山耕株式会社代表取締役社長の山田さんと恐竜ランドセル®

福井発の「恐竜ランドセル®」シリーズを紹介。恐竜好きの子どもも納得のこだわりとは

子どもが6年間を通して使うランドセル。近年は色やデザインが多岐にわたり、どれを選べばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。この記事では“ラン活”に悩む方に向けて、福井が生んだ個性的な一品「恐竜ランドセル®」の魅力を紹介します。

恐竜王国と呼ばれる福井県に本社を構える山耕株式会社は、学校制服や体操服を手掛ける老舗の衣料メーカー(創業92年)で、近年は「イクラボ」のブランドで人気のランドセルを多く展開してきました。そして2016年に販売を開始したのが「恐竜ランドセル®」シリーズです。

その名前からわかるように恐竜をモチーフにしたこのシリーズは、斬新なデザインや機能が恐竜好きの男の子・女の子に大好評です。また、丈夫さなどにもこだわっており、6年間使い続けられるランドセルとして確かな品質を誇っています。

今回は、山耕株式会社代表取締役社長の山田耕一郎さんに、恐竜ランドセル®のこだわりや魅力について詳しく伺いました。

▼「恐竜ランドセル®」の購入に関する詳細

ショップタイプ ・恐竜専門店ダイナソーベース・ランドセル専門店イクラボ やしろ店
・全国の展示会
営業時間 ・恐竜専門店ダイナソーベース 10:00~17:00
・ランドセル専門店イクラボ  10:00~18:00

個性あふれる「恐竜ランドセル®」の4シリーズを紹介!

「恐竜専門店イクラボ・ダイナソーベース武生店」の外観

▲恐竜ランドセル®ほか、さまざまな恐竜関連のアイテムが揃う「ダイナソーベース武生店」

「恐竜ランドセル®」と聞いても、いったいどんなものなのか想像できないという人も多いのではないでしょうか。まずは、4つのシリーズで展開しているランドセルの概要や特徴について伺いました。

自分好みに恐竜やカラーを選択。「カスタムオーダー恐竜ランドセル®」

5種類の恐竜が描かれた「カスタムオーダー恐竜ランドセル®」

▲カスタムオーダー恐竜ランドセル®の見本。”本物”にこだわった5種類の恐竜の骨格が描かれている

編集部

最初に「恐竜ランドセル®」シリーズから出ている4種類のランドセルについてお伺いします。まず、「カスタムオーダー恐竜ランドセル®」についてお教えいただけますか?

山田さん

2023年に発売した「カスタムオーダー恐竜ランドセル®」は、モチーフとなる恐竜の種類や色など、自分好みに選んでランドセルを作成することができます。

モチーフは、ティラノサウルス、トリケラトプス、ヴェロキラプトル、スピノサウルス、フクイラプトルの計5種類です。特に、ティラノサウルス・スピノサウルス・フクイラプトルの人気が高いですね。

この5種類は福井県立恐竜博物館に監修してもらっていて、恐竜の骨の数や角度など、本物のデータに沿ったデザインになっています。製作にあたってはかなり厳しくチェックしていただき、許可が出るまで何カ月もかかりましたね。

展示会で「カスタムオーダー恐竜ランドセル®」を持つ山耕株式会社代表取締役社長の山田さん

▲展示会では恐竜の種類や色をどうするか迷う子どもたちも

編集部

すごいこだわりですね!恐竜好きの子どもも思わず手に取りたくなるでしょうね。

山田さん

そうなんです。恐竜に本当に詳しい子どもたちも納得の出来なので、すごく喜んでもらえていますね。

また、恐竜の種類だけでなく本体カラー(5種類)や背中側のカラー(4種類)、ランドセルの横側にある爪あと、「ナスカン」という金具をダイナソーの「D」のデザインにするかどうかなど、細かくカスタムすることができます。2024年からは、新たにお名前を刺繍で入れられるようにもなりました。

本体カラーは、オリジナルの「ブラックメタリック」が人気です。全体に細かいラメを入れているのですが、光が当たると鉄っぽいシックな光沢が出ます。他のメーカーさんにはあまりない色のようですね。

シックなデザインが目を引く「ストロング恐竜ランドセル®」

ティラノサウルスの骨格が描かれた「ストロング恐竜ランドセル®」

▲ストロング恐竜ランドセル®は、その時代の覇者となった恐竜たちがモチーフになっている

編集部

続いて「ストロング恐竜ランドセル®」についてお教えいただけますか?

