この記事では、特色ある教育に取り組む“注目の学校”として、東京都港区にある「山脇学園中学校高等学校(私立)」をご紹介します。
同校は、1903年創立の伝統ある中高一貫女子校です。都心の一等地に位置しながらも広大で緑豊かなキャンパスを有しており、敷地内にはアクティブに英語コミュニケーションを学ぶエリア「イングリッシュアイランド」や、科学を通して社会貢献するスキルとマインドを育む「サイエンスアイランド」といった個性あふれる整備がされています。
また、無理のない先取り授業を行い、高校2年までに高校の課程をほぼ終え、高校3年では入試演習中心の授業を展開しています。このように、中高一貫ならではの効率的、且つ確かな学力を育成しながら、生徒の多彩な進路ニーズに応えられるカリキュラムを実施している学校です。
今回ぽてんでは、山脇学園中学校高等学校・校長の西川先生、入試広報部長の関谷先生にインタビュー取材を行い、同校の教育方針や魅力あふれるカリキュラムについて詳しく教えていただきました!
この記事の目次
生徒が志をもって未来を切り開ける、山脇学園の教育
▲今回インタビューに応じてくださった西川校長
まずは、山脇学園中学校高等学校の教育目標について教えてください。
本校では「自ら求め、深く学ぶ(自主・探究)」「志を抱き、未来を拓く(立志・展望)」「互いに思いやり、仲間とともに創る(互恵・協働)」の3つを教育目標として掲げています。
5年前の教員研修時に「未来社会で活躍するために必要な力・つけたい力」について教員全員で話し合いました。その時の教員たちから出たことばを集約して、この教育目標を立てました。
▲教育目標は各教室に掲示されており、6年間の中で生徒たちの心に深く刻まれていきます
初代校長・山脇房子氏が掲げた建学の精神「豊かな教養と品格を持ち、社会で活躍する女性の育成」は今もなお、様々な教育プログラムの理念に反映されています。
▲初代校長・山脇房子氏の像
「非認知スキル育成カリキュラム」により、未来社会で活躍できる力を育む
教育目標を実現されるために取り組んでいらっしゃることがあれば教えてください。
本校の教育目標を「絵に描いた餅」にしないために必要な“具体的な行動目標として、新たな視点としたのが“非認知スキル”の育成です。
非認知スキルとは、テストなどで数値化することが難しい内面的なスキルのことで、具体的には、想像力、創造力、やる気、粘り強さ、コミュニケーション力、自制心など、人の心や社会性に関する力のことです。
「複雑で変化の激しい未来社会で活躍するためには、物事に対する姿勢や取り組み方、他者との関係の構築などにおいて、非認知スキルの育成を意識した教育活動が必要」この共通認識のもと、教員たちで「向自己」「向他者」「向社会」の3つの視点から、必要な力をカテゴライズしました。
学校の教育活動はすべてに「目的」や「ねらい」を持っていますが、本校の6年間のあらゆる取り組みを改めて見直し、「どの時期に」「どのように」いずれの非認知スキルを意識して行うのかを校内で共有し、仕掛けていこうというのが本校の「非認知スキルカリキュラム」です。
他者のために自分の力をどう役立てるか。生徒が幸せを感じられる「志の育成」
▲カフェテリアでおしゃべりを楽しむ生徒たち
公式サイトのトップページにも「If you can dream it,you can do it.(志を立てれば、それはきっと叶えられる)」というメッセージが記されていますが、こちらでいう「志」というのはどのようなものでしょうか?
本校では二つの意味を意識しています。それが、自分が心に決めた決意や目標「自己実現」と、他者を思いやる心「他者(社会)貢献」です。本校には約1,600名の生徒が在籍しているのですが、その一人ひとりの志、すなわち1,600通りの志を育てることを私たち教員の目標として掲げています。
生徒の皆さんはどのようにして自分の「志」を見つけているのでしょうか?
