礼節教育を重んじる「松山東雲中学・高等学校」の品格・知性ある女性を育成する教育|中高一貫校

ぽてん読者の皆さまに注目の学校を紹介するこの企画。今回は愛媛県松山市にある「松山東雲中学・高等学校」を取材しました。

松山東雲中学・高等学校は中高一貫教育を行う私立の女子校です。四国で最初に設立された女子校であり、愛媛県で唯一の女子校である同校は、伝統文化を通して身につける「女性に特化した礼節教育」を実践しています。

今回は入試広報課の大野先生と教務課の福岡先生に、礼節教育の取り組みや、バレーボール部やアーチェリー部などが強豪として活躍する部活動について、詳しくお話を伺いました。

品格・知性ある女性を育成する「松山東雲中学・高等学校」

松山東雲中学・高等学校の正門

編集部

初めに、松山東雲中学・高等学校の建学の精神や校訓について伺えますでしょうか。

大野先生

松山東雲中学・高等学校の建学の精神は「キリスト教の信仰に人格形成の基礎をおいた女子教育を行う」です。校訓は「高遠なる理想」「敬虔なる信仰」「真摯なる努力」「清純なる愛情」「私心なき奉仕」であり、キリスト教主義の考え方をベースに作られています。

校訓を噛み砕いて言うと、「高遠なる理想」とは高い理想を掲げて歩むこと。「敬虔なる信仰」とは神様に祈る生活をすること。「真摯なる努力」とは常に努力を怠らず、頑張ること。「清純なる愛情」とは隣人を自分のように愛すること。「私心なき奉仕」とは人の役に立つことをすすんで行うことです。

これからの男女共同参画社会を支え、周囲と協力してともに社会に貢献できる、品格と知性を兼ね備えた女性の育成に力を入れています。

日本の伝統文化から学ぶ「松山東雲中学・高等学校」の礼節教育

松山東雲中学・高等学校の箏と茶道の授業

編集部

松山東雲中学・高等学校では礼節教育を重視していると伺いました。詳しくお話を聞かせてください。

福岡先生

松山東雲中学・高等学校では女性に特化した礼節教育を実践しております。中学1年生から高校1年生まではなぎなたを、並行して中学1年生は茶道、中学2年生は華道、中学3年生は箏の授業を取り入れ、伝統文化を学びながら礼節を身につけていきます。

授業の頻度は週1回1時間で、それぞれ専門の先生から学びます。なぎなたは合計4年間習うので、かなり上達します。

また、中学3年生のときに運動会などで「リズムなぎなた」という、音楽に合わせたなぎなたのパフォーマンスをクラスごとに発表しています。合わせる曲は日本古来の音楽ではなく流行のJ-POPなどで、生徒たちで好きな曲を選び、それに合わせて自分たちで型を考えます。

華道、箏などについても、毎年2月に開催する「スプリングフェスティバル」という日頃の学習成果を発表する場で披露します。保護者にも見ていただくので、毎回力が入ります。

松山東雲中学・高等学校のなぎなたの授業

▲リズムなぎなたの動きを考える生徒の皆さん

編集部

日本の伝統文化を学ぶことで、生徒にはどのようなことが身につくのでしょうか。

大野先生

礼儀やことば遣いなど基本的な礼節を身につけることができるほか、茶道や華道、箏を体系的に学ぶことで、心の豊かさと人間力を養うことができます。

6月には「花の日」という、普段お世話になっている方々へ感謝の気持ちを届けるキリスト教の行事があります。地域の警察署や消防署、病院などにお花を持参して元気を届けています。他者への感謝の気持ちを持つことや、地域に支えられているという意識を持つことを目的としています。

全国大会に多数出場。松山東雲中学・高等学校の部活動

松山東雲中学・高等学校の女子力向上同好会(きもの装い)の世界大会出場時の集合写真

▲同校ならではの「女子力向上同好会」きもの装いで世界大会に出場。

編集部

次は部活動について教えてください。特徴的な部はありますか。

大野先生

女子力向上同好会という部があり、「花いけ」と「きもの装い」の活動をしています。花いけは、校長室や廊下など校内に飾る花をいけており、四国大会で入賞しました。きもの装いは世界大会に出場しています。どちらも師範の先生が指導するのですが、先生の中には本校の卒業生もいます。

編集部

他に活動が活発な部はありますか。

大野先生

アーチェリー部は全国大会で準優勝し、日本記録を樹立した部員もいます。オリンピック選手を育てるような高レベルの指導を行っています。本校では小学生を対象にアーチェリーの体験会を開催しているので、それに参加したことをきっかけに入学して、アーチェリーに打ち込む生徒もいます。

