世界に通じる語学力と自主性が育つアサンプション国際中学校高等学校

大阪府箕面市の中高一貫校、アサンプション国際中学校高等学校は「世界の平和に貢献する人の育成」の教えのもと、語学教育と自主性の育成を重んじる私立の共学学校です。

国際社会に通用する語学力を習得するため、世界各国の姉妹校ネットワークを活用した海外交流・留学制度に力を入れ、実践的な語学教育を実施しています。また、自ら学ぶ意欲を促進し、社会課題に貢献できる知識・思考力・表現力を付ける環境が整えられています。

今回は、アサンプション国際中学校高等学校 入試広報部長の船木先生に、教育理念や学びの環境、卒業後の進路などについてお話を伺いました。

アサンプション国際は世界平和に貢献する人を育てる

笑顔でグループワークをしている様子

編集部

アサンプション国際中学校高等学校の理念について教えてください。

船木先生

アサンプション国際は、建学の精神「世界の平和に貢献する人の育成」を目指し、1839年にフランスのパリで聖マリ・ウージェニーが創立した学校です。世界33か国に100の教育機関があり、5万人以上が学んでいます。日本では70年前に法人認可されました。

また本校は、カトリックの精神でもある「誠実・隣人愛・喜び」をモットーとしています。誠実であり、困ってる人を助け、そんな生き方のなかに自分の喜びを見出すという意味です。7年前には、これらを実現していくために、5つの基本理念「Core Value」を定めました。

  • Life:活き活きとエネルギッシュに生きる人
  • Truth:いかなる時でも真実を見極め、誠実に行動する人
  • Freedom:周りに流されず自分で判断し、自分らしく生きる人
  • Goodness:一人ひとりの善さを大切に、ポジティブに思考・発言・行動する人
  • Oneness:誠実・隣人愛・喜びの精神を大切に、多様性を認め、ともに協働する人

多様化に対応できる寛容な心を育て、感謝の気持ちを表現できること、周りの人に喜びと希望をもたらす人に育てる教育を目指しています。

また、生徒一人ひとりの個性を把握していくことも本校が目指す教育には必要だと思っています。そのため、あえて小さな規模で学校を運営しています。

アサンプション国際で高い英語力と自主性が身に付く

アサンプション国際中学校高等学校の校舎

編集部

アサンプション国際ならではの特徴はどういったものでしょうか。

船木先生

英語教育に特化している点です。中学校はイングリッシュ(英語進学)コースとアカデミック(総合進学)コースに分かれ、高校からは加えてスーペリア(特別進学)コース、サイエンス(理系進学)コースを選択できるようになります。

最も重点的に英語を強化するのはイングリッシュコースですが、アカデミックコースやスーペリアコースでも基本的な英語教育を行います。

また、世界中の姉妹校と学びの共同体としてつながっています。海外の生徒や先生とも交流しながら英語を学べることがアサンプション国際の強みですね。

編集部

留学に行く生徒さんは何人ほどいらっしゃいますか。

船木先生

イングリッシュコースは1クラスに常に2〜3人は留学に行っています。夏休み前後は5〜6人が行くこともあります。

留学プログラムは、2週間の短期留学から1年間の長期留学まで複数用意しています。留学について相談できる国際交流センターがあり、そこで相談しながら多くの生徒たちが留学に参加しています。

英語イマージョン教育で身に付く実践的な英語力

編集部

英語教育については、イマージョン教育を実践されているとお伺いしました。どのように授業を進めておられるのでしょうか。

船木先生

英語イマージョン教育は主にイングリッシュ(英語進学)コースで実践しています。イマージョンとは「浸す」「どっぷり浸ける」といった意味です。英語に「どっぷり浸かろう」ということで、英語以外の数学、理科、音楽の教科でも英語を使って授業しています。

「先生の説明が聞き取れなかったらどうしよう」と不安に思われるでしょうが、中学1年生の慣れない時期は、日本語を使う教員も授業をフォローするため徐々に慣れていきます。イングリッシュコースは英検2級であれば聞き取れるレベルで授業しているのですが、英検3級で入ってきた生徒でも半年ほど経つと理解できるようになります。