「志」を開拓するときには、「自分はこうなりたかったからなれてよかった」ではなく「それを人の幸せのためにどう役立てるのか」という視点を持ってほしい、と生徒たちに伝えています。これは、自分の学んできたことや身につけてきたことを人や社会のために活かせてこそ、人は幸せを感じられる、と考えているためです。
生徒たちはたくさんの「志の種」をもって入学してきますが、それが何なのかまだ見つけていない生徒がほとんどです。中高時代は、自分は何がやりたいのか、どう社会に貢献するのかを開拓する旅ともいえるのですが、自分の思い込みや枠にとらわれていてはなかなか見つけられません。また、居心地の良いセーフティゾーンにとどまっていても、なかなか見つけることができません。
そのため本校では、「自分の“志”の種はチャレンジやアクションを通して開拓できる」ことを生徒に伝え、様々な学びや出会い・経験を求め、本校でたくさんのチャレンジとアクションをすることを奨励しています。
そして学校としても、志を胸にした生徒が自分の力を発揮できるステージや、チャレンジ・アクションする生徒を応援し合える学園風土を大切にしています。
自分の力を試せるプロジェクト「マイステージ」で生徒の“チャレンジ”を促進
山脇学園には、校外へのチャレンジやアクションを推奨する「マイステージ」というプロジェクトがあるそうですね。
「マイステージ」は大学や企業が開催するプロジェクトやコンテストへの参加を奨励するものです。このような「舞台」を踏む経験を通して、自分の力を試すことや、失敗を恐れずにチャレンジをすることの大切さを学んでほしいと思い、数年前から始めた校内プロジェクトです。
生徒全員がアクセスできる「マイステージ」のフォルダには、人文系・社会系・自然科学系・芸術系・スポーツ系などあらゆる学問分野のプロジェクトやコンテスト等の募集要項を掲載しており、生徒たちはいつでも今チャレンジできるものが探せる仕組みです。
この取り組みを始めて以来、生徒たちが積極的にアクションを起こす風土ができてきたと感じています。
たとえば2023年度の一年で、中1から高3までが110件以上の表彰を受けました。この表彰式はお昼休み全校放送で行っているのですが、これを聴いて友だちや先輩の頑張りに刺激を受け、「私もできるかも」「やってみようかな」という気持ちを持ってもらいたいと思っています。
▲チャレンジしたことを称えるマイステージ表彰
チャレンジしたけれど惜しくも入賞しなかった生徒たちには、「チャレンジしたことが大事。そのプロセスから学んでほしい」と伝えています。悔しがる生徒もいますが、人と比べてではなく、自分の今の立ち位置から成長したそのことに意味を感じてほしい。ポジティブに振り返り、足りなかった部分をリベンジにつなげる生徒の姿もあり、このような経験は生徒を大きく成長させることを実感します。
多様な大学と連携した“生の学び”が得られるプロジェクトで、生徒の志を育てる
▲電子黒板完備の明るい教室
他にも、生徒が「志」を育めるようなお取り組みはありますか?
「志」を育てるため、生徒が“一流の生の学び”に触れる機会を設けています。例えば、複数の大学と連携したプロジェクトがその一つです。本校生徒のために、探究プロジェクトやインターンシップなどを実施してくださる大学もあり、専門的な学びに触れさせていただける機会に、生徒たちは積極的に参加しています。
本校は5大学と連携協定を結んでいます。芝浦工業大学、東京農業大学、北里大学には、科学チャレンジクラスやサイエンスクラスなどの生徒が足を運び、自然科学系の講義を受けたり、ご来校いただいてご指導をいただいたりしています。
また、昭和女子大学や学習院女子大学とは英語や人文・社会学系の学びでご支援をいただいています。
具体的にどのような内容なのでしょうか。
東京農業大学が年末に実施してくださった探究プロジェクトでは、大学内の研究室で実際に先生方や学生と実験などを経験させていただき、有意義な一日となりました。
また芝浦工業大学は、本校のために夏休みの5日間をかけてインターンを開催してくださいました。生徒たちは自分の好きな研究室に入り、学生の方と交流を深め、最終日には学長先生から修了証をいただき、参加した生徒の感激もひとしおでした。
理系でも文系でも、中学・高校のうちから専門的な学びに触れられるのですね。本格的な学びを経験することで、生徒の志もより確固たるものになりそうです。
今後もこのような機会は多く設けられるのでしょうか?
