「帝京魂」とは。帝京中学校・高等学校のグローバル教育やクラブ活動に込められた教育理念|中高一貫校

ぽてん読者の皆さまに、特色ある教育プログラムで注目を集める学校を紹介するこの企画。今回紹介するのは、東京都板橋区にある私立共学校「帝京中学校・高等学校」です。

帝京中学校・高等学校は、1943(昭和18)年に開校した中高一貫校です。全国的に知名度の高い野球部やサッカー部などの強豪クラブ活動だけでなく、多様な文化部の活動で生徒の個性を引き出しています。

近年では生徒一人ひとりの探究心とグローバルマインドを養う国際的な学習プログラムが注目されており、20年以上の歴史を持つ高校「インターナショナルコース」に加えて、2025年度からは中学「インターナショナルクラス」が新設されるなど、時代に合わせて生徒たちの生きる力を育む教育が実践されています。

今回は、「帝京魂」で知られる同校の教育理念や、進化を続けるグローバル教育、多彩なクラブ活動について、入試広報部長の鈴木先生、インターナショナルコース主任の関先生にお話を伺いました。

受け継がれる「帝京魂」。帝京中学校・高等学校の教育理念とは

帝京中学校・高等学校入試広報部長の鈴木先生、インターナショナルコース主任の関先生

▲お話を伺ったインターナショナルコース主任の関先生(左)と入試広報部長の鈴木先生(右)

編集部

はじめに「帝京魂」という言葉で有名な帝京中学校・高等学校の精神や教育理念について、教えてください。

鈴木先生

帝京中学校・高等学校は、柔道家でもある冲永莊兵衞(おきながしょうべえ)先生により創設されました。冲永先生の教えに基づき、本校では「努力」を基礎とした人間性の育成を重視しています。

人間性を高める基本として、校訓として掲げる「正直」「礼儀」が重要です。日々の学校生活の中でも、正直さと礼儀正しさを生徒たちに身につけてもらえるよう指導しています。

帝京中学校・高等学校の創設者である冲永莊兵衞先生の像

▲帝京中学校・高等学校の創始者であり柔道家でもあった冲永莊兵衞先生の像

編集部

本日御校を訪れた際にはたくさんの生徒が気持ちの良い挨拶をしてくださり、生徒に受け継がれる「帝京魂」を感じました。

鈴木先生

ありがとうございます。学外の方から生徒たちの挨拶についてお褒めいただく機会がたくさんあります。帝京中学校・高等学校の伝統的な良さの1つだと感じています。

編集部

帝京高等学校では全国トップレベルで活躍する野球部やサッカー部などの強豪クラブがありますが、やはり教育方針である「努力」や「正直」「礼儀」が指導のベースにあるのでしょうか。

鈴木先生

そうですね。本校は、設立当初からスポーツに特化して知名度を高めた全国的にも珍しい学校です。各部活動の活躍の背景には、「努力」や「正直」「礼儀」の精神、人間性の育成という教育理念があると感じています。

帝京中学校・高等学校のトレーニング室

帝京中学校・高等学校の柔道場

帝京中学校・高等学校の剣道場

帝京中学校・高等学校の蜂桜館(体育館)

▲スポー人工芝の野球グラウンドや広々とした体育館、柔道場、剣道場、トレーニング室など一流アスリートを育成する豊富な設備が整っている

鈴木先生

時代を経て、近年ではスポーツ以外の活動にも注力しています。高等学校では世界への視野を身につける「インターナショナルコース」を1998年に新設しました。2017年にコースの再編成があり、現在は「進学コース」「特進コース」「アスリートコース」と合わせた4コース制となっています。また中学校では、2025年度より一貫進学コースである「インターナショナルクラス」をスタートさせます。

その他にも、つくば市の県境教育施設を訪問して最新の学びを体感する「つくばサイエンスツアー」を実施するなど、帝京中学校・高等学校は常に新しいチャレンジを続けています。時代の変容に合わせながらも、一貫してベースにあるのは人間性の育成だと自負していますね。

