時代に合わせて変革する伝統校「英理女子学院高等学校」の、社会とつながる学びの魅力

ぽてん読者の皆様に、今注目の学校を紹介するこの企画。今回は神奈川県横浜市にある私立高等学校(女子校)「英理女子学院高等学校」を紹介します。

英理女子学院高等学校は110年超の歴史を持つ伝統校です。「社会に貢献できる女性を育てる」という教育方針のもと、社会とのつながりを活かした実践的な教育が展開されています。2019年に新設された「iグローバル部」をはじめ、5つのコースに分かれて進学、ファッション、アートなど自身の興味・関心を深めていける環境があるのも特徴です。

そんな英理女子学院高等学校の教育の特徴や、全国的な実績を持つアニメーション部・ライフル射撃部をはじめとするクラブ活動、スクールライフの魅力について、入試広報部長の佐藤先生に詳しくお話を伺いました。

「社会に貢献できる女性」を育てる、英理女子学院高等学校の教育理念

英理女子学院高等学校入試広報部長の佐藤先生

▲インタビューにご対応いただいた佐藤先生

編集部

まずは英理女子学院高等学校の教育理念を教えてください。

佐藤先生

本校の母体である学校法人高木学園は、福沢諭吉の「独立自尊」の考え方に共鳴した髙木君(たかぎ・きみ)先生によって1908年に創立されました。

「これからの時代、女性も自立して社会に貢献していかなくてはならない」という髙木先生の信念を受けて「信頼し得る婦人、実際に役立つ婦人」を校訓に掲げています。創立から110年以上が経過していますが、しっかりと自立して社会に貢献できる女性を育てていくという髙木先生の思いは現代まで変わらず受け継がれています。

5つのコースから、自分の興味・関心に合った学びを深められる

英理女子学院高等学校のファッションショーの様子(左上)、キッチンスタジオ(左下)、文化祭ポスター(右)

▲ファッションやフード、アートなど5つのコースごとに個性ある教育が展開される英理女子学院高等学校

編集部

御校は2019年に「英理女子学院高等学校」への校名変更などの改革を行ったとのことですが、それに至った背景を教えてください。

佐藤先生

創立以来、女性や教育を取り巻く社会の状況は大きく変化しており、本校の教育も時代のニーズに合わせた変革が必要だと感じていました。そこで2020年以降の社会を見据えた新しい教育を行っていくための第一歩として、2019年に校名変更をはじめ、コースの再編や制服のリニューアルなどの学校改革を行いました。

編集部

英理女子学院高等学校のコースの特徴を簡単に教えていただけますか?

佐藤先生

2019年に新たに「iグローバル部」を設置し、「iグローバル部」と「キャリア部」にコースを再編しました。新設した「iグローバル部」は、グローバルに貢献できるスキルの育成や、STEAM教育を行う文理融合コースです。

「キャリア部」には進学教養・ビジネスデザイン・情報デザイン・ライフデザインの4コースがあります。進学教養コースは幅広い科目を学び、難関大学への進学を目指すコース、ビジネスデザインコースはマーケティングや会計知識を学ぶコースです。情報デザインコースは美術・デザインに特化したコース、ライフデザインコースはファッションやフード分野を実習中心に学ぶコースです。

編集部

5つのコースの特色が本当にそれぞれなのが印象的です。生徒の皆さんの興味・関心に合わせて学びを深めていける体制になっているんですね。

佐藤先生

その通りです。本校の生徒たちは皆、自分の身につけたいスキルややりたいことをしっかりと見つけ、それを各コースで主体的に学んでいます。そういう姿を見ると、本校の目指す「自立し、社会に貢献できる人材」の教育理念が生徒たちにしっかりと根付いているんだなと感じますね。

社会とつながる学びを通じて、社会貢献の力を育む

編集部

「社会に貢献できる人材」の育成に向け、教育活動においてはどのような点を大切にされていますか?

