言いません。使っていて子ども自身が「難しい」と感じたタイミングで、「何回もトライして身につけていくのか」「棚に戻してもう少し使いやすい教具を選び直すのか」を選択するんです。

先生が「難しいから使えません」と阻止すると、これらの子どもの思考・判断の機会を奪ってしまいますよね。先生に見守られている中で、興味に沿ってチャレンジできるのがモンテッソーリ教育の良さだと思っています。

編集部

挑戦してみて、失敗から解決策を見出していく力は、プログラミング教育で重視されている「トライアンドエラー」にもつながりますね。2月下旬のこの時期だと、どのような教具が人気なのでしょうか?

北嶋さん

この時期は、編み物・折り紙・紙粘土などの創作系が年長さんに人気です。

「横浜りとるぱんぷきんず」の職員が紙粘土で作った作品

▲職員が紙粘土で作ったスイーツ

「横浜りとるぱんぷきんず」の職員がグルーガンの芯で作った作品

▲本物そっくりのカヌレはグルーガンの芯でできている

編み物用の教具を使い、マフラーづくりに挑戦している年長さんもいますよ。

編み物をする「横浜りとるぱんぷきんず」の子ども

▲首に巻けるほど長いマフラーを器用に編んでいく

集中して活動に取り組む「横浜りとるぱんぷきんず」の子ども

▲それぞれの作品づくりに熱中する

作品づくりには、はさみを使う・針に糸を通すといった手先の運動が欠かせません。はさみや針などは使い方を間違えると危険ですが、生活を豊かにする道具でもありますよね。

当園では危ないからと排除するのではなく、環境を整えて「どうすれば安全に使えるかな?」と問いながら「正しい使い方」に目を向けていきます。設立からこれまでの18年間で、「子どもたちが使用して大きな事故になった」というケースはほとんどありません。

編集部

確かに、危険なものを遠ざけるばかりでは、子どもの生活力が育ちませんね。言葉や数を学べるような教具はありますか?

北嶋さん

もちろんありますよ。教室内には、ひらがなボードや絵本などを集めた「文字のコーナー」や、数量系の教具に触れられる「算数のコーナー」を設けています。

「横浜りとるぱんぷきんず」の算数用教具

▲数の順序・10ごとのまとまりを理解するための教具

「横浜りとるぱんぷきんず」の算数用教具

▲長さの量感をつかむための教具

特に数の大小や仕組みなどは、実際に動かして感覚で理解する「操作活動」が大切です。いきなり教具を渡すのではなく、先生が使い方や意図を説明します。話を聞いて興味を持った子どもだけが残り、順番に教具を操作する流れです。

「横浜りとるぱんぷきんず」の算数的活動風景

▲実際にやってみて、長い・短いの感覚を身に付ける

子どもの感性を伸ばす「美術活動」

「横浜りとるぱんぷきんず」に通う子どもの作品

▲年少のアルミホイルアート

編集部

園内に飾られている子どもたちの作品、いずれも個性的ですね。美術活動の際には、どのような指導をしているのでしょうか?

北嶋さん

当園の美術活動は「あるて」と呼ばれる臨床美術に基づいています。上手・下手ではなく1人ひとりの感性を尊重するのが、あるての特徴です。例えば「3本の線を引いて、中を塗って模様を作りましょう」というように、同じルールを提示し、線の引き方・塗り方などのデザインは子どもたちに任せます。

「横浜りとるぱんぷきんず」に通う子どもの作品

▲3本の線を使った「十人十色アート」

自由度が高い分、明るい色を使ったり、あえて塗らない部分を作ったりと、子どもたちそれぞれのストーリーが生まれるんです。年齢が上がってくると、1人ずつ前に出てどのような思いで作品を作ったかを発表する「鑑賞会」を行い、互いの良いところを認め合う機会を設けています

「横浜りとるぱんぷきんず」に通う子どもの作品

▲まるい形の組み合わせ方にも子ども独自のストーリーが光る

「横浜りとるぱんぷきんず」に通う子どもの作品

▲「ひなまつり」をテーマにした作品

集団活動を体験できる「体操教室・ダンス教室」

編集部

子どもたちの体力を養う面では、どのような活動がありますか?

北嶋さん

2歳児以上を対象に、週に1回のペースで体操教室をしています。幼児体育指導を手掛ける民間企業のコーチから、みんなで走ったり、音に合わせて跳んだりといった集団行動などを学べる時間です。体操教室のときには、任意で購入いただいている体操服を着て参加する子もいます。取材当日も体操教室の日だったので、子どもたちが順番まで体操服を着て、他の遊びをしながら待っていました。

「横浜りとるぱんぷきんず」の体操教室風景

▲オレンジ・モスグリーンの体操着は、任意で購入可能

そのほか、リズムに合わせて楽しく体を動かせる「ダンス教室」も課外活動として実施しています。いずれも参加・不参加は子どもたちに任せ、こちらから強制はしません。ワクワクするような仕掛け・機会を用意しますが、選択は子どもたちの意思を尊重しています。

基礎体力を養う「外遊び・散歩」

編集部

外遊びや散歩の時間はありますか?

