この記事では、七五三詣におすすめの神社として静岡県駿東郡小山町にある「富士山東口本宮 冨士浅間神社(ふじさんひがしぐちほんぐう ふじせんげんじんじゃ)」をご紹介します。
「富士山東口本宮 冨士浅間神社」は、静岡県北東部、山梨県との県境近くの山合に鎮座します。802年に富士山が噴火した際に設けられた鎮火祈願の斎場があった場所に創建されたと伝えられる由緒正しき神社で、パワースポットとして、さらには七五三詣をはじめとする各種行事の参拝先として大変人気です。
今回は「富士山東口本宮 冨士浅間神社」にて宮司を務める石橋さんにインタビュー取材を行い、七五三詣の流れや授与品の内容、境内の見どころについてお話を伺いました。ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
富士山の女神を主祭神として祀る「富士山東口本宮 冨士浅間神社」
富士山東麓の標高800m、晴れた日には雄大な富士山の姿が眼前に広がる風光明媚なロケーションに位置する「富士山東口本宮 冨士浅間神社」。神社のある場所は日本で初めて野鳥探鳥会が開催されたエリアであり、現在も境内には多くの野鳥が生息しています。
境内は緑豊かで木陰が多く、夏場でも涼しい環境です。冬場には積雪によって参拝が難しい場合もありますが、季節によって移り変わる風景を通じて四季折々の自然の息吹をしっかりと体感できます。
そんな「富士山東口本宮 冨士浅間神社」の創建は807年(大同2年)。802年(延暦21年)に噴火した富士山の鎮火を神様に感謝するために、鎮火祭が行われた場所に最初の御社が建てられました。
御祭神としては、主祭神である富士山の女神である木花咲耶姫命(このはなのさくやびめ)のほか、大己貴命(おおなむち)・彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)の3柱です。木花咲耶姫命は富士山の神様であるとともに、縁結びや子授け、安産、子育てなどにご利益のある神様としても崇敬されています。
また、大己貴命は出雲大社の神様・大国主命と同一の神様で、若い頃の呼名が大己貴命です。もともと国土開拓の神様であったことが転じて、富士山噴火後の地域復興を願ってお祀りされているものと考えられています。
そして、彦火火出見命は木花咲耶姫命の子どもであり、神話・山幸海幸に登場する山幸彦と同一の神様です。咲耶姫の火中出産において火が鎮まりつつあるときに誕生したことに由来し、鎮火の神として、さらには山幸彦として山合の農業・商業を助ける神様として崇敬されています。
こうした神話由来のほか、富士山須走口登山道の起点となる神社であり、かつて駿河国と甲斐国を結ぶ要衝に位置したことから、登山安全・道中安全・交通安全の神様としても親しまれています。
富士山東口本宮 冨士浅間神社における七五三詣の特徴
ここからは、富士山東口本宮 冨士浅間神社での七五三詣をお考えの方に向けて、七五三のご祈祷の流れや授与品の内容、おすすめ撮影スポットなどを伺っていきます。
御祈祷の流れ:社務所で受付→本殿での御祈祷→授与品の受取
富士山東口本宮 冨士浅間神社では、どのような流れで七五三の御祈祷が行われるのか教えてください。
事前予約時にお子さまのお名前やご住所等の確認が済んでいる場合は、予約時間の5分前に社務所へお越しください。最終確認や初穂料のお納めが終わり次第、直ちに本殿にてご案内のうえで御祈祷を始めさせていただきます。前の回の進捗によっては、若干お待ちいただく場合もあることをご承知おきください。
事前予約にて詳細をご連絡いただいていない場合は、希望時刻の15分前までに社務所へお越しいただき、名簿等に記入をお願いします。
もし予約時間よりも早めに来社され、御祈祷前に境内で記念写真を撮影されたい場合には、授与品の千歳飴を先にお渡しいたしますのでご活用ください。
御祈祷の所要時間は30分弱です。御祈祷後に授与品をお渡しして終了となります。
なお、社殿の狭さや感染症対策等により、基本的には1組ずつの御案内・御奉仕となりますことをご承知おきください。また、御祈祷の参加人数には特に決まりはございませんが、社殿の広さの関係から最大10名程度が目安です。
もし10名を超える場合は、若干数であれば椅子を出して対応することもできますが、できる限りご家族や近しいご親族での昇殿参拝にご理解とご協力をいただけましたら幸いです。
授与品:千歳飴・七五三守・御札(名入れ)・七五三絵馬・文具セット
七五三詣の際には、どのような授与品をいただけますか?
