ぽてん読者の皆さまに個性豊かな学校を紹介するこの企画。今回は兵庫県神戸市にある中高一貫教育を行う私立の共学校「学校法人瀧川学園 滝川第二中学校・高等学校」(以下、滝二)をご紹介します。
同校では、中高ともにそれぞれコース制を設け、各生徒に適したカリキュラムを実践しており、コースによってはユニークな入試を実施しています。
今回は入試広報室 室長の井口先生と入試広報室 副室長の北垣先生、高校3年生の男澤(おざわ)さんに、2つのコースで実施されているユニーク入試や、滝二の魅力を発信する生徒団体「キャンパスナビゲーター」の活動について詳しくお話を伺いました。
この記事の目次
滝川第二中学校・高等学校の校訓は「至誠一貫・質実剛健・雄大寛厚」
初めに、滝川第二中学校・高等学校の校訓について伺えますでしょうか。
滝川第二中学校・高等学校の校訓は「至誠一貫・質実剛健・雄大寛厚」です。「最後まで誠意を貫き通し、心身ともにたくましく、勇ましく立派で広い心を持つ」という意味で、これらの校訓を根底に日々教育を実践しています。
滝川第二中学校・高等学校は、生徒が自分自身と向き合える環境が整っています。日々の生活にメリハリをつけ、人間力を磨くことが「滝二らしさ」であり、生徒が目標に向かって努力し、世界で活躍できる人材に成長することを期待しています。そのために、全教員が一丸となって、生徒の挑戦をサポートしています。
滝二の魅力を発信する生徒団体「キャンパスナビゲーター」
▲校内イベント「キャンナビフェスタ」の企画・運営も生徒自身が行う
続いて、生徒の声を直接お聞かせいただけるということで、現在高校3年生の男澤さんに登場していただきます。学校生活の中で、特に伝えたいことはありますか?
僕が所属している「キャンパスナビゲーター」という団体について、ぜひ話したいです。この団体では、生徒目線で滝二の良さを世の中に発信する活動を行っています。現在は約90人が所属していて、活動内容ごとに班が分かれています。
具体的には、小学生を学校に招いて行う校内オリエンテーションイベント「キャンナビフェスタ」の企画や、X(旧Twitter)やインスタグラムなどのSNS運営、YouTubeの動画制作、キーホルダーなどのグッズデザイン活動などがあります。
また、地元のパン屋「ダンマルシェ」とコラボして「滝二パン」を販売したり、近畿大学とのコラボで次世代燃料「バイオコークス」についての企画にも取り組んでいます。
▲生徒が地元のパン屋さんとコラボして作った「滝二パン」
▲近畿大学のコラボ企画「バイオコークス」の模擬店
生徒自身が学校の魅力をアピールすると、外部にも伝わりやすいですね。生徒に任せ、教員は支えるというコンセプトなのでしょうか?
そうですね。キャンパスナビゲーターは、生徒が自発的に参加し、学校の魅力を自由に発信することを目的とした団体です。考えて動く「考動」というモットーのもと、生徒が自ら考え行動することを重視し、教員はその活動を全面的にサポートしています。
キャンパスナビゲーターが組織された経緯はどのようなものだったのでしょうか。
私は本校の元生徒でキャンパスナビゲーター出身なのですが、初めは学校説明会の手伝いなどシンプルな活動から始まったものの、スキルを持つ生徒が増えるにつれて、動画制作や冊子作り、プレゼンなど多様な活動に発展していきました。
現在では、教員を手伝うというよりは、共に企画を進める仲間として活躍していて、他の学校にはない独自の活動を展開しています。
北垣先生がキャンパスナビゲーターの基盤を築いた立役者であり、生徒からの「こういうことをしてみたい」「こういう機材が欲しい」といった要望に応えながらキャンパスナビゲーターを形作ってきたと思っています。この基盤が伝統として受け継がれるとともに、新しい時代に合わせてYouTubeやグッズ制作など、生徒発信の活動が生まれています。
キャンパスナビゲーターの特徴として、部長や主将のような固定のリーダーがいないことが挙げられます。各企画ごとにリーダーが決まり、班の中で中心的に動く生徒が別の企画では異なる役割を担うこともあります。こうした柔軟なリーダーシップもキャンパスナビゲーターの魅力の一つだと思います。
キャンパスナビゲーターの活動が、受験を決めるきっかけにも!
▲キャンパスナビゲーターのメンバーの活動風景
ちなみに、男澤さんはどんなきっかけで入学を決めたのですか?