本校は今年度より5年間、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)校に認定されました。今後はさらに多くの大学や教育機関とつながり、ご指導やご支援を受けながら、生徒たちがより専門的な学びや研究を深められるよう、学園の土壌を耕していきたいと思います。
このような交流プロジェクトを通して、生徒が自然科学の各分野の学びを身近に感じ、その意義を深く知ることができると考えています。そして、そのような生徒が増えていくことは、科学技術人材育成の裾野を広げることにつながっていると感じます。
また、我が国の課題である女性科学技術人材の育成にも寄与するネットワークの一助を担えるのではないかと考えています。
多様な学びをつなぐ山脇学園の「総合知カリキュラム」
ここからは、「非認知スキル」や「志の育成」に向けて、山脇学園が行っている「総合知」カリキュラムについて詳しくお話を伺っていきます。
独自カリキュラム「総合知」で、社会で活躍するための探究力とマインドを育成
「総合知」カリキュラムについて、具体的に教えてください。
本校独自に開発している、教科横断型カリキュラムのことです。
「総合知」とは、内閣府が提唱している自然科学の「知」と人文・社会科学の「知」が融合した総合的な「知」のことです。6年間のカリキュラムに文理融合の独自科目を配置して、生徒全員が中学1年生から、未来社会で活躍するための探究スキルやマインドを身につけています。
保護者や塾の先生の支援の下、受験を経てきた子どもたちを、中学からは“自立した学習者”にしていかなければなりません。「与えられる」だけの学びではなく、自ら求め深く学ぶ探究力を育成するためにも、「総合知」カリキュラムは大きな役割を果たしています。
英語をツールとして使いこなす力、探究的なものの見方、情報収集力、データをもとに分析する力、グラフ表現する力、論理的な思考力・表現力・対話力などは、どのような分野で活躍するにしても必要な能力です。「総合知」カリキュラムは、このような力を全員に系統的に身につけることをねらいとしています。
「総合知」の科目とはどのようなものがあるのでしょうか。
「EIS(イングリッシュアイランドステイ)」では、英語の4技能5領域をバランスよく伸ばすことをねらいとして、英語をツールとした活動を楽しみます。
「知の技法」は、たくさんの文章に触れながら、言語技術を磨きます。答えがひとつではない問いを考えたり、芸術作品から感じたことを文章で表現したりして、言語を通して考え、伝える力を養います。
「サイエンティスト」は、様々な実験・探究活動を通して、基本的な実験操作の習得や、観察力・考察力・データ処理力などを学びます。
これらはすべて中学1年生から生徒全員が学ぶ必修科目です。
▲総合知プログラムの全員必修カリキュラム
他の教科での具体例についても教えていただけますか。
「技術」では、3Dプリンタやレーザーカッターを用いたり、マイクロコンピュータ(Obniz)を使用してIoTの仕組みを活用したロボットを製作したりして、モノづくりとネットワークという双方向性のあるコンテンツで思考力・創造力を育成しています。
「探究基礎」は、データサイエンスの基礎や社会調査について学びます。例えば、ある生徒は、自分の好きな曲が「何故ヒットしたのか」をテーマにし、その曲の楽曲分析や再生回数等の市場調査を行い、「その曲の何が多くの人の心をつかむのか」について解析し、エビデンスをもって議論や発表を行いました。
また、国内の観光における様々なデータをもとに、オリジナルのツアーを企画した生徒もいます。こういった経験が、主体的な問題解決が求められる高校での探究活動の土台を構築します。
▲データサイエンスの手法を活かして探究内容をまとめる「探究基礎」
「ELSI」では、テクノロジーの発展に伴い、向き合う機会が増えるであろう「果たしてそれはやっていいのかいけないのか」という問題を、倫理・社会・法的判断に照らして考え、議論します。これらはすべて中学3年生までの必修科目です。