編集部

一流のアスリートを目指す生徒、将来の夢に向かって勉学に励む生徒など、御校では多様な目的を持つ生徒を応援する仕組みができているのですね。

鈴木先生

はい。生徒の多様性は本校の特徴だと思っています。コースが違えば通学している生徒たちのキャラクターも異なっており、多様な強みを持つ生徒たちが切磋琢磨できる環境です。

編集部

「努力」や「正直」「礼儀」を重視して人間性の向上を目指す帝京中学校・高等学校では、多様なコースや部活動などにより、時代に合わせて生徒一人ひとりが活躍できる環境があることがわかりました。

「英語学習×探究学習」が特徴。帝京中学校・高等学校のインターナショナルコース

帝京中学校・高等学校の廊下

▲インタビュー時は雨天だったにも関わらず、運動場を囲む廊下には柔らかな日差しが差し込む

編集部

ここからはインターナショナルコース主任の関先生に、帝京中学校・高等学校のグローバル教育について伺います。御校のグローバル教育の特徴や、大事にされている方針を教えてください。

関先生

帝京中学校・高等学校では、単に英語力を向上させるだけでなく、英語を武器に夢を実現していく教育を実践しています。英語はあくまでツールにすぎません。英語で探究学習に体系的に取り組んだり、世界で活躍する一流のプロフェッショナルのお話を伺ったりと、特徴的な取り組みを行っています。いわば、「英語学習と探究学習が融合したコース」です。

編集部

グローバル教育というと英語学習に注目が集まりがちですが、御校のインターナショナルコースは英語学習の先にある目的を意識したプログラムになっているのですね。

関先生

そうですね。ですから、「英語を学びたい」の先にあるビジョンを持った生徒たちに、ぜひご入学いただきたいと思っています。「NASAで宇宙飛行士になりたい」、「ノーベル賞を受賞する博士になりたい」、「国連職員として救済活動をしたい」など、「野望」を持った生徒を全力でサポートします。

夢物語のような目標でも、不可能だと諦める必要は全くありません。夢を叶えるために必要な語学力と問題解決力を、本校のインターナショナルコースで身につけていただきたいですね。

編集部

帝京中学校・高等学校では、単に受験勉強に生かせる英語学習ではなく、その先の夢や目的を見据えた実践的なグローバル教育に注力されていることがわかりました。

2025年度スタート。中学の「インターナショナルクラス」でグローバルリーダーを育成

帝京高等学校インターナショナルコースの授業風景

▲帝京高等学校インターナショナルコースの授業風景

編集部

帝京高等学校では1998年よりインターナショナルコースを設けていらっしゃいますが、2025年度からは中学にもインターナショナルクラスを新設すると伺いました(2024年6月取材時点)。どのようなクラスになるのでしょうか。

関先生

これまで培ってきた帝京高等学校インターナショナルコースの教育メソッドをベースに、6年間の一貫教育を掲げています。これまでの高等学校でのコースと同じく、英語学習と探究学習を掛け合わせて国際的に活躍できるグローバルリーダーを育成するクラスです。

編集部

中高一貫のインターナショナルクラス新設にあたって、どのような背景や想いがあるのでしょうか。

関先生

クラス新設の背景にはいろいろあるのですが、大きく分けると3つの要因があります。1つ目が、高校での留学経験をより生かせる体制を築くこと。2つ目が、高校のインターナショナルコースを希望する本校の中学生が激増していること。3つ目が、インターナショナルコースの目的である「夢を叶えるためのグローバル教育」を加速させることです。

まず1つ目の理由ですが、帝京高等学校のインターナショナルコースでは、大半の生徒が3ヶ月、6ヶ月、1年間のいずれかの長期留学に参加します。そうなると、本校で私たち教員と学習を共にする期間が短くなるという課題がありました。

