MSI社のプロデュースで作られた滋賀学園高等学校のパソコンルーム

DXハイスクール「滋賀学園高等学校」のデジタルをフル活用した教育環境とは

ぽてん読者の皆さまに、特色ある教育プログラムで注目を集める学校を紹介するこの企画。今回紹介するのは、滋賀県東近江市にある共学の私立高等学校「滋賀学園高等学校」です。

同校は「夢を語れる学園」を目指して、やりたいことを専門的に学べるコース制度を導入しています。普通科には「グローバル特進」「未来開進」「アスリート躍進」の3つのコースを置き、生徒それぞれの個性を伸ばしながら社会に貢献できる人材の育成に取り組んでいます。

また、2024年には新たに看護科・看護専攻科を開設し、滋賀県初の5年一貫の看護師養成課程をスタートさせました。アスリート躍進コースの生徒を中心に多くの生徒が部活動に熱心に取り組み、全国レベルの活躍を見せているのも特徴です。

今回は、そんな滋賀学園高等学校の特徴的な教育プログラムや注目の部活動について、入試広報部の磯部先生にお話を伺いました。

「誠実・忍耐・努力」の精神で未来を切り開く生徒を育てる滋賀学園高等学校

滋賀学園高等学校の校舎

編集部

まずは、滋賀学園高等学校の成り立ちや教育理念について教えてください。

磯部先生

本校の歴史を遡ると、もともとは1933年に開設された和服の専門学校、裁縫研究所からスタートしています。その後1999年に滋賀学園高等学校に名称変更したのと同時に、男女共学校になりました。

創始者の森はな先生が掲げられた理念は、「自主的に学習する習慣を確立させ、目標に向かって努力し、忍耐力、豊かな人間性を備えた個性ある生徒を育成する」ということです。それはどんな時代でも変わることなく、今でも「誠実・忍耐・努力」という校訓として受け継がれています。

私たち教員は、この校訓を大事にしながら、未来の地域社会を切り拓く創意と意欲をもった人材を育成していこうという想いを持って、日々の教育活動を行っています。

滋賀学園高等学校の生徒たちが制服を着て並んでいる様子

▲滋賀学園高等学校の制服はバリエーションが豊富。組み合わせ方は自由で好きなスタイルができる。

デジタルクリエーター育成も!専門性の高い探究授業が充実

編集部

滋賀学園高等学校の教育プログラムにはどのような特徴があるのでしょうか?

磯部先生

本校の普通科は「グローバル特進」「未来開進」「アスリート躍進」という3つのコースに分かれており、それぞれが見据える将来に合わせて専門性を高めていくことができます。

「未来開進」コースでは、1年生のうちに学習の基礎を固めたうえで、2年次からはさらに3つの探究に分かれて授業を進めていきます。具体的には「文理探究」「メディアコミュニケーション探究」「社会科学探究」という3つの探究授業があり、5、6時間目を使ってこれらの授業を行っています。

編集部

3つの探究授業の中で、特に人気の授業があれば教えていただけますか?

磯部先生

最近は「メディアコミュニケーション探究」が人気です。

次世代のデジタルクリエーターを育てることを目指していて、動画の編集をしたり、デジタルでイラストを書いたり、VTuberのようにアバター作って動かしてみたりなど、実践的なスキルを磨いていきます。京都コンピューター学院の先生にもお越しいただいて、本格的なゲームのプログラミングの授業も行っています。

授業では少し難しい内容も取り扱うのですが、のめり込んで取り組んでいる生徒は、放課後もパソコン室に行って課題に取り組むような様子も見られますよ。

滋賀学園高等学校の生徒がカメラで撮影しているところ

▲動画を撮影する機材もそろう同校。デジタルクリエイターを育成する同校ならでは。

学校を飛び出して課題解決に取り組む探究活動にもチャレンジ

滋賀学園高等学校の生徒がまちづくり公社の方とコラボしながら、探究授業をしている様子

▲まちづくり公社との探究授業でプレゼンをする生徒たち

編集部

探求型の授業に注力されているようですが、これまで実施した探究授業の中で特に印象的だったテーマがあれば教えてください。

磯部先生

本校がある東近江市の八日市のまちづくり公社の方とコラボをして、「この町をさらに発展させるためにはどうしたらいいか」というテーマで探究授業を行ったことがあります。

まずはフィールドワークで実際にお店や屋台の商品を買って食べてみるなどして、まちのいい所や課題を整理し、グループで話し合いをしてアイデアをまとめてもらいました。そして、最終的にはICT機器を使ってプレゼン用のスライドを作って発表を行いました。

スライド作りに不慣れな生徒も多かったのですが、教員に質問をしたり自分たちでYouTubeなどを参考にしたりしながら、試行錯誤して学びを深めている様子が見られましたよ。

編集部

生徒さん達からはどのような声が聞こえてきましたか?