また、意外にも理系科目のほうが、英語でも理解しやすいようです。先に数式で内容を理解できるので、そこから英語で言っていることを推測でき言葉の理解にも繋がっているようですよ。

編集部

聞き取りだけではなく、生徒さんから発言するのも英語なのですか。

船木先生

厳しいようですが、生徒が日本語で発言した場合、先生は基本的に答えないようにしています。そして、文法がおかしくても簡単な単語でもよいから英語で話すことを促します。ですが、このことは入学当初から既に理解している生徒が多いので、大きな問題にはなっていないようですよ。

自発的な学びの習慣が得られる教育環境

編集部

単純に英語力が身に付くこと以外に、イマ―ジョン教育を経て学べるものや培えるものはあるのでしょうか。

船木先生

自主性が育っていると思います。本校は全体の雰囲気も賑やかで、コミュニケーションが非常に活発な学校です。イングリッシュコースは特に活発で、授業中も生徒が積極的に発言します。

先生が「質問ありますか」と言って質問するのではなく、授業中に疑問がわいたら生徒からどんどん発言します。生徒が発言し協議しながら授業を進めていくのです。先生たちも生徒が自ら発言して授業をつくっていくことを歓迎しています。

クラス運営も同様で、生徒たちが自分たちで物事を決めていきます。生徒が自分たちで考えて決める力はとても強いと感じますね。

アサンプション国際姉妹校との活発な海外交流

アサンプション国際中学校高等学校の正門

編集部

世界各国とのネットワークがあることも強みの一つだと思いますが、そのネットワークを活かしてどのような取り組みをされていますか。

船木先生

海外姉妹校とのオンライン交流と留学制度があります。オンラインではフランスやベルギーと交流することが多いです。留学については、特にフィリピンからは毎年10名ほどの留学生を受け入れています。フィリピンとは互いに行き来して交流しています。

違う国の学校でも、「世界の平和に貢献する人の育成」の教えをもとにした教育をしています。ベースが同じであるため、互いの学校のモットーや考え方を説明する必要もないんですよね。根本の考え方や大事にしていることが同じであるため、すぐに仲良くなれます。学外でもSNSでつながって活発な交流が継続できているようですよ。

フランス語も習得可能なカリキュラム

編集部

オンライン交流でフランスとかベルギーの国とやり取りするときは、やはりフランス語を使うのでしょうか。

船木先生

フランスやベルギーの生徒と交流するときはフランス語を使います。本校は高校からフランス語の授業があります。スーペリアコース以外の必修科目で、日常会話はできるようになります。英語は他の学校でも学習できますが、フランス語も習得できるのは本校の強みです。本校でも人気の教科になっています。

フランス語の授業は週に2時間あります。それを3年間受けるので、仕事でフランス語が使えるほどのレベルまで上達する生徒もいますよ。英語、フランス語、日本語ができるトリリンガルの育成は私たちの目標でもあります。

またフランス語に関しては、サッカー部員が最も得意としています。海外サッカーを目標にしている生徒はフランス語をすごく頑張っていますね。

アサンプション国際で鍛えられる課題解決力

授業の様子

編集部

外国語の習得のほかにはどのような特徴がありますか。

船木先生

アカデミックコースでは英語教育のほかに、「探求」の授業に力を入れています。課題解決型のPBL(Project Based Learning)授業で、大学や社会で学ぶためのスキルを身に付けることを目的にしています。生徒が課題を設定し、その課題について自ら情報を集めて解決策を考え発表する内容です。

これも先生主導の授業ではなく、生徒が主体的に学びを進めていきます。生徒たちは、自分たちで答えのない課題に取り組み、自分達なりの答えを出していこうと頑張っていますよ。

編集部

探求の課題として扱うテーマはどのようなものがありますか。

船木先生

やはりカトリックの学校であるため、世界平和をテーマにすることが多いですね。課題に対して熱心に取り組んでいます。実際に紛争があった地域で活動していた方をお招きして話を伺うこともあります。

中高生なりの考えではありますが、自分たちでできることや考え得る解決方法を真剣に考えています。社会課題の解決をテーマにすることもあり、人が平和に生活していくということを土台にしたテーマが多いです。