佐藤先生

英理女子学院高等学校では、学校の枠を超えた「社会とつながる学び」を大切にしています。社会の多様な方からの学びを通じて将来に活かせるスキルを身につけていけるよう、第一線で活躍するビジネスパーソンによる講座や、有名な企業様とのコラボレーションなど多彩な機会を提供しています。

社会とつながる学びの一環として、生徒が社会課題の解決に取り組むプロジェクトを実践しているのも特徴です。例えば、使い捨てコンタクトレンズを洗面台に流すことが海洋汚染に原因になっているという現状を受けて、その啓発文を説明書に入れてもらうようコンタクトレンズの会社様にかけあって実現した例があります。また、タバコのポイ捨て防止のための啓発ポスターを制作し、港北区役所に提案して本校の最寄り駅でもある菊名駅と大倉山駅に掲示した生徒もいました。社会に貢献するためのアイディアをアイディアで終わらせず、実行につなげていけるのが本校の教育の魅力といえるでしょう。

編集部

日本国内だけでなく、グローバルな範囲で社会とつながるような機会もあるのでしょうか。

佐藤先生

本校では海外研修等の機会を多く用意しており、コースに限らず海外を体験できる機会が多くなっています。

その中でも特にiグローバル部では、グローバルなコミュニケーション力を高めるためのさまざまな教育プログラムを展開しています。その内の1つが、アメリカのスタンフォード大学の講師と本校の生徒でSDGsに関連する社会課題をテーマについてディスカッションする「Stanford e-Eiri」というオンライン授業です。グローバルな視野を持って社会課題と向き合い、さらに自分の考えを英語で表現できるプレゼンテーション能力も培う内容となっています。

「誰かのために行動する」心を育む、在校生アンバサダー制度

英理女子学院高等学校の「在校生アンバサダー制度」で学校案内を行う生徒の様子

英理女子学院高等学校の「在校生アンバサダー制度」で学校案内を行う生徒の様子

英理女子学院高等学校の「在校生アンバサダー制度」で学校案内を行う生徒の様子

▲在校生アンバサダーとして学校案内を行う生徒の様子(スクロールで写真がご覧いただけます→)

編集部

社会貢献のためには、「誰かのために行動する」という心を育むことも非常に重要となってくると思いますが、そのために実施されている取り組みはありますか?

佐藤先生

校内で行うボランティアの取り組みとして特徴的なのが、生徒が学校説明会等の場で中学生や保護者の皆様に学校紹介を行う「在校生アンバサダー制度」です。ボランティア活動にも関わらず、こちらから呼びかけなくても毎年非常に多くの生徒が自主的に参加してくれています。

「説明会でのアンバサダーのプレゼンテーションに憧れて入学した」という生徒も多く、そういう生徒が新たにアンバサダーに加わって、先輩のサポートを受けながら成長していっています。さらに次の年にその経験を新入生に還元していく、そういう循環の中で「誰かのために行動する」という心が育まれ続けていると感じています。

編集部

アンバサダーの活動を通じて、生徒の皆さんにはどのような成長が見られますか?

佐藤先生

入学したばかりのときは自信がなくて人見知りだった生徒が、経験を積むことでどんどん人前で堂々と話せるようになっている姿を見ると、アンバサダーの経験を通じた成長を実感します。最初は何も話せなかった生徒が、3年生になると話が終わらないくらいずっと喋っていたりするんですよ(笑)。

アンバサダーの生徒に限らず、本校での経験を通じて自信をつけて変わっていく生徒は多くいます。女子校という異性の目を気にせずに一歩前に出られる環境、なおかつ失敗しても周りが受け止めてくれるという安心感の中で思い切った挑戦ができることが、生徒の成長につながっているのだと思います。

全国大会常連のライフル射撃部など、個性的なクラブが活躍

編集部

続いて英理女子学院高等学校のクラブ活動について伺います。特徴的なクラブも多くあるとのことですが、いくつかご紹介いただけますか?

佐藤先生

本校は情報デザインコースを中心に絵を描くのが好きな生徒が多いこともあって、アニメーション部が非常に活発に活動しているのが特徴です。現在部員数が40名程と、他の学校では考えられないほど多くいるんですよ。「LIMITS」という、無作為に決められたお題を20分の制限時間で描くバトルで準優勝した実績もあるクラブです。

英理女子学院高等学校のアート部の活動風景(左)、アニメーション部の作品(右)

▲校内1の部員数を誇る英理女子学院高等学校のアニメーション部

佐藤先生

アニメーション部とは別に美術部もあり、そちらでは絵画だけでなくものづくりを行っている生徒も多くいます。

アニメーション部も美術部も所属人数が多いのですが、みんな絵やアニメが好きという共通点があるために、先輩・後輩関係なく楽しそうに会話しています。活動内容も作風も本当に人それぞれなので、見ている側としても楽しいですね。本校の美術部の生徒の作品が神奈川県高校総合文化祭で教育長賞を受賞したこともあり、そういった実績を見て憧れて入学してくる生徒もいます。