磯部先生

最初は消極的だった生徒もいましたが、プレゼンが終わったあとは達成感を感じたようで、「やってよかった」という意見がたくさんありました。

ICT化推進に注力し、「DXハイスクール指定校」にも認定

編集部

滋賀学園高等学校は、2024年に文部科学省の高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)(※)の指定校の認定を受けていると伺っています。ICT化の取り組みについてもご紹介いただけますか?
(※)情報、数学等の教育を重視するカリキュラムを実施するとともに、ICTを活用した探究的な学びを強化する学校に対して、必要な環境整備の経費を支援する制度。

磯部先生

本校では、他の学校がまだあまりパソコンやタブレットを活用していなかった10年以上前からICT機器を積極的に導入し、セミナーに参加して活用法を学んだり教員向けの研修を行ったりなどして活用を推進してきました。

今では教科に関係なく、「ロイロノート」や「Google Classroom」などのオンライン学習システムを活用して、教材を配布したり、回答を回収したり、生徒間で回答を共有したりなど、双方向の授業を実現しています。

例えば英語の授業では、自分がスピーキングした音声を教員に送って採点するなどして活用していますし、美術の授業ではiPadでペイントソフトを使って絵を描くこともあります。本当にさまざまな使い方をしていますよ。

MSI社プロデュースの最先端PCルームには、高スペックなパソコンがずらり

MSI社のプロデュースで作られた滋賀学園高等学校のパソコンルーム

▲パソコン室はパソコン部が部活動の用途でも使用し、eスポーツ大会に出場するなど精力的に活動。文化祭では、このパソコン室でeスポーツの大会も開催。

編集部

ホームページを拝見したのですが、他校にはないような本格的なパソコン室に驚きました。

磯部先生

2023年に、「MSI」 というゲーミングPCなどを取り扱っている台湾の世界的ベンチャー企業とコラボして、どこの学校にもないようなパソコン室を作りました。

MSI製の、高スペックなパソコンがそろっていますし、LEDの照明で色を変えられるなど内装も洗練されていますので、生徒たちも大興奮で授業を受けています。

本校に入学する生徒の中には、このパソコン室でこの授業を受けたいということで、選ばれる生徒もいますし、パソコンに興味がある生徒が多く入学してくれています。

一方で、入学時点でパソコンが得意であることは求めていませんので、こういう環境で新たに挑戦してみたいと思っているような生徒も大歓迎です。

野球、陸上、卓球「滋賀学園高等学校」は全国レベルの部活動が多数

滋賀学園高等学校の野球部の試合

編集部

滋賀学園高等学校では部活動にも力を入れていて、数々の素晴らしい実績を残されていますよね。活躍の秘訣はどのようなところにあるのでしょうか?

磯部先生

本校は、普通科の中に「アスリート躍進コース」というアスリート向けのコースがあって、そこには硬式野球、陸上競技、女子卓球、サッカー、女子ソフトボール、女子バレーボールという6つのスポーツの競技者たちが在籍しています。

この6つの部活動に関しては特に、授業の中でも選考実技という形で自分の種目競技を学んでいきますので、全国レベルの競技力が身につけられる環境が整っています。

硬式野球は甲子園に出場していますし、陸上競技部は男子は全国高校駅伝に15回出場しています。陸上部には男子800mでパリオリンピック出場まであと一歩というところまでの成果をあげた生徒も在籍しています。

女子卓球もずっと全国大会に出場していて、滋賀県で女子卓球といえば滋賀学園高等学校と言っていただけるような活躍を見せてくれています。

編集部

素晴らしい実績ですよね。御校の部活動に魅力を感じて入学される生徒さんもいらっしゃるのでしょうか?

磯部先生

そうですね。アスリート躍進コースに関しては寮がありますので、県外の生徒さんもたくさんいらっしゃいます。関東の方もいますし、沖縄から来られている方もいますよ。

編集部

ほかにも、魅力的な部活動があればいくつか紹介していただけますか?