また、中高バレーボール部はどちらも全国大会に出場しています。卒業生の中にはVリーグで活躍する選手も多くいますし、現在の顧問も元Vリーグの選手です。

ビーチバレー同好会も2023年に全国大会で3位入賞しました。コーチは元オリンピック選手です。文化部では、吹奏楽部が全国大会で銀賞を受賞しました。愛媛県内では数少ないマーチングをしている部活動です。

松山東雲中学・高等学校の吹奏楽部のパフォーマンス

▲全国大会で銀賞を受賞した吹奏楽部によるマーチング

編集部

部活動を通じての成長や学校生活への影響はありますか。

大野先生

部活動では生徒たちの積極性や自立性が育まれていると思います。生徒たちが自分たちで協力し合って練習を進める雰囲気があります。学校生活への影響としては、部活動をモチベーションに頑張ってる生徒が多いですね。また、部活動が将来の進路や夢に繋がっている生徒もたくさんいます。

松山東雲中学・高等学校のアーチェリー部とバレーボール部の集合写真

▲全国大会に出場したバレーボール部とアーチェリー部。

松山東雲中学・高等学校からのメッセージ

編集部

最後にぽてん読者にメッセージをお願いします。

大野先生

松山東雲中学・高等学校は生徒一人ひとりの個性や能力を尊重し、得意なことを伸ばすことを重視しています。また、女子校ですから、女子生徒がリーダーシップを発揮する機会が多くあります。

学校行事は中高で行いますが、行事を成功させるために、高校3年生が全学年を束ねながら、生徒たちが主体的に行動しています。

また、本校では一芸に秀でており、入学後も活躍できる生徒を応援するため、「女子力向上選抜生」を募集しています。自分を磨き、高める活動をしている生徒を自己推薦で受け付けています。

活動内容は外国語の資格取得や習い事(茶道、華道、着付け、なぎなた、弓道、日本舞踊、ボルダリング、ダンス)などで、入学後も継続して活動を行い、自らを向上させていくことが条件です。入学後は活動支援金を給付するほか、大会出場の際の引率などのサポートもしております。

松山東雲中学・高等学校は生徒一人ひとりが輝ける学校ですので、ご興味をお持ちの方はぜひオープンスクールにいらしてください。

編集部

本日はありがとうございました!

■2024年度オープンスクール・入学試験説明会(松山東雲中学・高等学校公式サイト)

2024年度は7/27(土)と8/20(火)に開催します。
https://highschool.shinonome.ac.jp/open-school/

松山東雲中学・高等学校の進学実績

2023年度卒業生は、国公立大学では、東京藝術大学、愛媛大学(医学部・農学部)、愛媛県立医療技術大学(2名)に合格しています。私立大学では大妻女子大学、国際基督教大学、津田塾大学など有名大学に多数合格しています。

好実績の背景には、希望する進路を実現するために、生徒一人ひとりと真剣に向き合い、常にサポートする教員の存在が大きいと考えられます。

■進学実績(松山東雲中学・高等学校公式サイト)

https://highschool.shinonome.ac.jp/course/past/

松山東雲中学・高等学校の在校生・卒業生・保護者の口コミ

ここからは、松山東雲中学・高等学校の在校生・卒業生・保護者の口コミを紹介します。

(在校生)私はバレーボール部に所属しており、毎日練習に励んでいます。先輩をはじめ、部員全員で「一つの目標に向かって頑張ること」の大切さを知りました。また東雲では「家族のようなあたたかさ」があり、その雰囲気の中、勉強や部活、学校行事を全力で取り組んで充実した日々にしていきたいです。(公式サイトより一部抜粋)

(卒業生)私は東雲で、優しい友人や先生に支えられ、楽しい学校生活を送ることができました。先生方は、面接や小論文の指導をお願いするといつも快く時間を割いてくれました。また、受験への不安があった時も、先生は私以上に私のことを信じてくれていると感じることが多く、そのおかげで落ち着いて受験に臨むことができました。学校の賑やかな雰囲気に元気付けられることも多かったです。(公式サイトより一部抜粋)

(保護者)キリスト教の精神に基づき、心の優しい人間を育ててくれる学校。少人数教育で先生方の指導がいき届きやすい点が良い。早くから自分の将来を考える機会があり、サポートが充実している点も安心できる。

これらの口コミからはあたたかい校風と先生方のいき届いた指導が魅力のようです。特にキャリア形成や受験については熱心な指導を受けられるようです。

松山東雲中学・高等学校へのお問い合わせ

運営 学校法人松山東雲学園
住所 愛媛県松山市大街道3丁目2-24
電話番号 089-941-4136
問い合わせ先 https://www.shinonome.ac.jp/
overview/contact/
公式ページ https://highschool.shinonome.ac.jp/

※詳しくは公式ページでご確認ください。