北嶋さん

外遊びや散歩も可能ですが、こちらも参加は強制していません。外遊びをしている時間でも、室内で過ごしたい子どもたちは好きな活動をします。近所の大きな公園などに散歩に出かけるケースが多いですが、子どもたちから「ここに行きたい」という声があった場合には、可能な範囲で受け入れています。

園庭には脚の力や体幹を養うボルダリングなどがあり、遊びながら体力づくりをすることが可能です。また、地面の一部が山型になっていて、平らな地面にはない登る・降りるという体験から体のバランスを自然ととれるようにしています。

「横浜りとるぱんぷきんず」の子どもたちの外遊び風景

▲園庭に「ボルダリングスペース」を設置(写真右奥)。緩やかな山型の地面(写真右側)で、無理なく足腰を鍛えられる

もちろん、車・フラフープ・三輪車といった0歳児〜3歳児が扱いやすい遊具もそろえていますよ。

「横浜りとるぱんぷきんず」の子どもたちの外遊び風景

▲こぐ・跳ぶなど、幼児期に必要な能力を育む遊具が充実

「横浜りとるぱんぷきんず」の子どもたちの外遊び風景

▲園庭には桜の木が植えられている。春には「お花見」と称して机を並べ、桜を眺めながらおやつを味わう

子どもたちの経験値を高める行事・取り組みもチェック

「横浜りとるぱんぷきんず」の外観

横浜りとるぱんぷきんずは、行事や地域交流、食育にも力を入れています。どのような活動をしているのか、詳しく伺ってみましょう。

日常の学びを表現する「年間行事」

編集部

年間の主な行事を教えていただけますか?

北嶋さん

夏祭り・運動会・クリスマス会・生活発表会などがあります。子どもが舞台に上がって発表する機会を設けた「生活発表会」では、子どもたちの自信に満ちた姿に感激する保護者も多いです。そのほか、七夕会・ハロウィンパーティー・節分会・ひなまつりといった国内・海外の文化に触れられる季節行事を実施しています。今はちょうどひなまつりに向け、子どもたちが準備を進めているところです。

ひなまつりの菱餅

▲子どもたちが手作りした「ひなまつりの菱餅」

ピンク・白・黄緑の菱餅には、餅つきの活動で作ったお餅が使われています。当園はクラスごとに1年間のテーマを決め、テーマに沿って活動するのが特徴です。例えば「宇宙」がテーマのクラスは、製作・行事にも宇宙の要素を取り入れるイメージです。

年によって活動内容が異なるため、今年の計画に餅つきの活動はありませんでした。しかし昨年、餅つきの活動の様子を見ていた子どもたちから『私たちもお餅つきをしたい』という声があがり、今年も餅つきの活動を実施したんです。ただ希望を受け入れるだけではなく、「ついたお餅はどうする?」「年長さん以外にも声をかける?」と子どもたちに問いかけ、さらなる気づき・成長を促します。

プロの知見をプラス!子どもの世界を広げる「地域交流」

編集部

地域交流では、具体的にどのような取り組みをしているのでしょうか?

北嶋さん

地域の方々がお持ちの知識・経験に基づくノウハウと、子どもたちのアイデアを組み合わせ、新しいものを生み出す取り組みをしています。先生たちが保育のプロであるように、仕事にはその道のプロがいらっしゃいますよね。プロのお知恵を借りることで、子どもたちの興味がさらに広がっていくと思うんです。

今年は近くの花屋さんに協力してもらい、年長の子どもたちがハーブソルトとヒノキのかおりぶくろを作成し、販売しました。

「横浜りとるぱんぷきんず」の子どもがデザインしたお店コーナー

▲年長の子どもたちがデザインした「フラワーマーケット」。園で育てたハーブを使った商品を販売

子どもたちが作ったひのきの香り袋とハーブソルト

▲ラッピングされたハーブソルトには値札も。置き方にも子どもの個性が光る

商品の作り方を紹介したボード

▲写真を添えながら、ハーブの作り方を順序立てて紹介

販売して終わりではなく、子どもたち自身でいくら売れたかを確認し、そのお金をどのように使うかを考えてもらったんです。最近は電子マネーが主流となり、子どもたちが硬貨・紙幣といった物体としてのお金に触れる機会が減っていますよね。だからこそ、実際に紙幣・硬貨を触りながら「乱暴に扱うと破れてしまう」「ムダ使いはしない」といったお金に対するリテラシーを身につけてほしいという担任の想いがありました。

編集部

子どもたちが作った商品は大人気で、予想を超える売上になったそうですね。商品を買ってもらえた経験は、子どもたちの自信にもつながったのではないでしょうか。

発達段階に合わせた「食育」も実施

編集部

食育の取り組みについても教えていただけますか?