御祈祷をお受けになられた方にのみ、千歳飴・七五三守・御札(名入れ)・七五三絵馬・文具セットを授与品としてお渡ししております。いずれも七五三祈祷用のデザインとなっており、男女によって色やデザインの一部は異なるものの、内容は同一です。
おすすめ撮影スポット:社殿前や駐車場
富士山東口本宮 冨士浅間神社において、七五三詣の記念撮影におすすめのスポットがあれば教えてください。
社殿前に七五三詣用の看板・緋傘を設けておりますので、そちらをご利用下さい。また、晴れていれば駐車場において富士山を背景に撮影いただくことも可能です。
▲雄大な富士山をバックに撮影すれば、より一層素敵な記念になります
ちなみに、他業者同行にて撮影を行うことは可能でしょうか?
御祈祷されるご家族様に随伴されるカメラマンであれば、祈祷時には社殿へ入っていただき、中での様子も一部撮影していただけます。御祈祷をされない場合は、社殿内に入っての撮影はできませんのでご了承ください。
なお、七五三詣の時期は行楽シーズンと重なって参拝者が多くいらっしゃるため、周囲の方への配慮をお願いいたします。
七五三撮影プラン:近隣の美容院「muguet」で利用可能
富士山東口本宮 冨士浅間神社において、七五三詣の写真撮影プランを提供されていればご紹介ください。
当社では行っておりませんが、当社から徒歩10分ほどのところにある美容院「muguet(ミュゲ)」にて貸衣装・着付・ヘアメイクなどの七五三撮影プランを提供されています。小山町須走だけでなくお隣の御殿場市にも店舗がございますので、ぜひ利用されてはいかがでしょうか。
公式:muguet
七五三の会食:御殿場市に個室を備えた飲食店が多数あり
富士山東口本宮 冨士浅間神社の近くに、七五三の会食に適した飲食店はありますか?
当社のある地域内には、食堂や道の駅などはあるものの会食に適した飲食店は少ない印象です。お車で10分程度の御殿場市まで移動していただくと、個室を備えた飲食店が多く点在していますよ。
富士山東口本宮 冨士浅間神社における境内の見どころ
続いては、富士山東口本宮 冨士浅間神社における観光としての見どころについて教えていただきました。
滝や狛犬、縁結びの巨木など見どころたくさん!
富士山東口本宮 冨士浅間神社の境内には、どのような見どころがありますか?
大駐車場から表鳥居まで回っていただくと、鳥居前に涼を感じていただける「信しげの滝」がございます。表鳥居の扁額(へんがく)(※1)・不二山は『二つと無い(不い)、それほど素晴らしい山」』を意味する富士山の当て字です。
(※1)鳥居に掲げられている額(看板)のこと
鳥居をくぐると、正面に赤い神門と狛犬が見えてきます。神門がある神社はこの地域では珍しく、例大祭で使用する富士山神輿(みこし)が収まっておりますのでぜひご注目ください。
▲表の両脇には、随神である櫛岩間戸神と豊岩間戸神が鎮座しており、裏の両脇には富士山神輿が二基納められています
手前の狛犬は、『獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす』といった故事にならってつくられたもので、足場・台座に溶岩石が用いられていることから「富士塚の狛犬」と呼ばれています。
社殿の周辺には杉の巨木がいくつか点在しており、なかには子授けに御利益があるとされる膨らみをもつ夫婦杉もあるので探してみてください。また、同じ場所に安産の御利益があるとされる貫通石祠(かんつうせきし)も祀られております。
参考:夫婦杉・貫通石祠
▲膨らみを撫でると子どもを授かる御利益があるといわれる「夫婦杉」
さらにおすすめしたい見どころは、裏鳥居の脇にある「根上がりのモミ」という名の奇形の樹木です。その根上がりの部分がトンネル状になっていること、さらには根の部分が周囲のブナ・イヌシデの根と絡み合っていることから、縁結びの木として人気を集めています。トンネルをくぐって良縁祈願をされる方も多々いらっしゃいますよ。
授与品:赤富士の御朱印帳や季節の御朱印が大人気!
