この記事では、小学校入学を控えたお子さまをお持ちの方々に向けて、山形県の老舗ランドセルメーカー「カバンのフジタ」の製品やその特徴をご紹介します。
1957年にカバン専門店として創業し、当初からランドセルを製造・販売してきた歴史を持つカバンのフジタは、雪国の厳しい環境に耐える丈夫さと、子どもたちの成長に寄り添う使いやすさを追求してきました。
「山形レザー」の採用や「NICE&COZYユニット」の開発など、独自の技術と創意工夫で高い評価を得ています。さらに、6年間の無料保証や迅速な修理対応など、充実したアフターサービスも好評です。
今回は、カバンのフジタの魅力あふれるランドセルについて、取締役の長瀬さんとWEBマーケティング担当の堀さんにお話を伺いました。インタビューの最後には、代表取締役の藤田さんからもお言葉をいただいています。
▼「カバンのフジタ」の詳細
ショップタイプ | 直営ショップ・全国ショールーム全国展示会情報オンラインストア |
---|---|
営業時間 | 店舗・会場によって異なる ※オンラインストアの場合は常時購入可能 |
この記事の目次
「カバンのフジタ」のランドセルの特徴
立ち上がり背カンを採用せずに、快適な背負い心地を実現した「カバンのフジタ」のランドセル。ここからは、その構造や設計、安全性の特徴について伺いました。
身体にフィットして負荷を減らす「NICE&COZYユニット」
最初に、カバンのフジタさんのランドセルの特徴を教えていただけますか?
大きなものとしては、「NICE&COZYユニット」という背負いやすさに関する独自のメソッドがあります。
弊社のランドセルは、あえて「立ち上がり背カン(※)」を採用しておりません。これは肩だけに負担が大きくなってしまう可能性があるためで、そのかわりに弊社では肩ベルトをカーブさせて、身体にフィットするベルトを採用しました。正面から見るとX字になっていて、登山用リュックと同様の構造なんです。
(※)肩ベルトのフィット感をサポートするパーツ
また、背中の盛り上がり部分のデザインを「フィットカット」とご紹介しているのですが、その盛り上がりが身体とフィットし、肩と背中で力を分散させることで、実際の重さよりも軽く感じながら背負っていただけます。
負荷のかかり方については、信州大学の吉田教授にランドセル開発の協力をいただきながら開発改良を進めています。このような独自の工夫が、NICE&COZYユニットの特徴になっております。
加えて、すべてのランドセルの背当て(背中に当たる部分)や肩ベルトの内側が天然牛革になっています。人工皮革を使う会社も多いのですが、天然牛革だとお子さんの体型や成長に合わせて馴染んでいき、使えば使うほど背負いやすくなります。また、夏は蒸れずに汗を吸ってくれる特徴があります。
コンパクトで大容量の「キューブ型」設計
ランドセルの形状についても特徴があると聞きましたが、どんな点でしょうか?
ランドセルには、背中が当たる部分と横の大マチを縫い合わせたヘリがある「学習院型」と、ヘリのない「キューブ型」があります。
弊社ランドセルは「キューブ型」を採用しています。少しでもランドセルの外寸は小さくして背負いやすくしたい、という考えがあります。コンパクトでありながら、内容量は大きくA4フラットファイルも
しっかりと入る設計になっています。
キューブ型の場合、製造過程でも工夫する必要があるのでしょうか。
はい。キューブ型は特殊なミシンを使用するので、その使い方が難しいです。手間はかかりますが、小さく軽くするためにこだわっている箇所でもあります。
安全のための工夫。どこからでも見える反射材を搭載
安全面への配慮としてはいかがでしょうか?
弊社のランドセルは、かぶせ本体の下部、側面(マチ部分)の両サイド、肩ベルトの両サイドに反射材を搭載しています。360度、どこからでも光って見えるので、夕暮れどきや夜道でも存在をアピールできます。
すべてのランドセルに反射板が付いているのでしょうか?