中学3年次の「チャレンジプログラム」でこれまでに吸収した“総合知”を発揮
総合知プログラムには、全員必修のもの以外に、選択できるカリキュラム「チャレンジプログラム」があると伺いました。こちらについても教えてください。
中3では、全員が自分のテーマをもって探究活動にチャレンジします。英語をツールとして探究する「英語チャレンジ」、自然科学をテーマに探究する「科学研究チャレンジ」、自分で好きな探究テーマを選ぶ「マイチャレンジ」です。
▲中3から始まる、総合知プログラムの必修選択カリキュラム
総合知カリキュラムでつけてきた力を大いに発揮して、情報収集・データ分析・考察、必要に応じて専門の方からのヒアリングなども行い、その成果を発表します。この発表の機会として3月末に行われる探究発表会が「ヤマワキ・サイエンス・エキスポ(YSE)」です。保護者・大学や他校の先生方など大勢の方々をお招きしています。
▲YSEのポスター発表の様子
このYSEは、中1・中2の生徒は全員見学することになっているのですが、先輩の発表を見て「自分が中3になったら何を探究しよう」と考える機会になります。また発表する生徒は、様々な立場の人に理解してもらえるように探究成果を説明することで、プレゼンテーションスキルの向上にもつながります。
また高校1年からは、中学3年間での活動をもとに、「さらに深堀りしたいテーマは何か」を見極め、研究を深めていきます。大学受験時には、自分が取り組んだテーマに関わる学部学科を志望する生徒も多く、志の開拓や進路決定にも探究活動が大きな役割を果たしています。
「マイチャレンジ」では好きなテーマの探究活動を行うと伺いましたが、実際にどのようなテーマが挙がっていますか。
関谷先生
例えばバスケ部の生徒なら、シュートの確立を上げるための腕や膝の使い方・角度などの研究など、部活の技術の上達を目指すための研究テーマもありますし、音楽、アニメ、忍者や昆虫食をテーマにした人もいました。「マイチャレンジ」を選択した生徒は150名ほどいますが、それこそ150通りのテーマで探究活動が展開されています。
印象に残っているものに、「中学入試でコミュニケーション力を測る試験を導入した方が良い」という仮説を立てて検証した発表がありました。具体的には、受験生がコミュニケーションを取りながらあるお題の答えを考えるというものなのですが、実際に学校説明会で出張授業を行って統計をとっていました。
また学校の授業でコミュニケーションが必要となる授業がどの程度あるのかを調査したり、自分の体験を具体的にまとめたりして、このような根拠をもとに結論づけていましたね。
なかには「何をテーマにしよう?」と悩む生徒さんもいらっしゃると思いますが、先生方はどのようにフォローされているのでしょうか。
担任が夏くらいまでじっくりと面談し、テーマの選定に寄り添っています。「何が好きか」から始まり、やってみたいものが出てきたら、先行研究があるかどうかや、テーマが抽象的すぎないかなどアドバイスをしながらサポートしています。この試行錯誤も探究の大切なプロセスです。
テーマに対してアドバイスをもらうことで、一つの成功体験にもつながっていきそうですね。
快適なスクールライフを支える、山脇学園の豊かな施設
ここからは、山脇学園のキャンパスを回りながら、さまざまな施設を紹介します。
旧短期大学を含む広大な校舎には、英語や科学研究の探究学習のためにつくられた専門エリアがありまます。「イングリッシュアイランド」「サイエンスアイランド」の存在は特徴的で、数多くのチャレンジと探究活動の中で一人ひとりの志の育成を目指す同校の本気度がうかがえる施設です。
留学気分を味わえる!英語コミュニケーションエリア「イングリッシュアイランド」
▲3号館イングリッシュアイランドのエントランス
英語での探究活動のために設置されたという「イングリッシュアイランド」について教えてください。
英語をツールとして探究活動をするためには、誰もが恥ずかしさといった心理的な壁を越えて、楽しく英語の活動にチャレンジできることが大前提です。そのためのエリアとして、留学したような気分を盛り上げる内装や、自由な会話やグループワークに適したいくつもの多目的スペースをつくりました。