編集部

その他にも、特徴的な取り組みはあるでしょうか。

船木先生

中学校では、チャレンジタイムという取り組みを毎週実施しています。サポーターである大学生に質問しながら、自分の課題に取り組む自学自習の習慣をつけるものです。優秀な大学生が来てくれていることもあり、自分から積極的に質問して学んでいます。

こうした学習環境を、もっと増やしていきたいですね。

アサンプション国際の進学実績:指定校推薦や海外進学も可能

アサンプション国際中学校高等学校の入り口看板

編集部

指定校推薦入学制度が充実していますが、やはり指定校推薦での進学を希望される生徒さんも多いでしょうか。

船木先生

特に高校から本校に入学される生徒さんは、指定校推薦での進学を希望されることが多いですね。全国の大学に約450名の推薦枠を保有しており、最も多い関西学院大学は25名の枠を確保していますから、指定校推薦入学制度は充実していると思います。また、難関私立大学や医療系大学への合格も毎年あります。

ただ近年では大学入試も形式が変わってきているので、総合選抜対策にも力を入れているところです。小論文であれば、通常は国語の先生が指導すると思うのですが、本校では生徒の研究したい内容に応じて、それを得意分野とする先生がマンツーマンで小論文の指導をしています。これも小規模の学校ならではの強みで、直接教えたことがなくても「あの先生が詳しい」と生徒は知っていて添削希望を出してきます。

また、指定校推薦ではなく一般試験で頑張ってもらう生徒も増やしていこうと考え、スーペリア(特別進学)コースも頑張っています。国公立の難関大学を狙える生徒さんが指定校推薦ではなく一般試験にチャレンジできるように、学力をさらに押し上げていくことに積極的に取り組みたいと考えています。

編集部

■近年の大学進学者数(公式サイト)
https://www.assumption.ed.jp/jsh/decide/situation/

これから期待される海外進学

編集部

進学先として海外を選ぶ生徒もいるのでしょうか。

船木先生

これまでは新型コロナウイルス感染症の影響で少なかったのですが、それでも年に2~3人が海外へ進学している状況です。本校には、アメリカ・カナダ・オーストラリア・マレーシア・韓国の大学と独自の協定を結んでいます。また本校が提携している外部団体を通して様々な留学制度も紹介していますので、これからは海外に行く生徒がもっと増えていくだろうと期待しています。

2024年度からは欧米だけでなく韓国(延世大学)も進学先として選べるようになります。放課後学習で韓国語講座も開始する予定ですので、英語、フランス語に加えて韓国語も学べるようになります。

アサンプション国際からのメッセージ

編集部

アサンプション国際中学校高等学校に興味を持ったお子さんや保護者の方に向けて、メッセージをお願いします。

船木先生

本校はカトリックという人間的な良心と、国際性を大切にした学校です。豊かな人間性を育み、オープンマインドで世界に飛び出していこうという心持ちがある方や、そうなりたいと思われる生徒さん、保護者の方に目を向けてもらえたら嬉しいです。

編集部

本日はありがとうございました。

アサンプション国際の卒業生の声

アサンプション国際中学校高等学校の卒業生の声をご紹介します。

少人数制でアットホームな雰囲気です。居心地がよくみんな仲良く過ごせました。

何と言っても英語に強いのが魅力です。ネイティブの先生も多く、海外との交流も活発で語学の勉強がしやすいです。英検などの資格取得も力を入れています。

タブレットが全員に配布されます。研究発表もあり、将来に役立つ活動ができます。自分から質問して勉強する習慣が身に付きました。

指定校推薦を狙う人におすすめです。推薦をもらうのは大変でしたが先生たちがサポートしてくれました。先生たちは身近な存在なので質問しやすいです。

英語に強いということはもちろん、顔が見える関係性でアットホームな雰囲気であるという声が多くありました。生徒の皆さんが安心して学習できる環境が整えられていることが、卒業生の声からもわかります。

アサンプション国際の基本情報

問い合わせ先 https://www.assumption.ed.jp/inquiry/
住所 〒562-8543 大阪府箕面市如意谷1丁目13番23号
電話番号 072-721-3080
公式サイト https://www.assumption.ed.jp/jsh/

※最新の情報は公式サイトでご確認ください。