英理女子学院高等学校の美術部の作品

▲神奈川県高校総合文化祭で教育長賞を受賞した美術部の生徒の作品

佐藤先生

また少し変わったものだと、社会貢献活動を行う「JRC」というクラブがあります。通販サイトのフェリシモ様と共同で手作りのぬいぐるみを貧しい国の子どもたちに届ける「ハッピートイズプロジェクト」を中心に、地震の際の募金活動を行ったり、途上国から仕入れた物産品を文化祭で販売して売上金を寄附したりと、幅広い活動を展開しています。

「誰かのために行動したい」という生徒が多い本校だからこそのクラブといえるでしょう。

編集部

運動部でいうと、ライフル射撃部があるのも珍しいですよね。

佐藤先生

ライフル射撃部は全国大会常連、2023年度には全国大会で準優勝した実績のあるクラブです。ライフル射撃には、免許が必要な「エアライフル」と、免許なしでできる「ビームライフル」があり、つい先日にあった神奈川県大会ではエアライフルで1位、2位を独占しました。

英理女子学院高等学校のライフル射撃部の活動の様子

編集部

すごいですね!ライフル射撃部の強さの秘訣はどこにあるのでしょうか。

佐藤先生

以前全国大会で優勝した際に建設した射撃場が校内にあるため、毎日マッハで撃つ練習ができるのは上達に大きく影響していると思います。またオリンピックの強化選手になった本校のOGが頻繁に練習に来ているため、その姿が部員の刺激となっているのではないでしょうか。

編集部

なるほど。ライフル射撃は初心者から始められる生徒さんが多いですか?

佐藤先生

ほとんどの生徒は未経験でライフル射撃部に入部します。学校見学に来た際に初めてライフル射撃の体験をしてみて、それで魅力を感じて入学する生徒もいます。中学校時代は文化部だったという生徒も多くいますが、毎日頑張って練習して上達していっていますね。もちろん大変なこともあると思いますが、とても楽しそうに活動しています。

英理女子学院高等学校のライフル射撃部の活動の様子

▲校内の射撃場での練習やOGの活躍を間近に見られるのが強さの秘訣

少人数制で、のびのびと過ごせる英理女子学院高等学校の校風

英理女子学院高等学校の校舎内

▲曲線的なデザインが魅力の英理女子学院高等学校の校舎

編集部

英理女子学院高等学校のスクールライフの魅力についても伺います。御校は全体的にどのような雰囲気がある学校だと思われますか?

佐藤先生

英理女子学院高等学校は小規模校ということもあり、教員と生徒の距離が近いアットホームな雰囲気のある学校です。卒業生が遊びに来たり学校説明会で説明したり、卒業した後も学校とのつながりが続いていく点も魅力ですね。

編集部

校舎もとても綺麗でゆったりとしていて、のびのびと学校生活を送れそうだという印象を受けました。

佐藤先生

そうですね。屋上庭園があったり、生徒同士、生徒と教員で話せるオープンスペースが校舎のあちこちにあったりするため、そういう開放的な空間が本校ののびのびとしたアットホームな雰囲気につながっていると思います。

本校の校舎は女性がデザインした曲線的な柔らかい雰囲気で、階ごとにテーマが決まっており、テーマに合わせたフロアデザインになっているんですよ。トイレもデパートのパウダールームのように明るく清潔で、快適な空間となっています。

また、図書館をカフェのような空間にしています。飲み物を飲んだり、お菓子を食べたりしながら友達と楽しく過ごせる空間としたことで、生徒たちが本に親しむきっかけにもなっています。

英理女子学院高等学校の図書館

▲本に親しめる「カフェのような図書館」

コースやクラスに関わらず、学校全体で盛り上がる行事

英理女子学院高等学校の文化祭「英理祭」の様子

▲英理女子学院高等学校の文化祭「英理祭」の様子

編集部

授業やクラブ活動以外で、英理女子学院高等学校ならではの特徴的な取り組みなどがあれば教えてください。

佐藤先生

本校では毎年「制服の着こなしセミナー」を実施しています。英理女子学院高等学校の制服は、例えばスカートのチェック柄に創立者である髙木君先生の刺繍した手まりの色が表現されているなど、初代の制服をデザインした髙木先生のコンセプトを受け継いでデザインされたものです。そういった歴史を理解した上で制服を着てもらえたらと思い、制服が生まれた背景やそこに込められた意図を説明しています。

編集部

制服に込められた意味を知った上で着ることで、学校に対する愛着にもつながっていきそうですね。

英理女子学院高等学校の修学旅行の様子

編集部

英理女子学院高等学校では5つのコースがありますが、行事などはどのように実施されていますか?