編集部

高校3年間のうち、1年を海外で過ごす生徒も珍しくないのですね。

関先生

そうなんです。留学はもちろん素晴らしい経験ですが、探究活動や課外活動、授業などで培われる力も重要です。中高一貫の教育プログラムを整備し、長いスパンをかけて本校での学びを十分に得てもらうことを目指しています。

編集部

中高一貫校である御校の特色を生かし、留学と両立したより効果的なカリキュラムを実現できるのですね。

関先生

はい。2つ目の理由が、インターナショナルコースを希望する内部進学者の急増です。今までの帝京高等学校インターナショナルコースは、高い英語力を持つ外部の生徒たちが高校受験をして入学するケースがほとんどでした。しかし近年、本校の中学校からの進学希望者が増えているんです。

実際に、今の高校3年生が入学する際には2名しかいなかった内部希望者が、今年は12名に急増しています(2024年6月取材時点)。それだけグローバル教育や高いレベルでの英語教育を望む学生が増えている証拠だと捉えています。

編集部

グローバルな教育を望む学生が増えているからこそ、中学校の段階からインターナショナルコースで学べる体制を整えるのですね。

関先生

はい。同時に、やはり留学できるレベルの語学力を中学校でしっかり身につける目的もあります。インターナショナルコースへの内部進学を目指す生徒は留学に対する意欲が高いのですが、これまでの一貫特進コース、一貫進学コースの中での英語学習だけでは不安が残る場合もありました。

中学1年生からインターナショナルクラスで学習し、英語力、コミュニケーション能力をしっかりを身につけたうえで、高校での長期留学にチャレンジできる体制を築きたいと考えています。

編集部

従来の一貫進学コース・一貫特進コースでももちろん英語教育に注力されていると思いますが、中高一貫のインターナショナルクラスでは、長期留学を見据えたより実践的な英語力を身につけられるのですね。

関先生

はい。中高一貫のインターナショナルクラスを作る3つ目の理由にもつながるのですが、「大学進学をゴールとしないグローバル学習」を実現したいと思っています。

帝京高等学校のインターナショナルコースには約25年の歴史がありますから、進路実績も豊富に積み上がっています。しかし、生徒たちにはぜひ「良い大学に入学すること」をゴールにするのではなく、その先の自分のキャリアや夢によりフォーカスしてほしいと考えているんです。

「何のためにこの大学を目指すのか」「何を得るために留学するのか」といった目的意識を養うために、中学生の頃から夢を描き、実現させる力を身につけてほしいと願っています。

編集部

御校のインターナショナルコースが実践されてきた「英語学習の先にある夢の実現」は、「大学進学の先にある夢の実現」でもあると感じました。

関先生

そうですね。帝京中学校・高等学校の卒業生には、プロスポーツ選手としてのキャリアを夢見て入学し、実際に業界の第一線で活躍する先輩方がたくさんいます。今後はスポーツだけでなく、さまざまな分野で自分の夢を描き、実現する生徒をたくさん輩出していきたいと願っています。

自分の夢を叶えて活躍する先輩たちが本校を訪れて後輩たちに夢を語ってくれると、生徒たちにとってより身近で刺激的な存在となりますよね。今まではスポーツが中心だったそのような循環が、今後ますます多くの分野で広がってくれたらと思っています。

編集部

帝京中学校・高等学校の中高一貫インターナショナルクラスの新設は、生徒たちのグローバル学習へのニーズと、野望をもって多分野で活躍するグローバル人材を育てたいという御校の願いが重なって実現されることがわかりました。

帝京高等学校インターナショナルコースの「海外留学課程」と「英語特化課程」

帝京中学校・高等学校のイングリッシュ・ラウンジ

▲ネイティブの教員が在室し英会話プログラムなどを実施する「イングリッシュ・ラウンジ」

編集部

次に、帝京高等学校でのインターナショナルコースについて伺います。高等学校のインターナショナルコースは、「海外留学課程」と「英語特化課程」の2種類があります。それぞれの特徴を教えてください。