弊社のランドセルすべてに付いている標準仕様です。山形など東北は雪が深いので、視界が悪くなることもあります。そういった地域性も考慮して作られています。そのほか、鋲が光るシリーズやサイドの反射材が虹色に光るシリーズもあります。
丈夫さにこだわる「カバンのフジタ」ランドセルの素材と製造工程
雪国ならではの地域特性に対応するために、丈夫を追求してきた「カバンのフジタ」のランドセル。ここからは、強度を実現するための素材と製造方法へのこだわりについて伺いました。
雪国仕様の「山形レザー」を使用
素材に関するこだわりについてお聞かせください。
弊社のランドセルは、大きく分けて、牛革を使っているものとクラリーノ(人工皮革)を使っているものがあります。一部にはコードバンという馬のお尻の皮をなめした高級素材も使用しています。
クラリーノ製のものでも、必ず背当ては牛革を使っています。背当ては、お子さまの体型の変化に合わせて馴染んでいく牛革が最適です。
牛革に関しては、耐久性と防水性が高い「山形レザー」を使用しています。東北は雪も多いですし、丈夫で水にも強いレザーを使うことで、雪国の厳しい環境にも耐えられるランドセルを作っています。
丁寧な手作業により丈夫さを追求!
製造工程でも強度に関する細かいこだわりがあると聞きました。
まず、負荷のかかるところは要所要所を手縫いにしています。特に肩ベルトなど、負担の大きいところは手縫いで丁寧に仕上げています。
例えば、肩ベルトと金具のつなぎ部分は経年により糸が緩んでくることがあるので、金具の際ギリギリに針を入れて、締め上げるよう手縫いで補強します。
また、肩ベルトの下ひもは、ねじれないよう固いベルトを2枚に重ね、ランドセルのヘリにあたる裏側には更に擦れに強い人工皮革で補強しています。
「カバンのフジタ」ランドセルの人気シリーズと新色
▲2024年の新色「グレイッシュパープル」
さまざまなデザイン、カラー、素材のランドセルを取り揃えている「カバンのフジタ」の多彩なラインナップ。中でも、人気のシリーズやカラーについて伺いました。
人気No.1は安全性とデザイン性を兼ね備えた「ゆめピカシリーズ」
▲安全性に配慮した光るランドセル「ゆめピカ」シリーズ
御社が発売されているランドセルの中で、特に人気の高いシリーズはありますか?
男女とも「ゆめピカシリーズ」が大変人気です。ランドセルの側面にハート型や羽根の形をした反射板をつけているもので、この部分は昼間は太陽光で虹色に光り、夜は車のライトで光ります。デザイン性、安全性とも優れていることから、お子さまにも親御さんにも大好評です。
ゆめピカシリーズの中でも、男の子は「ブラックキャプスフラッシュ」という牛革を使用したランドセルが大変好評です。同じゆめピカシリーズの「レインボーフォース」も軽いため人気です。
女の子は、横のリボンが光る、同じゆめピカシリーズの「プティハート」が人気です。軽いものでは、ハートが光るランドセル「トリプルハート」も多くのお客様にお求めいただいていますね。
かっこ良さ・かわいさと安全性を兼ね備えているのですね。
そうです。特に東北のような雪深い地域では、視界が悪くなることも多いので、より多くの反射材を搭載したゆめピカシリーズの機能は重宝されています。
大人っぽい色も人気!男の子・女の子別人気カラーの傾向
近年はランドセルのカラーバリエーションが豊富になってきましたが、男の子・女の子それぞれの人気カラーについて教えてください。
男の子はやはり黒ベースが人気です。特に「黒×ブルー」や「黒×赤」の組み合わせが好まれています。女の子は近年パープルが非常に人気で、次いでブルー系やピンク系を選ばれる方が多いですね。
最近のトピックとしては、2024年の新色「グレイッシュパープル」も人気です。
これは紫がかった上品なグレーで、大人から見ても素敵な色合いです。大人っぽい色ではありますが、親御さんが気に入るだけでなく、1年生に上がるお子さまにも選ばれています。
「カバンのフジタ」ランドセル購入のポイントや保証について
▲展示会の様子
ここからは、「カバンのフジタ」ランドセルのご購入方法からおすすめの購入時期、人気商品の価格帯、6年間の無料保証の内容まで、ご購入のポイントを紹介します。
直営店・EC・展示会、お試しサービス。全国展開する購入方法
御社のランドセルを購入したい方は、どのような方法で手に入れることができますか?