磯部先生

他校にはあまりない部活としては、ライフル射撃部やチアリーディング部などがあります。チアリーディング部は、各部活等の大会の応援に行ったり、地域のイベントに招待されたりなど、演技を披露する場も増えていますよ。

また、ジャズオーケストラ部というのもあります。いわゆる吹奏楽部なのですが、ジャズをメインに活動をしていて、毎年3月には600名ほど入れる近くのホールを借りて定期演奏会を行っています。

滋賀学園高等学校のチアリーディング部の活動風景

無料で参加できる「学内塾」を活用し、勉強と部活動を両立

編集部

部活動を行っている生徒さんの様子や雰囲気についても教えてください。

磯部先生

とても楽しそうに生き生きと活動しています。先輩後輩の関係性がしっかりしている部活動も中にはありますが、多くの部活ではあまり強い上下関係はなく、皆で話し合いしながら活動をしている様子がよく見られます。

編集部

勉強との両立は大変かと思いますが、学校側が何かサポートされていることはあるのでしょうか?

磯部先生

本校には平日の夕方に解放される無料の「学内塾」というものがあって、そこに通って課外授業を受けている生徒は多くいます。

また、テストが近くなると、各部活動で集まって勉強会をする様子も見られますね。教員も生徒たちに付き合って質問に対応するなど、協力しながら取り組んでいます。

滋賀学園高等学校からのメッセージ

滋賀学園高等学校の入試広報部の磯部先生

▲インタビューに答えてくださった入試広報部の磯部先生

編集部

最後に、滋賀学園高等学校に興味を持たれた方に向けてメッセージをお願いいたします。

磯部先生

滋賀学園では、コース別の学習で、生徒の興味や将来の目標に合わせたさまざまな実践的な学びの機会を提供しています。自分のやりたいことを見つけて楽しみながらスキルアップしていただけると思いますので、ぜひご入学をご検討いただけたらと思います。

施設も充実しておりますので、興味を持たれた方は足を運んでみてください。

また、2024年度からは看護科・看護専攻科もスタートし、高校3年間と専攻科2年間の、5年一貫教育を提供していきます。これにより最短で20歳で看護師を目指せますので、看護師になりたいという学生さんにも興味を持っていただけたら嬉しいです。

編集部

ありがとうございました。インタビューをとおして、御校には生徒さんが好きなことを見つけてスキルアップするための、充実した学びの機会と学習環境があるということがよくわかりました。

本日はたくさんの貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

滋賀学園高等学校の看護科の授業風景

▲2024年からは滋賀県初の5年一貫「看護師養成課程」を開設。高校時代から、看護のスキルが基礎から発展まで学べる。

滋賀学園高等学校の進学実績

滋賀学園高等学校には、「びわこ学院大学(4年制)」「びわこ学院大学短期大学部(2年制)」の2つの系列校があり、これらの大学・短期大学は『系列校推薦』での受験が可能です。多くの推薦枠が設けられていることに加え、入学金を免除する『ファミリー優遇制度』もあるため、毎年多くの卒業生が進学しています。

同大学は、教育や福祉分野の学部・学科に強みがありますが、2025年4月からはビジネスやマネジメント領域も学べるようカリキュラムの大幅な変更が予定されており、学びの選択肢も大きく広がりそうです。

外部進学先の実績を見ると、滋賀大学などの国公立大学、早稲田大学、上智大学、東京理科大学などの難関私立大学への合格者も輩出しています。

公式:滋賀学園高等学校 「キャリアサポート」

滋賀学園高等学校の卒業生・保護者の口コミ

滋賀学園高等学校の英語の授業の様子

ここでは、滋賀学園高等学校の卒業生や保護者の口コミをご紹介します。

様々な分野からコースを選択できて、将来に役立つことが学べる。(卒業生)

趣味が共通する気の合う友達が作りやすい。(卒業生)

生徒ファーストで親身な学校。社会に出ても通用する指導がなされていると感じます。(保護者)

国際社会に対応した教育を行っており、留学制度も充実している。(保護者)

特色あるコース制度で、将来に生かせるような力が身につくという口コミが複数見られました。

滋賀学園高等学校へのお問い合わせ

運営 学校法人滋賀学園 滋賀学園高等学校
住所 滋賀県東近江市建部北町520-1
電話番号 0748-23-0858
問い合わせ先 https://www.shigagakuen.ed.jp/contact
公式ページ https://www.shigagakuen.ed.jp/

※詳しくは公式ページでご確認ください