関先生

「海外留学課程」は、1年間の海外留学が必修のコースです。一方の「英語特化課程」では、3ヶ月または6ヶ月の留学を必修ではなく推奨する形式となっています。「海外留学課程」が留学によるリアルなグローバル体験をより重視するのに対し、「英語特化課程」は英語による問題解決型の教育に注力しています。

編集部

同じインターナショナルコースでも、目的の異なる2つの課程を用意されているのはおもしろいですね。まずは「海外留学課程」について、学習プログラムの詳細を教えてください。

関先生

「海外留学課程」では、英語圏の国であればどこでも、生徒の希望に合わせて留学できる体制を整えています。多くの生徒はアメリカやカナダなどの北米を選んでいますが、ニュージーランドやオーストラリアなどのオセアニア地域、アイルランドなどに留学する学生もいます。

編集部

1年間の長期留学中は、ホームステイで滞在するのでしょうか。

関先生

はい、ホームステイで英語しか使わないような環境で生活します。学習内容は留学先の学校のプログラムに従う形になるため、事前に留学目的を明確にし、適切な学校を選べるようにしています。

編集部

学校側が一律に決めた留学先・プログラムではなく、あくまでも生徒の目的意識を主体とした留学なのですね。

関先生

はい。生徒主体なので一人ひとり全く違う留学経験になっています。留学先でボランティア活動に精を出す生徒もいれば、学業で表彰されるくらい熱心に勉強する生徒、部活動を4つ掛け持ちする生徒など、人それぞれです。海外では部活動を掛け持ちするのが当たり前な国もありますから、さまざまな経験ができるのは良いことだと思いますね。

編集部

関先生が特に印象に残っている生徒の留学エピソードはありますか。

関先生

一人ひとりが貴重な体験を積んでいるのですが、特に印象的だったのが留学を機にボランティア活動に目覚めた生徒の体験です。

海外では社会問題に対して自分の意見をしっかり持っている高校生が多く、同年代の学生の意識の高さに衝撃を受ける生徒が多数います。そのような環境から、貧しい方々への食糧配給や難民救済活動などのボランティア活動に積極的に参加した生徒がいました。

留学を終えてからも社会貢献への熱量が途絶えることはなく、その生徒は卒業した現在、難民救済活動に従事しています。本校が目指す「自分のやりたいことを見つけて実現する」という姿を体現してくれたと感じていますね。

編集部

御校にはプロスポーツ選手などの目標をもって入学される生徒もいれば、入学後の留学体験などを通じて自分の夢を見つける生徒もたくさんいるのですね。

関先生

そうですね。私は、キリスト教の教会のお手伝いをする、部活動をたくさん掛け持つなど、脈絡がないように見える活動であっても、留学中にたくさんの体験を重ねてほしいと思っています。本当に自分がやりたいことを見つけるには、とにかく体験することが大切です。ですから、興味を持ったことにはどんどんチャレンジしてほしいですね。

編集部

帝京高等学校インターナショナルコースの「海外留学課程」は、1年間の長期留学を通じて英語力やグローバル感覚を身につけるだけでなく、自分の将来につながる興味や関心を見つけるきっかけになっていることがわかりました。

続いて、御校インターナショナルコースのもう1つの課程である「英語特化課程」について教えてください。

関先生

「英語特化課程」では、3ヶ月または6ヶ月の長期留学を推奨していますが、必須ではありません。PBL型授業*と呼ばれる問題解決型の英語学習に注力しています。
*PBL型授業:米国発祥の課題解決型授業。生徒自らが課題を見つけて解決する過程で、問題解決力や実践力を身につける。