僕は両親の勧めで入学しましたが、キャンパスナビゲーターが参加したYouTubeの競技大会や、「滝二パン」がきっかけで学校を知り、受験を決めた生徒もいます。「滝二パン」を販売するパン屋「ダンマルシェ」が地域で有名であることも、学校の認知度向上につながったのかもしれません。
男澤さんは、これまでキャンパスナビゲーターの活動をしてきて成長できたという点はありますか。
活動を通じて特別な経験や視点を得られたと感じています。例えば、僕が取り組んでいるバイオコークスの企画では文化祭で近畿大学と協力して模擬店を運営しましたし、イベントの記録を次世代に伝えようと新しい視点を持つようになりました。
また、近畿大学とのコラボの際に、自分たちで発案し、直接連絡を取って実現したことも成長の一環と捉えています。
男澤さんの今後の目標について教えてください。これからどんなふうに活躍したいですか。
僕は高3なので引退の時期が近づいていますが、バイオコークスやイオンモールとのコラボイベントなど、僕たちや先輩たちが築いた繋がりを大切にしながら、さらに新しい何か素晴らしいものを作り出せるようサポートしていきたいです。
滝川第二中学校・高等学校が実施する2つのユニークな入試
▲短期留学中の生徒たち
次に、滝川第二中学校・高等学校の入試の特徴について教えてください。
滝川第二中学校には3つのコースが設置されていますが、そのうち「I.U.E.(国際理解教育)知識実践コース」については英語入試が実施されています。
これは英語に力を入れてきた受験生に有利な入試で、英会話教室やインターナショナルスクールに通っている生徒、あるいは英語検定を取得している受験生が多く利用しています。内容としては、国語と英語の試験に加え、英語による親子面接や、英語学習の取り組みを示す英語資料の提出をお願いしています。
「I.U.E.知識実践コース」は高度な英語力と国際的な感覚を磨き、グローバルに活躍できる人材を育成するためのコースで、英語で他人とコミュニケーションをとったり人前で話すことが得意であったり、そういった積極的な生徒が多いです。その積極性は海外短期留学などでも発揮されています。
そのほかのコースについてはいかがでしょうか。
「エキスパート未来創造コース」では特色入試が実施されています。こちらはクラブ活動や習い事、校外クラブチームでの活動など個々の能力を伸ばすためのコースで、特色入試は受験生の特色(課外活動・習い事など)を活かして受験する方法です。
スポーツや文化的な活動の実績や活動に対する想いなどを総合的に評価するものなので、試験科目は国語基礎・作文・親子面接・特色資料の提出となっています。入学後も活動を続けることができるので、その分野を究めることが可能です。
特色資料についてはさまざまで、過去には、所属するクラブチームからの推薦状や理科実験のスクラップブック、美術作品などの提出がありました。
理科の実験の実績を特色として受験した方もいるのですね。その場合、入学後はどういった活動をするのでしょうか。
本校のクラブ活動には自然科学愛好会や化学同好会があるのでそちらで活動したり、研究を究めて各種大会で活躍したりということが考えられますね。
特色入試の受験生はどんな方が多いですか。
滝川第二高等学校には重点部活動があるので、そこに連動する形で、ゴルフや剣道、陸上の活動をしている生徒が多いですね。ただ、スポーツに限らず、書道やボランティア活動などに取り組んできた方も受験できますし、しっかり評価したいと考えています。
実は、本校は進学校ということもあり、かつては課外活動や特技を隠している生徒も多かったのです。「そんな活動よりも勉強をしなさい」と指摘されると思われていたのかもしれません。
ですが、このコースが出来て「兵庫県代表になりました」「全国大会に出場します」となれば、公欠を取得しやすいですし、垂れ幕などでも表彰してあげられます。「エキスパート未来創造コース」はそうした活動を応援するコースです。
滝川第二中学校・高等学校からのメッセージ
▲取材に対応いただいた3名。左から北垣先生、男澤さん、井口先生
最後にぽてん読者にメッセージをお願いします。
滝川第二中学校・高等学校は生徒たちがイベントや行事に積極的に参加し、大いに盛り上がる学校です。
特に、文化祭「滝二祭」では生徒たちがダンスやバンド、漫才などで参加し、皆で楽しむ雰囲気があります。また、受験期でも生徒同士が絆を深め、全校で一丸となって取り組む姿勢が本校の特徴といえます。
昨今の傾向として、滝川第二中学校・高等学校に興味を持ち、入学を希望する本校のファンが増えていることは喜ばしいことです。本校には他校にはない独自の活動が数多くあり、本校の魅力を発信する「キャンパスナビゲーター」などを通じて情報を発信しています。ぜひこちらもご覧になっていただき、本校についてより深く知っていただければと思います。
また、授業見学会やオープンスクールも適宜開催していますので、そちらにもご参加いただき、本校の雰囲気を感じていただきたいです。
■キャンパスナビゲーター(滝川第二中学校・高等学校公式サイト)
https://cn.takigawa2.ed.jp/
■2024年度各種イベント・説明会について(滝川第二中学校・高等学校公式サイト)
https://takigawa2.ed.jp/archives/23275
本日はありがとうございました!
▲学校説明会の様子
滝川第二中学校・高等学校の進学実績
2023年は国公立大学に63名、医学部・歯学部・薬学部・獣医学部は47名、関東難関私立大学である早慶GMARCHは16名、関西難関私立大学である関関同立は114名が合格しました。
滝川第二中学校・高等学校では、選択授業へのアドバイスや受験対策、補習指導などが行なわれています。また、生徒一人ひとりの実力や適性を把握し、希望の進路を尊重したバックアップ体制が敷かれており、これらのことが功を奏したものと思われます。
■進路実績(滝川第二中学校・高等学校公式サイト)
https://takigawa2.ed.jp/career/result
滝川第二中学校・高等学校の在校生・卒業生・保護者の口コミ
▲学校生活のいろいろな場面。部活動や行事に本気で取り組み盛り上がる校風がある
滝川第二中学校・高等学校の在校生や卒業生、保護者の声を集めて抜粋しました。
これらの口コミから、何事にもチャレンジ精神を持って中高生活を謳歌できる環境ということがわかります。
滝川第二中学校・高等学校へのお問い合わせ
運営 | 滝川第二中学校・高等学校 |
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住所 | 兵庫県神戸市西区春日台6丁目23番 |
電話番号 | 078-961-2381 |
問い合わせ先 | https://takigawa2.ed.jp/contact |
公式ページ | https://takigawa2.ed.jp/ |
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