富士山東口本宮 冨士浅間神社で人気の授与品があればご紹介ください。
当社には富士山周辺神社の御朱印巡りを目的に参拝される方も多く、特に赤富士の御朱印帳が人気です。また、例大祭や紅葉祭、年始、夏詣などの期間限定御朱印も大変人気がありますよ。
期間限定の授与品については当社の公式サイトやSNSなどで発信しておりますので、ぜひチェックしてみてください。
公式:富士山東口本宮 冨士浅間神社「御守・御札」
公式:富士山東口本宮 冨士浅間神社「SNS」
富士山東口本宮 冨士浅間神社からのメッセージ
最後に、富士山東口本宮 冨士浅間神社での七五三詣を検討されている方へメッセージをお願いします。
当社は大きい神社ではありませんが、境内の管理・整備に努め、穏やかに和やかにお参りしていただけるよう励んでおります。できる範囲でご希望に添えられるよう対応させていただきますので、何かございましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
富士山東口本宮 冨士浅間神社の主祭神である木花咲耶姫命は子育てにもご利益があるとのことで、お子さまの健やかな成長への感謝や祈願を行う七五三詣にぴったりな神社ですね。境内には記念物や遺構などの見どころも多く、心に残る充実のひとときを過ごせそうだと感じました。
石橋さん、本日はたくさんのお話をありがとうございました!
富士山東口本宮 冨士浅間神社の口コミ・評判
ここでは、富士山東口本宮 冨士浅間神社で七五三詣を行った方の口コミをいくつかご紹介します。
赤ちゃん連れでの七五三詣だったため、車でアクセスしやすい神社を探していました。こちらはICからほど近く、駐車場も広くて大変便利でした。
富士山が目前にある絶景のロケーションにあり、境内も巨木や滝、野鳥に囲まれていて落ち着いた雰囲気の神社です。すがすがしい空間にて大切な行事を行うことができ、素敵な思い出になりました。
境内に見どころが多く、さまざまな場所で写真撮影を楽しめました。本格的な御祈祷も行っていただけて、こちらの神社を選んで良かったと満足しています。
神社の立地や雰囲気、御祈祷の内容など、さまざまな点において高評価でした。特に「大自然に囲まれた境内が心地良い」といった意見が多く、水や緑あふれる空間でゆったりと七五三詣を行いたい方にぴったりな神社だと思いました。
富士山東口本宮 冨士浅間神社の料金(初穂料)・予約・混雑状況
初穂料 | 5,000円~ |
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予約 | お問い合わせフォームや電話での事前予約がおすすめ ※お問い合わせフォーム:https://higashiguchi-fujisengenjinja.or.jp/access ※電話:0550-75-2038 |
※初穂料:紅白の熨斗袋の表上に「玉串料」または「初穂料」、下には七五三の御祈祷を受ける子どもの名前を記載(兄弟など複数人で受ける場合は連名での記入でもOK)
富士山東口本宮 冨士浅間神社での七五三の御祈祷を希望する場合は、なるべく事前予約のうえで来社することをおすすめします。予約なしで当日の受付にて御祈祷を受けることも可能ですが、その日に神職が出張祭等で不在にしている場合もあるためご注意ください。
予約は通年対応しており、お問い合わせフォームまたは電話での申し込みが可能です。その際は、七五三詣を受けるお子さまの名前や生年月日のほか、御両親の名前や住所も御祈祷で神様に奏上するため、お伝えいただく必要があります。
また、富士山東口本宮 冨士浅間神社では年中七五三詣に対応していますが、七五三の千歳飴や幟旗・看板などは9月から11月末までの期間限定です。特に10月以降の大安の土日祝日は混雑が予想されるため、空いている日を希望する場合は大安以外の土日祝日や平日を選ぶとよいでしょう。
なお、御祈祷は30分単位で区切られており、初回が9:30、最終回は15:30です。時間帯としては午前中が混みやすい印象です。
富士山東口本宮 冨士浅間神社の基本情報(アクセス・受付時間)
住所 | 〒410-1431 静岡県駿東郡小山町須走126番地 |
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連絡先 | 0550-75-2038 |
アクセス | ・東名高速道路「御殿場IC」より約20分 ・新東名高速道路「新御殿場IC」より約5分 ・中央道接続・東富士五胡道路、国道138号バイパス「須走IC」より約1分 |
社務所の対応時間 | 【社務所】9:00~16:00 【祈祷奉仕】9:30~15:30 |
駐車場 | 一般車:40台 大型バス:4台 |
公式URL | https://higashiguchi-fujisengenjinja.or.jp/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。