通常の授業のような講義形式ではなくて、生徒に問いを与え、生徒自身が調査したり議論したりする中で、自分なりの答えを導き出す形式の授業を多く取り入れています。

編集部

帝京高等学校のインターナショナルコースには2つの課程があり、生徒たちの学習目標や目指す姿に合わせたプログラムが提供されていることがわかりました。

ネイティブ担任制などで「英語で学ぶ」インターナショナルコースの英語学習

帝京高等学校インターナショナルコースの教室で使用されているホームベース型の机

▲インターナショナルコースで使用するホームベース型の机は、グループ人数に応じて連結できるためグループディスカッションに最適

編集部

帝京高等学校のインターナショナルコースの「海外留学課程」「英語特化課程」に共通する、英語学習の特徴はありますか。

関先生

本校のインターナショナルコースでは「英語『を』学ぶのは当たり前、英語『で』学ぶことが重要」と考えています。英語はあくまでもコミュニケーションのツールです。英語を駆使して、論理的に思考したり説明したりする力をしっかり身につけてほしいと考えています。

編集部

「英語『で』学習する」ということは、授業を英語で行うこともあるのでしょうか。

関先生

はい。ネイティブ教師による担任制やオールイングリッシュの授業を実施し、英語で学ぶ機会を多く設けています。また、「西洋文化史」や「時事英語」、「国際関係」など、ネイティブ教員が担当する学校独自の科目も複数あります。これらは英語で議論しやすいテーマですから、思考を深めるためにちょうど良い科目だと考えています。

編集部

ネイティブ教員から英語で学ぶことで、実際にどのような効果が期待できますか。

関先生

英語を英語のまま学ぶことで、よりシンプルに英語の構造を理解し、議論する力が養われると考えています。現在の日本の英語教育は、英語を日本語に変換してから翻訳するスタイルが主流です。しかし、やはり日本語と英語は大きく構造の異なる言語ですから、日本語で学ぶことでかえって難しくなってしまったり、英語の持つ特性や良さが薄れてしまったりします。

英語の持つ洗練されたシンプルさをそのまま生かせば、もっと自然に英語で議論ができるようになります。日本人が国際社会の場に出てさらにリーダーシップを発揮するために、英語を英語のまま学ぶ、英語以外の科目も英語で学ぶ機会が、とても重要だと考えています。

編集部

英語の言語的な特徴や良さをそのまま取り入れることで、実際のコミュニケーションや議論で生かせる英語力が身に着くのですね。英語での授業以外にも、インターナショナルコースで特徴的な英語プログラムはありますか。

関先生

帝京中学校・高等学校では「蜂桜祭(ほうおうさい)」という文化祭を毎年実施していますが、この場で生徒による英語劇を行っています。探究学習で学んだ知識を生かした脚本を制作し、英語によるオリジナル劇を披露しているんです。英語スキルの向上だけでなく、表現力や協調性を養う機会になっています。

また、留学生との交流会も豊富です。「帝京アカデメイア」という社会で活躍されているゲストの方をお招きし、生徒たちと交流していただく機会も設けています。現在のご活動やキャリア選択の意図などを近い距離でお話しいただくことで、生徒たちが自分事として考えられるよう工夫しています。

編集部

留学生や活躍する社会人など、学外の方との交流が盛んなのですね。

関先生

そうですね。課外活動にも積極的にチャレンジしています。生徒一人ひとりの興味や適性に合わせて、模擬国連やスピーチコンテスト、ボランティア活動など、あらゆる機会を紹介して挑戦してもらっています。

私たち教員が与えられるのは、「機会」と「選択肢」です。学校から何かを強制するのではなく、自分たちの意思で選び、挑戦してもらいたいと思っています。多様な活動を通じて、最終的には英語で卒業論文を書き上げているんですよ。

編集部

英語で論文をまとめる経験は、大学進学後にもつながる力になりそうですね。

関先生

そうですね、大学やその先のキャリアにもつながるステップアップになっていると感じます。3年間しっかりとインターナショナルコースで学んだ生徒たちは、苦も無く英語で卒業論文を書き上げていますね。大学の方からぜひ論文を見たいとご依頼いただくほど、レベルの高い論文を書き上げる生徒もいるんですよ。