直営ショップは、カバンのフジタ本店、イオンモール山形南店、イオンモール天童店、イオン福島店、郡山店の5店舗がありますので、まずはそちらにご来店いただく方法があります。もちろん、ECサイトからご注文いただくこともできます。
また、毎年2月から6月まで、全国複数か所で展示会を開催しているので、山形・福島以外の方はそちらにお越しいただくことをおすすめしています。
展示会は北海道から関西まで幅広く行っています。専属の販売員が詳しく説明しますので、実際に見て触れて、楽しみながら選んでいただけると思います。
やはり実物を見てから買いたいものだと思いますが、店舗や展示会に行けない場合の対応はありますか?
弊社では、貸し出しサービスも行っています。送料だけお客さま負担で、ご自宅でランドセルを試していただけます。
おすすめの購入時期と価格帯
購入の時期について、何かアドバイスはありますか?
ランドセル業界全体として、購買時期が早くなっている傾向があります。私たちは1月末くらいから新しい商品のご案内を始めますが、ゴールデンウィークくらいまでにご予約いただくと、比較的早くお届けできます。
人気の商品やカラーは早めになくなることもあるので、早めに見ていただくのがおすすめです。
「カバンのフジタ」のランドセルの価格帯について教えてください。
価格帯としては、5万円台から10万円台まで幅広く揃えています。人気シリーズは7万円台のものが多いので、この価格帯のものをお求めいただくお客さまが多いですね。
工房系のランドセルメーカーさんとしては、比較的手頃な価格設定だと思いますがいかがでしょうか?
そのようなお声をいただくこともあります。私たちとしても適正な金額で、しっかりとした商品をお客さまに提供したいと考えています。
6年間無料保証と代替ランドセルの貸し出し
6年間使うものですから、途中で壊れたりすることもあるかもしれません。そういった場合のサポート体制はどうなっていますか?
弊社のランドセルはすべて6年間無料保証を提供しています。基本的に、私どもで修理可能な体制を整えています。遠方の方の場合、修理の往復送料はご負担いただきますが、修理自体は基本的に無料です。また、できるだけ時間をかけずに修理するよう心がけています。
修理に時間がかかる場合は、代替のランドセルをお貸しするサービスも行っています。お子さまの学校生活に支障が出ないよう、しっかりとしたサポート体制を整えておりますのでご安心ください。
「カバンのフジタ」のランドセルと6年間過ごしたご家庭の感想
▲本店外観
実際に「カバンのフジタ」のランドセルを使っていただいている方からの感想や声などはありますか?
はい、嬉しい声をいただくことが多くあります。2024年3月、卒業式が終わった後に、ある保護者さまから電話をいただきました。「本当に丈夫で6年間使うことができました。中学生になっても背負わせたいくらいです」とおっしゃっていただきました。感謝の言葉を伝えたくて電話してくださったそうです。
私も似たような経験があります。6年間ランドセルを使った、中学生になった女の子からお手紙をいただきました。
その女の子は、入学したとき、ランドセルを見た友だちから「かわいいね」と言われたそうです。それがきっかけで友だちと話すことができて、とても嬉しかったと書かれていました。
ランドセルが友だち作りのきっかけになったのですね。
そうなんです。その女の子が使っていたのは、光るタイプのゆめピカシリーズではなく、リボンやあしらいがかわいいシリーズだったのです。デザインの細かな部分まで気に入ってもらえて、友だちとの会話のきっかけになったとのことで、とても嬉しい手紙でした。
他にも印象的なエピソードがあればお聞かせください。
展示会での出来事ですが、ランドセルを背負ったお子さんの笑顔が忘れられません。「かわいい」「いいね」という声と一緒に、満面の笑みを見せてくれます。子どもたちの笑顔を見ると、私たちも頑張ろうという気持ちになります。
6年間使うものですから、店舗や展示会ではデザインはもちろん、構造や機能性もしっかり説明します。それを理解した上で、お子さんが笑顔で選んでくれる。そんなお客さまが多いのが、私たちの誇りです。
「カバンのフジタ」からご家庭へのメッセージ
▲取材にご対応いただいた長瀬さん(左)、堀さん(中)と最後のメッセージをいただいた社長の藤田さん(右)
最後に、ランドセルを探している保護者様やお子さまへメッセージをお願いします。
弊社は、私の祖父が創業してから、まもなく70年になります。祖父は、天然牛革は身体に馴染む特性があるということで、お子さまの成長に合わせて馴染んでいく丈夫なランドセルを作りました。