北嶋さん

3歳未満から「じゃがいも洗い」などで食材に触れ、3歳以上になると月に1回のペースで調理用具を使ったクッキングを実施しています。当園にはランチルームがあり、2歳児クラス以上は子どもたちがトレーを持って好きな量を器に盛る「ビュッフェ形式」を採用しているんです。

「横浜りとるぱんぷきんず」のランチルーム風景

▲ランチルーム。カウンター型の調理室で、調理スタッフたちの顔が見える

同じ量を提供する配膳型とは異なり、ビュッフェ形式だと「どれぐらいなら食べられそうか」と、自分の体に向き合って食事の量を決められます。食事は全て調理スタッフの手作りで、アメリカ・スウェーデンなどの国際料理や、五平餅をはじめとする郷土料理も提供しています。食事を楽しみながら、日本のそれぞれの地域や、世界の食に触れられる時間です。

保育施設を探しているご家庭へのメッセージ

横浜りとるぱんぷきんずの園長・北嶋さん

編集部

お子さまの保育施設を探している方に向けて、メッセージをお願いします。

北嶋さん

当園では、「子ども達が大人になる20年後に一人の人として自律/自立している」という視点で、子どもたちを信じて見守るようにしています。大人がいるときにできたとしても、1人になったときにできないと、独り立ちにはつながりません。幼児期のうちから興味のあることにチャレンジし、ときには失敗して、先生や友達と一緒に解決法を見出していってほしいです。

先を生きているからこそ、私たち大人は失敗したときの「立ち直り方」「解決の仕方」のヒントを子どもたちに提示できます。ヒントを受け止め、乗り越えていくのは子どもたち自身です。私は「喧嘩も子どもにとっての大切な学び」だと思っています。友達との喧嘩を通して、「こんな言い方をしたら相手を傷つけてしまうんだ」「相手はこんなことを思っていたんだ」など、コミュニケーションに欠かせない人情の機微を学んでいくんです。

最近、3歳のころに私が担任し、20歳になった元教え子たちと会う機会がありました。サッカーが大好きだった教え子が、小学校入学後からその先でもサッカーを続け、全国大会に出場したそうです。年下のクラスのお世話をしていた教え子は、「今、大学受験を控えた弟に勉強を教えている」と言っていました。これらのエピソードからも分かるように、幼児期の経験はそれで終わりではなく、その後の人生につながっていきます。好きなことを見つけ、主体的に取り組めるお子さまに育てたい方は、ぜひ横浜りとるぱんぷきんずをお選びください。

編集部

卒園してからもなお、教え子さんたちとの関係が続いているのは、強い信頼関係の証ですね。お話からも、りとるぱんぷきんずでまかれた種が子どもたちの中で着実に育っていることが伝わってきました。本日は保育施設選びの参考になるお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

保護者の感想・口コミ

続いて、横浜りとるぱんぷきんずにお子さまを通わせる保護者の感想・口コミをまとめて紹介します。保護者のリアルな声を参考に、施設の雰囲気をイメージしてみてください。

先生方が子どもの思いを尊重してくれるので、毎日楽しそうに通っています。

子どもはもちろん、保護者にも丁寧に向き合ってくださる先生が多いです。郷土料理を作ったり、地域の特産品を取り寄せたりと、体験から得られる学びを大切にしている施設です。

先生たちがとても楽しそうで、穏やかなお子さんが多いと思います。我が家にとっては理想的な施設です。

保護者の声からも、思いを受け止めてもらえる環境でのびのびと生活する子どもたちの様子がうかがえます。18年のうちに保護者の間で口コミが広がり、先輩の保護者から勧められて入園される方も増えているそうです。

横浜りとるぱんぷきんずの基本情報

「横浜りとるぱんぷきんず」の外観

運営法人 社会福祉法人 清香会
住所 〒223-0062
神奈川県横浜市港北区日吉本町4-10-49
対象年齢 0歳から小学校入学まで
開所日 月曜日〜土曜日
※祝日および年末年始は除く
開所時間 平日:7:00〜20:00
土曜日:7:00〜18:00
※平日の7:00〜7:30・18:30〜20:00は延長保育の扱い
定員 90名
公式サイト https://www.seikoukai.or.jp/
facilities/yokohama/

※最新の情報は公式サイトをご確認ください。