山田さん

「ストロング恐竜ランドセル®」は、2024年の新作です。ストロングという名前は、恐竜が誕生した三畳紀のヘレラサウルス、ジュラ紀のアロサウルス、そして白亜紀のティラノサウルスという、それぞれの時代の頂点の捕食者を描いていることから名付けられています。

また、1つひとつの金具にも恐竜があしらわれています。かぶせの鋲はティラノサウルス、肩ベルトの部分にはティラノサウルスの頭蓋骨と尻尾骨を組み合わせたデザインで、中のファスナーにもティラノサウルスの足が型取られています。これらの金具は全て、私たちのオリジナルです。

編集部

隅々までこだわっているんですね。カラーの特徴についてもお教えいただけますか?

山田さん

「恐竜ランドセル®」シリーズは、全体的にインパクトのあるカラーやデザインが多いのですが、「ストロング恐竜ランドセル®」では、あえてシックな雰囲気になるようこだわりました。本体カラーはブラックの1色のみで、背中側のカラーはブラック・レッド・ブラウンから選べます。

また、サイドにティラノサウルスと爪痕のプリントがあるのですが、黒いプリントなので、光が当たらないと目立たないようになっています。派手なかっこよさよりも、少し大人っぽいデザインを意識したんです。

「ストロング恐竜ランドセル®」の光の当たり方による比較

▲左がカメラのフラッシュあり、右がフラッシュなし

山田さん

一見して落ち着いた雰囲気で、言われなければ恐竜のデザインだとわからないくらいなので、目立ちたくないけど好きなものを身に着けたいというお子さんにもマッチするのではないでしょうか。

七色に光る爪痕・サイドのプテラノドンがおしゃれな「オーロラダイナソーランドセル」

光り方がお洒落な「オーロラダイナソーランドセル」

▲オーロラダイナソーランドセルは、太陽光や車のライトで爪あとが光るので安心

編集部

続いて、「オーロラダイナソーランドセル」についてお教えいただけますか?

山田さん

「オーロラダイナソーランドセル」はプテラノドンがモチーフで、こちらもかぶせやサイドに爪痕やプテラノドンのデザインが施されています。この爪痕とプテラノドンには、福井県の反射材屋さんが特許を取得した技術である「オーロラリフレクター」が使われていて、光が当たるとオーロラのように7色に輝くんです。

デザインとしてとても綺麗ですが、車のライトだけでなく太陽光でも光るので、安全面での要素も兼ね備えています。

編集部

かぶせ裏の部分のデザインも素敵ですね。

山田さん

かぶせ裏には、ティラノサウルス、プテラノドン、ブラキオサウルス、フクイラプトルの4種類の恐竜が迷彩柄で描かれています。ランドセルを開けると派手さも感じられる、粋なデザインを目指して作りました。

編集部

カラー展開に特徴はありますか?

山田さん

2023年からゴールドとシルバーが加わりました。実際に展示会に来てくれたお客様も言ってくださったのですが、これらの色も派手じゃないんですね。ゴールドはシャンパンゴールド、シルバーはグレーっぽい色になっていて、親御さんからも好評です。

「オーロラダイナソーランドセル」を持つ山耕株式会社代表取締役社長の山田さん

▲落ち着いた光り方をするシルバー。派手すぎない色が人気だということです

子どもたちから絶大な人気!「モササウルスランドセル®」

子供たちからの人気を集める「モササウルスランドセル®」

▲海竜をモチーフにした「モササウルスランドセル®」

編集部

最後に、「モササウルスランドセル®」についてお教えいただけますか?

山田さん

モササウルスは、恐竜ではなく爬虫類の一種で、一般的に「海竜」と呼ばれているのですが、近年、このモササウルスが子どもたちの中で大変人気なんです。この人気を受け、2023年から販売を始めたのが「モササウルスランドセル®」です。

サイドには、モササウルスのウロコ柄のエンボス加工(※)を、かぶせ裏はモササウルスが海で泳いでいる様子を迷彩柄であしらいました。肩ベルトの鋲は、モササウルスのトゲをモチーフにしています。
(※)紙や金属、プラスチックなどの表面に凹凸の模様や文字を浮き上がらせる加工技術

それからかぶせには、反射材を使用したアンモナイトのイラストをデザインしました。アンモナイトは、モササウルスがよく食べていた餌なんです。そしてポケット部分には、モササウルスの全身骨格の刺繍もしてあります。

編集部

モササウルスをトータルでデザインしているのですね...!ちなみに、子どもたちから人気が出ていることを、どのように調べられたのでしょうか?