編集部

帝京高等学校のインターナショナルコースでは、高い英語力を身につけると同時に、生徒一人ひとりが自分の将来を見据え、実社会に通用する多くのスキルを身に着つけていることがわかりました。

帝京中学校・高等学校インターナショナルコース主任の関先生

▲帝京中学校・高等学校で勤続19年、インターナショナルコース主任を務める関先生(2024年取材時点)

野球やサッカーだけじゃない!人間性を養う帝京中学校・高等学校のクラブ活動

帝京高等学校硬式野球部の戦績を称える石碑

▲敷地内には歴代の野球部の戦績を称える石碑が建てられている

編集部

ここからは、帝京中学校・高等学校の自慢のクラブ活動についてお話を伺います。まず御校では、部活動をどのような位置づけと考えていらっしゃるのでしょうか。

鈴木先生

帝京中学校・高等学校にとってのクラブ活動は、人間性を高める場だと考えています。本校は4つのコースに分かれており、それぞれ複数のクラスがあります。クラブ活動はコースや教室での活動と異なる人間関係の中で、他者を知り、人間力を高める場になっています。

また、部活動が1つの居場所になっているとも感じますね。本校には本当に多様な生徒がいますから、クラスやコースの垣根のないクラブ活動は、いろいろな生徒たちが交流し、クラスとは違う一面を発揮できる場です。

関先生

クラブ活動は、生徒の健全な精神を育成する場になっていると感じますね。

帝京高等学校硬式野球部のトロフィーや盾など

帝京高等学校硬式野球部のトロフィーや盾など

帝京高等学校サッカー部のトロフィーや盾など

▲校内には歴代の野球部やサッカー部が獲得した優勝旗やトロフィーなどがずらり

編集部

帝京高等学校といえば何度も全国優勝を果たされている野球部やサッカー部が有名ですが、やはり運動系のクラブ活動が多いのでしょうか。

鈴木先生

本校は野球部、サッカー部が二大看板になっていますが、一番女子に人気のクラブはダンス部です。「学芸部会」と呼ぶ文化系のクラブ活動も活発なんですよ。実際に野球部やサッカー部で活躍しているアスリートコースの生徒は、全校約1,360名のうち240名程度。大半はアスリート系ではない生徒なんです。もちろん、女子生徒も多数います。

学芸部会では、模擬国連部や料理部、模型部などの特徴的なクラブ活動がたくさんあります。模型部は、ジオラマ製作の全国大会に出場するなど、実績も豊富なんですよ。

帝京中学校・高等学校の廊下と掲示板

▲学芸部会各クラブのイベント情報などが貼り出された掲示板

編集部

ユニークなクラブ活動がたくさんあるのですね。特に注目の学芸部会のクラブ活動があれば教えてください。

鈴木先生

どのクラブ活動も活発なのですが、「サイエンス部」と「模擬国連部」をご紹介したいと思います。

現在の校長が理科の教員なのですが、「物理」「化学」「生物」「地学」の4つに分かれる理科系の科目は究極的には1つの学問であるという考えのもと、「サイエンス部」として活動しています。今後はグループ校である帝京科学大学と連携した活動を構想しており、これからの活動が楽しみなクラブですね。

編集部

グループ大学との連携で、ますます本格的なサイエンスに触れることができそうですね。「模擬国連部」についても教えてください。

関先生

私は模擬国連部の顧問をしているのですが、クラブ活動が生徒の人生を作っていく上での1つの大きな体験になっていると感じています。

毎年の「全日本高校模擬国連大会」では、生徒たちが国連大使になりきって国際問題の解決などをテーマに議論します。大人顔負けの知識とコミュニケーション力を持つ日本トップクラスの有名校が参加しているのですが、「自分たちは適わないなんて思う必要はない、今同じ土俵で戦っているんだ」と伝えています。普段の学校生活では得難い、貴重な体験になっていますね。