外国映画を鑑賞できるシアタールームでは、日本語吹き替えなしで生徒たちがセリフを合わせたり、英語劇を演じたりできるステージもあります。ここで行う授業・放課後活動やイベントは、ネイティブ職員室に常駐している7名のネイティブ教員が万全にサポートしています。
→右にスクロールしてください
▲イングリッシュアイランドではさまざまな施設が充実しています
英語チャレンジプログラムは、イングリッシュアイランドの活動のほかにも、海外語学研修やIB授業体験、アントレプレナー講座など、英語をツールとして志を考えるためのカリキュラムが整備されています。このプログラムは、2025年に高校に新設する「国際教養コース」へもつながっていきます。
放課後に研究活動ができる!科学研究エリア「サイエンスアイランド」
▲科学研究チャレンジは高校の「サイエンスクラス」に繋がっており、サイエンスアイランドを拠点に授業が展開されます
次は「サイエンスアイランド」についてご紹介ください。
サイエンスアイランドは、科学技術人材を育成するためのエリアです。前述した、科学研究チャレンジクラス(中3)や、高校のサイエンスクラスで使用しています。
科学研究チャレンジクラスやサイエンスクラスは、放課後このエリアの「オープンラボ」で自分の探究活動や研究を進めることができます。ここには教員がアドバイスしたり、同じ学問分野のテーマの仲間の交流をしたりできるよう、ゼミ形式のスタイルをとっています。
▲サイエンスアイランドでは本格的な機器を備えた実験室も充実
サイエンスアイランドには、かなり本格的な研究設備が整っていますね。
そうですね。旧短期大学が有していた研究設備を譲り受けて改築したので、各種実験室や研究スペースなどを有するかなり広大なエリアです。
こうした環境のなかで、科学コンテストで入賞する生徒たちも増えてきました。研究に打ち込める環境や、各分野の専門教員に相談しやすい環境の賜物であると思います。今後はスーパーサイエンスハイスクールとしてのプログラムを実施しながら、サイエンスアイランドを拠点とした研究実績をつくっていく生徒たちが、さらに増えていくのではないかと考えています。その先輩の背中を見て、続こうとする後輩たちが育つという良い流れもできていくと思います。
▲サイエンスアイランド内フィールドワークエリア。すでにある畑や水田のほか、研究ビオトープを建設予定
あらゆる分野を網羅する教員が揃う。相談のしやすさも魅力
▲本格的な設備がそろうサイエンティストの授業
各分野の先生が揃っていると伺いましたが、具体的にどのような体制なのか教えてください。
本校の教員組織には「サイエンス教育部」を置いています。そこには理科の教員だけではなく、数学・技術家庭・情報・英語の教員などが所属しており、多角的に生徒をサポートする体制をとっています。生徒が相談したいと思ったときに、学問の内容なのか、資料の作り方なのか、英語の論文作成についてなのかといった課題に合わせて、その分野に精通した教員がアドバイスすることができます。
また教員は必要に応じて、大学や企業への橋渡しも行っています。変化の激しい教育の世界で、私たち教員も学び続けなければなりません。外部との交流によって、常に知識や情報を刷新することも求められており、私たちが積極的に外に出ることや、生徒の学びを高等教育機関につなぐことは、これからの時代における教員の役割だと思います。
その柔軟性にとても驚きました。生徒は幅広い知識や経験、社会性が身につけられそうですね。
図書館や探究スペース、自習室などの施設も充実
▲書架やグループワーク、プレゼンテーション、中央展示、ラウンジなどの6つのエリアで構成された「ラーニングフォレスト」
「ラーニングフォレスト」「セルフスタディアイランド」とはどのような施設なのでしょうか。
「ラーニングフォレスト」とは、従来の図書館に自習室や情報センター、議論やプレゼンテーションができる機能を持たせた本校独自の探究エリアです。広々とした空間には、くつろげる和室スペースもあり、ゆっくり調べ物やディスカッションができます。