佐藤先生

体育祭などはコースごとの戦いにすると人数のバランスが良くないため、1つのクラスを4つの色に分けて色ごとのチームを編成しています。コースもクラスも関係ないチームで戦うことになるため、普段は関わらない生徒たちとのコミュニケーションが生まれ、とても盛り上がるんですよ。

行事だけでなく、アンバサダー制度やクラブ活動など、学校全体で楽しく盛り上がっていけるような雰囲気がある学校だと思います。

英理女子学院高等学校の体育祭の様子

英理女子学院高等学校の体育祭の様子

▲コースやクラスに関係ないチーム編成で、学校全体で盛り上がる体育祭(スクロールで写真がご覧いただけます→)

英理女子学院高等学校からのメッセージ

編集部

最後に、英理女子学院高等学校に興味を持った保護者の方、お子様に向けてメッセージをお願いします。

佐藤先生

英理女子学院高等学校は小規模な学校ですが、だからこそ生徒一人ひとりに寄り添い、個性を引き出していける環境があります。やってみたいことがあるお子様、チャレンジしたいけれど勇気が出ないお子様は、ぜひ一度本校にお越しいただき、話を聞いていただければと思います。

編集部

佐藤先生、本日はありがとうございました!

英理女子学院高等学校の進学実績

英理女子学院高等学校は「iグローバル部」「キャリア部」の5コースごとに教育の特色が異なっており、進学実績もさまざまとなっています。

文理融合学部であるiグローバル部では、国公立大学で佐賀大学の医学部、高知大学の農林海洋科学部、私立大学で早稲田大学の教育学部、独協医科大学の医学部、東京理科大学の理学部など、非常に多様な進路が実現しています。また多摩美術大学、武蔵野美術大学をはじめとする美術大学、そして海外大学への進学実績があるのも特徴です。

キャリア部では、総合型選抜や一般受験、指定校推薦枠や高大連携校への進学などさまざまな受験方法で進学を目指しており、北里大学の獣医学部や武蔵野美術大学など、コースごとに特色ある進学実績が生まれています。

■iグローバル部の進学実績(公式サイト)
https://www.eiri.ed.jp/global/i-admission/future/

■キャリア部の進学実績
https://www.eiri.ed.jp/career/c-admission/future/

英理女子学院高等学校の卒業生の声

ここでは、公式サイトに掲載されている英理女子学院高等学校の卒業生からのメッセージを一部抜粋して掲載します。

自分で決めたことは最後までやり通す強い意志を持った人が多いので、お互いに応援し合いながら高め合える環境があるのが英理女子学院の魅力です。

英理の授業ではさまざまな社会問題に触れ、常に「なぜそう思うのか?」という問いに向き合いました。この環境で自分の興味と関心に気づく機会を得ました。(中略)英理では、3年間で自分の興味を見つけられない人も、自分自身を発見するサポートが提供されています。

学校説明会のアンバサダーや部活動での経験では、主体性が育てられました。どちらも必須の活動ではないからこそ、自分で考えて行動しなければ何もできません。挑戦した分もちろん失敗も経験しましたが、その度に友達や先生方が支え励ましてくれたこともあり、3年間続けることができました。

英理女子学院高等学校には、考える科という他の学校にはない科目や、教科外活動以外にもアンバサダーや語学研修、部活動など自分を変えることができる機会が沢山あります。そして、悩みがあれば親身になって相談に乗ってくれる温かい先生方や仲間が沢山います。

iグローバル部、キャリア部に共通して、英理女子学院高等学校でのさまざまな経験が自身の成長や進路実現につながったという声が聞かれました。また生徒同士で高め合える関係性や、教員からの手厚いサポートがあったからこそさまざまなことに挑戦できたという意見も多くあがっていました。

英理女子学院高等学校へのお問い合わせ

運営 学校法人高木学園
住所 神奈川県横浜市港北区菊名7-6-43
電話番号 045-431-8188
問い合わせ先 https://www.eiri.ed.jp/inquiry/
公式ページ https://www.eiri.ed.jp/

※詳しくは公式ページでご確認ください