山田さん

全国のランドセル展示会で子どもたちの好きな恐竜を調査した結果、モササウルスの人気の高さが際立っていたんです。

この傾向と、2022年に福井県立恐竜博物館で開催されたモササウルスをメインとする海竜展からインスピレーションを得て、何度も足を運びながらモチーフを練り上げ、最終的な製品が完成しました。商品のクオリティにも、とても満足していますね。

「恐竜ランドセル®」は機能性・丈夫さにもこだわりあり

展示会でランドセルの説明をする山耕株式会社代表取締役社長の山田さん

編集部

「恐竜ランドセル®」の機能面についても詳しくお教えいただけますか?

山田さん

恐竜ランドセル®は、決してデザインだけにこだわっているわけではなく、品質にもこだわっています。どうしても外見が話題になってしまいますが、一般的なランドセルよりも機能は上回っていると自負していますね。

やはり今の小学校はタブレットなど持ち運ぶ荷物の種類も多いので、A4のクリアファイルより大きいフラットファイルも収納できる大きさを確保しています。また、展示会や店舗で子どもに背負ってもらうと、みんな「軽い!」と言っていますね。

とはいえ、私たちは軽さよりも丈夫さを大切にしています。恐竜ランドセル®には「クラリーノ」という人工皮革を使い、元気なお子さんたちが使うことを想定して、6年間の使用に耐えうるように芯材を丈夫なものにしています。

あとは、品質においても金具1つひとつにもかなりお金をかけています。オーダーしている金具屋さんからも、「ここまでこだわるメーカーは他にない」とも言ってもらっていますね。

恐竜王国・福井県ならではの「恐竜ランドセル®」誕生秘話

店舗で恐竜デザインのTシャツを持つ山耕株式会社代表取締役社長の山田さん

編集部

御社のユニークな「恐竜ランドセル®」が誕生したきっかけについても伺えますか?

山田さん

山耕株式会社はもともと、学校制服を制作するアパレルメーカーなのですが、お客様から「ランドセルを作ってほしい」という要望を受けたんです。そこで「せっかくなら福井県に関連するテーマでランドセルを作りたい」と考えました。福井と言えば「恐竜王国」なので、恐竜をモチーフにしたランドセルを制作し、2016年から恐竜ランドセル®の販売をスタートしました。

ただ、最初は社内の評判はイマイチでしたね(笑)。というのも、デザインに凝りすぎたランドセルは、そのデザインが好きな子にしか響かないんです。6年間使うものなので、お子さんの興味よりも、親御さんの意見が優先される面もありました。

ただ、福井県が恐竜王国として打ち出すタイミングとも重なっていたので、販売開始に踏み切りました。最初は少数の販売でしたが、年々製作に力を入れるようになって、次第に全国に評判が広がっていきました。

編集部

恐竜ランドセル®を購入するのは、やっぱり男の子が多いのでしょうか?

山田さん

実は2023年あたりから女の子のユーザーもじわじわと増えてきているんです。それ以前はほぼ100%が男の子だったのですが、2024年はどの展示会場にも必ず恐竜好きの女の子が来てくれていましたね。

福井県立恐竜博物館の方も言っていましたが、恐竜を扱ったテレビ番組の主人公が女の子になっていることも影響しているのか、全国的に恐竜好きの女の子が増えているようです。恐竜好きの女の子は、パステルカラーなどではなく、恐竜ランドセル®のラインナップにある色を気に入ってくれますね。

恐竜ランドセル®を購入される親御さんは、みんなその子どもの個性を認めてあげる方が多い印象です。ランドセル選びもほぼお子さんに任せているんです。本当に多様性の時代で、自分の好きを認めてあげる社会になってきているんだと感じますね。

「恐竜ランドセル®」の購入方法と価格について

「恐竜ランドセル®」の展示会の様子

▲展示会では、恐竜ランドセル®を背負って大興奮のお子さんも多い

編集部

「恐竜ランドセル®」は、どこで購入できますか?

山田さん

福井県内では、越前市にある「恐竜専門店ダイナソーベース」と、福井市にある「ランドセル専門店イクラボ」の2店舗で販売しています。

また、全国展示会を九州から北海道までの主要都市で開催しています。ちなみに、この展示会はランドセル関連のものではなく、ほとんど恐竜にまつわるイベントに出展していたんですよ。例えば、2024年はフジテレビさんが主催の「オダイバ恐竜博覧会」に50日間出展していました。

そういったイベントでは、既にランドセルを買ってしまった子から、「このランドセルを知ってればこっちを買ったのに!」と度々言ってもらいましたね。まだまだこれから、認知度を上げていきたいなと思っています。

編集部

店舗や展示会に行くのが難しい方は、どのように購入することができますか?