編集部

帝京中学校・高等学校には伝統的に活躍されている強豪クラブだけでなく、生徒たちの長期的な人間形成につながる魅力的なクラブ活動が多数あることが伝わりました。

帝京中学校・高等学校からのメッセージ

帝京中学校・高等学校入試広報部長の鈴木先生

▲在籍20年目、帝京中学校・高等学校の歩みを知る入試広報部長の鈴木先生(2024年取材時点)

編集部

最後に帝京中学校・高等学校に関心のある学生や保護者の皆さまへメッセージをお願いします。

鈴木先生

とにかくまず実際に本校をご覧いただきたいですね。「帝京」といえばやはりスポーツのイメージが強いと思いますが、先入観なくぜひ今の帝京中学校・高等学校をご覧いただきたいです。8面体や10面体のように、実はいろいろな顔のある学校だと感じていただけると思っています。

特徴的で多様なコースがあり、さまざまな生徒が活躍しています。まさに多様な人々が共存する「サラダボウル」といえる環境ですね。ですから、「うちの子は馴染めないのではないか」と心配される必要はありません。どんな個性の生徒も活躍できる学校です。説明会などたくさんの機会がありますので、ぜひ一度本校をご訪問ください。

編集部

今回の取材では、スポーツに強い帝京中学校・高等学校という一面だけでなく、生徒一人ひとりの人間形成やキャリア形成を促す多様な教育環境について知ることができました。ありがとうございました!

帝京高等学校の進学実績

帝京中学校・高等学校の図書室

▲約3万冊の本が所蔵されている図書室は、生徒たちの自習の場にもなっている

帝京高等学校は、様々な入試制度を利用して進路を実現しており、卒業生の85.4%は4年制大学に進学しています。約80の大学に進学している実績もある一方、学校の知名度などに左右されずそれぞれが自己実現できる進路選択をしているのも特徴です。(いずれも2024年度卒業生の実績)

公式:帝京中学校・高等学校「進路状況」

帝京中学校・高等学校の卒業生・保護者・在校生の口コミ

帝京中学校・高等学校の食堂「キャンティーン」

帝京中学校・高等学校のキャンティーン(学生食堂)の食券機

帝京中学校・高等学校のキャンティーン(学生食堂)

▲唐揚げカレーや日替わりランチ「Can丼」が人気のキャンティーン(学生食堂)。放課後は壁面の鏡を利用してダンス部の練習場にもなっている

最後に、帝京中学校・高等学校の卒業生、保護者、在校生の口コミをご紹介します。

(卒業生)
先生方も生徒も和やかでとてもいい雰囲気です。入学して本当に良かったと思っています。毎日とても楽しく過ごしています。授業では、先生方が昨今の大学入試改革関連についても交えながら授業をしてくださいます。

保護者)
先生方の人がら、校内の雰囲気ともにとても良いと思います。いじめに関する話は全く聞いたことがありません。先生方の面倒見の良さが、これに繋がっていると思います。

(在校生)
周り環境がとても優れており、充実した学校生活が送りやすいです。先生は生徒に寄り添ってくれます。生活面、学習面ともに過ごしやすさがあると思います。

生徒と教師の良好な人間関係や、勉強面・生活面における手厚いサポートを評価する口コミが複数見られました。

帝京中学校・高等学校へのお問い合わせ

帝京中学校・高等学校の制服を展示したショーケース

▲校訓「正直」「礼儀」を象徴する落ち着いた色合いの制服

運営 帝京中学校・高等学校
住所 東京都板橋区稲荷台27-1
電話番号 帝京中学校:03-3963-6383
帝京高等学校:03-3963-4711
公式ページ https://www.teikyo.ed.jp/

※詳しくは公式ページでご確認ください