その後、引き継いだ父が、時代とともに変化する子どもたちのニーズに合わせて、キューブ型の軽量ランドセルを開発するなど、弊社のランドセルは常に進化を続けています。
身体に直接当たる背中や肩ベルトは牛革の『NICE&COZYユニット』は、肩・背中・腰の3箇所で重さを分散させ、軽く感じる背負い心地を実現した当社独自の構造です。
「ゆめピカシリーズ」の側面の反射板は、大きくデザインのモチーフとなっていますが、元々交通事故の防止、交通安全のためのアイデアから生まれました。北国は冬場、日中でも雪が舞って視界が悪くなることがあります。
そんな時でも子どもたちの安全を確保したいという思いから車のヘッドライトはもちろん、日中の太陽光でも反射し、お使いになる子どもたちに喜んでもらいたいと虹色に光る反射板の付いたランドセルを開発しました。
これからも、子どもたちが6年間安全に、そして快適に使えるランドセルを作り続けていきたいと思います。
弊社は山形を拠点としているランドセルメーカーです。雪国の厳しい環境に耐えられるように「山形レザー」を使用しています。これは、耐久性と防水性に優れており、雪や雨にも強い素材です。それに加えて、背負いやすさ、機能にもこだわっています。
世の中は少子化が進んでいますが、それぞれのお子さまのニーズは多様化しています。弊社は今後とも、長い歴史の中で培った技術と、新しいアイデアを組み合わせて、一人ひとりのお子さまに合ったランドセルを提供していきたいと思っています。
雪国に強いランドセルというのは弊社ランドセルの大きな特徴の一つです。丈夫さはもちろん、雨や雪への強さは自信を持ってお勧めできるポイントです。
弊社のランドセルが、お子さまの学校生活を楽しく、安全に過ごすための良きパートナーになれたら嬉しいです。カラフルで楽しいデザインはもちろん、安全性にも配慮したランドセルで、6年間を元気に過ごしてほしいと願っています。
本日はランドセル選びの参考になるお話を聞かせていただき、ありがとうございました。
「カバンのフジタ」ランドセルの口コミ・評判
実際に「カバンのフジタ」のランドセルを購入された方からは、どのような声が上がっているのでしょうか。保護者から寄せられた口コミを紹介します。
息子がとても気に入って毎日背負っています。特にエンブレムがかっこいい!と英語表記なのも自慢の様です。一年生でも荷物が多く、細かい物をしまえるポケットはすごくいいと思います。男の子は黒が多いですが、ゴールドステッチはあまりいないようで、それもお気に入りです。(北海道釧路市)
引用元: カバンのフジタ公式サイト
マチの大きさで購入を決めました。兄弟は別メーカーのランドセルを使っていますが、マチが小さく、学年が上がるごとに持ち物が増えて、高学年の今は全部入りきれません。こちらはマチが大きいのでとてもいいと思います。(北海道苫小牧市)
引用元: カバンのフジタ公式サイト
軽くて丈夫で、何より色がとても気に入っています。牛革にこだわって探していたところ、やっとフジタさんのランドセルに辿り着き、これだ!と一目惚れでした。大満足です!(埼玉県さいたま市)
引用元: カバンのフジタ公式サイト
すべてベストでした。息子も自慢したかったらしく、ピアノ教室に持って行きたい!と言っていました。見た人みんながシルバーいいね!と言ってくれます。(沖縄県名護市)
引用元: カバンのフジタ公式サイト
丈夫さ、大きさ、軽さに満足されているコメントが多く見られました。カバンのフジタのランドセルを背負って元気に通学する子どもたちの様子がうかがえます。
「カバンのフジタ」の基本情報
所在地 | 山形県山形市十日町1-2-27 カバンのフジタ2F |
---|---|
直売ショップ | ■山形本店 山形県山形市十日町1-2-27 ■イオンモール山形南店 山形県山形市若宮3丁目7-8イオンモール山形南1F ■イオンモール天童店 山形県天童市芳賀タウン北4-1-1イオンモール天童1F ■イオン福島店 福島県福島市南矢野目西荒田50-17 2F ■郡山店 福島県郡山市松木町2-88イオンタウン郡山「フェスタビレッジ」内 |
営業時間・定休日 | 店舗により異なる ※詳細はこちらから |
公式ページ | https://www.fujita-randoselu.jp/ |
問い合わせ先 | https://www.fujita-randoselu.jp/customer_support/ |
※詳しくは公式ページでご確認ください