山田さん

そのような方には「宅配試着サービス」を行っています。コロナ禍に始めたサービスで、実際に試してみたいランドセルを選んだら、自宅に送るというものです。お客様は背負ったり、中を確認したりしてから購入できます。

編集部

遠方に住んでいたり、展示会の日に都合がつかなかったりする場合でも安心ですね。なお、「恐竜ランドセル®」シリーズの価格についてもお教えいただけますか?

山田さん

だいたい75,000円から83,000円という価格設定にしています。実際に購入してくださったお客様からも、「ここまでカスタムができてこの値段は安い」と言ってもらえていますね。ランドセルの種類ごとに金具も専用に作るなどこだわっているので、そういう声をいただけるのはやはり嬉しいです。

「恐竜ランドセル®」に興味を持ったご家庭へのメッセージ

「ダイナソーベース」の前に立つ山耕株式会社代表取締役の山田さん

▲インタビューに答えてくださった山耕株式会社の代表取締役である山田さん

編集部

最後に、イクラボのランドセルに興味を持ったお子さんやご家族に向けて、メッセージをお願いします。

山田さん

幼稚園・保育園から小学校に上がるタイミングでは、新しい環境に不安を感じているお子さんもいらっしゃるかと思います。でも、恐竜ランドセル®を買ったことで、「早く学校に行きたい」と話してくださることもあるんです。

私は、このランドセルが子どもたちの背中を押してくれているように思っています。なので、「恐竜ランドセル®」は、学校に行きたくなるランドセルと言っているんです。

「恐竜ランドセル®」をメインで販売している「恐竜専門店ダイナソーベース」は、全国の恐竜好きな子どもたちに心躍る商品やわくわくする体験を届けていくことをミッションとしている、子どもたちの”好き”が詰まった基地です。「恐竜ランドセル®」だけでなく、アパレルなどの恐竜グッズやイベント、ファンコミュニティー活動にも力を入れています。

ぜひ一度、足を運んでいただき、「恐竜ランドセル®」の現物も実際に背負ってみてほしいなと思います。

編集部

本日はありがとうございました!

実際に会社に届いた「恐竜ランドセル®」の感想

恐竜ランドセル®を実際に使用している子どもたち

▲感想を送ってくれた子どもたち

個性あふれる恐竜ランドセル®を実際に購入し使っているお子様、そして保護者の皆様は、どう感じているのでしょうか。山耕株式会社様から「お客様の声」をご提供いただいたので、その一部を抜粋して紹介いたします。
(※)お客様の声の文面は基本的にそのまま引用するため、商標の「®」は入れていません。

出会った時はまだ年中でしたが、関東の夏の展示会まで息子が我慢できず、試着のお取り寄せをしました。どこへ行っても『恐竜なの?!こんなのあるの?!かっこいい!』と声をかけてもらい誇らしそうな息子。最高の6年間の相棒となりました。

福井県のホテルにランドセルが展示してあったのがきっかけで、恐竜ランドセルを知りました。入学式に持って行った際には、学校の英語の先生から『おぉ!ダイナーソー!クール!』と言ってもらい、本人もほくほくしていました。

大好きな恐竜の爪痕や、ティラノサウルスの骨のイラストがドーンと見えた瞬間、子どもは大喜びでした!!世界に一つだけのランドセルで、いい小学校生活が送れると思います!

正直、6年間使うことを考え、私達両親は無地の物を希望していましたが、実物を見たら配色・デザインから溢れる高級感、おしゃれさにいつの間にかこちらが虜になっていました。届く日をずっと心待ちにし、自分の恐竜ランドセルを手に取って背負った時のあの笑顔は一生忘れません。

これらの声はあくまで短く切り取ったもので、載せきれないくらい熱い言葉がたくさん送られてきています。本当にたくさんの子どもたちに魅力が伝わっていることがわかりました。

恐竜ランドセル®に関する基本情報

本社所在地 【山耕株式会社】
福井県越前市小松2-23-20
直営店情報 ■恐竜専門店ダイナソーベース
 福井県越前市村国1丁目5-4
■ランドセル専門店イクラボ
 福井県福井市渕4丁目2813
営業時間 ■恐竜専門店ダイナソーベース:10:00〜17:00
■ランドセル専門店イクラボ:10:00〜18:00
定休日 火曜日・金曜日
公式サイト https://dinosaur-base.com/※恐竜ランドセル®の詳細が掲載されている「ダイナソーベース」のサイト
問い合わせ https://dinosaur-base.com/contact/