▲書架には約6万冊の蔵書を備えています
▲広々空間でグループによる探究を深められるグループワークエリア。くつろげる和室スペースもあります
また「セルフスタディアイランド」は、3号館の1フロアを自学自習スペースとしたエリアで、毎日18:45まで開館しています。「勉強して帰ろう」を合言葉に、多くの生徒たちが授業や部活のあとに、ここで学習することを習慣化しています。
▲多くの生徒が放課後の学習に利用している「セルフスタディアイランド」
▲自習室の席には仕切りがついており、個々の学習に集中しやすい環境です
山脇学園から受験生・ご家族へのメッセージ
最後に、山脇学園に興味をお持ちのお子様・ご家族へメッセージをお願いします。
本校が120年の伝統のなかで受け継いできたのは、「豊かな教養と品格を持ち、社会で活躍できる女性の育成」という建学の精神です。これからの山脇学園も、常に未来社会を見据え、そこで生き生きと活躍できる力と豊かな人間性を持った女性を育成することが社会的な使命だと考えています。複雑で変化の激しい予測のつかない未来社会においても、強くしなやかに進化し続け、高い志をもって社会に飛び立つ生徒たちを育成する学園でありたいと思います。
ご紹介した様々なカリキュラムや豊かな教育環境は、すべて本校の教育理念に帰結するよう整えてきました。様々な志の種を持って入学してくる生徒たちに、「学ぶ心」を養い、「学びの環境」と「チャレンジできるステージ」を用意することこそ、生徒が自分で無限にその枝葉を伸ばすことにつながる、そう確信しています。そのサポートには、情熱ある教員の力が必要です。本学園には生徒たちと同じように、教育への志をもって、学び成長し続ける教員の姿があります。
本校は、多様な力を持った生徒に入学していただきたいので、様々なタイプの入試を実施しています。得意科目が活かせる入試がきっとあると思います。是非山脇生として、私たちと一緒に志を開拓する旅に出てみませんか。
是非学園にお越しいただき、豊かな教育環境で生き生きと学び過ごす生徒たちに会ってください。お待ちしています。
本日はありがとうございました。
山脇学園中学校高等学校の在校生・卒業生の声
設備環境や学習プログラムが充実していることを高く評価する声が多く、魅力的な環境で学力・人間力の向上を目指したいご家庭にぴったりな学校だと感じました。また、部活や制服に関してもポジティブな意見がたくさん挙がっており、勉学にも意欲的に取り組める、メリハリのある学校生活を送れそうです。
山脇学園中学校高等学校の進学実績
山脇学園中学校高等学校は「志」の実現に向けて進路指導にも尽力しており、例年高い合格実績を誇ります。
2022年度においては253名の卒業生のうち、東京大学・筑波大学・お茶の水女子大学、東京学芸大学といった国公立大学へ20名進学したほか、早慶上理(早稲田大学・慶應大学・上智大学・東京理科大学)やGMARCH(学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学)へも多数の合格者を輩出しています。本校の特色は志に根ざした進学先の多様性です。昨年は75大学153学科へ進学しています。
また、医学部医学科には19名と医学系の進学率も高く、語学研修や留学プログラムも充実していることから海外の大学へ進学する生徒も少なくありません。さらに2022年度においては149の大学・短期大学の推薦指定校となっており、推薦枠が多いこともうれしい特徴です。
▲イギリスインター研修やオーストラリア短期語学研修といった語学研修プログラムが充実しており、海外での経験が進路にも大きく繋がっています
山脇学園中学校高等学校へのお問い合わせ
問い合わせ先 | 学校法人 山脇学園 |
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住所 | 〒107-8371 東京都港区赤坂4-10-36 |
電話番号 | 03-3585-3911 |
公式サイト | https://www.yamawaki.ed.jp/ |