日本の魅力を発信し世界で活躍!西武学園文理小学校が育てる「真のトップエリート」とは

小学校受験を検討中の保護者に向け、注目の学校を紹介する本企画。この記事では、埼玉県狭山市にある「西武学園文理小学校」の教育活動を紹介します。

2004年に開校した同校は、学校法人「文理佐藤学園」が運営する学校です。系列の中学校・高等学校もあり、12年の一貫教育を受けられます。英語を使ったイマージョン授業や、異学年交流、体験型の授業で、子どもたちの多様性と思いやりの心、思考力を育んでいます

今回は、校長の古橋先生にインタビュー取材し、同校の教育理念やグローバル教育、感性・心を磨く教育などについて詳しく教えていただきました。

西武学園文理小学校が目指すのは「真のトップエリートの育成」

「西武学園文理小学校」の授業風景

編集部

最初に、西武学園文理小学校の教育理念をお聞かせください。

古橋校長

本校は「こころを育てる」「知性を育てる」「国際性を育てる」を柱に、真のトップエリートの育成を目指しています。

特に大切にしているのは、「全てに誠を尽くし、最後までやり抜く強い意志を養う」ことです。子どもたちには常々、「勉強だけでなく、スポーツや行事などにも全力で取り組もう」と話しています。

また、人を思いやる「ホスピタリティ精神(おもてなしの心)」も重視しているところです。例えば、トイレ掃除をする際にも「みんなが使いやすいようにスリッパを相手のほうに向けておく」などの心遣いをプラスするように伝えています。

西武学園文理小学校の英語を軸にしたグローバル教育

「西武学園文理小学校」のイギリス短期留学の様子

▲5年生ではイギリス短期留学を実施

西武学園文理小学校の大きな特徴は、英語を中心にした「グローバル教育」です。どのような活動をしているのか、詳しく伺ってみましょう。

4〜5教科に外国人英語講師(ALT)が参加!英語のシャワーで英語を身近なものにする

「西武学園文理小学校」の校舎内にある階段

▲校内のいたるところに英語での掲示が見られる

編集部

西武学園文理小学校は、グローバル教育に力を入れているそうですね。英語の授業は、外国人英語講師(Assistant Language Teacher:以下、ALT)が担当するのでしょうか?

古橋校長

全学年、ALT(合計で8人在籍)と日本人の先生の2人体制(ティームティーチング)で授業を実施しています。

1〜3年生はALTが話す英語をモデルに、動作を交えながら、正確な発音・リズムを練習します。4年生からはリーディング・ライティングも加わり、英文法の構造やテーマに沿った英作文などにも挑戦します。

さらに本校は「文理イマージョン教育」と称し、英語に限らず、音楽や図工、体育、情報の授業にも外国の先生に入ってもらいます。英語の授業と同様、ALTと日本人の先生によるティームティーチングで指導に当たります。

ただ、オールイングリッシュの授業ではなく、日本語で話す・書く場面を設けているのが本校の特徴です。授業のカリキュラムは日本人の先生が考え、コミュニケーションの場面などに英語を取り入れています。

例えば図工の授業なら、「黄色い紙が欲しいときには"I want this yellow paper."と言おう」といったように、行動とリンクさせながら英語を学んでいくんです。1年生の場合、週に27時間のうち10〜11時間の授業にALTが入るため、英語が身近なものになりますよ。

編集部

ALTと関わる時間が多いのは魅力的ですが、入学したばかりの1年生にとって、英語中心の授業は少しハードルが高いようにも感じます。1年生が、英語の授業についていけるようなサポートはありますか?

古橋校長

もちろんです。入学前に4回ほどの「スタートカリキュラム(模擬授業)」を実施し、授業でよく使われる英語の指示を学びます。基本的な指示と受け答えを練習したうえで入学するため、1学期が終わる頃には英語を使った授業に慣れてくるお子さんが多いです。

また、本校では学年ごとに基準級を設け、子どもたちの英語力を鍛えています。1年生は英検を少し易しくした「英検Jr.」のブロンズに、2年生はシルバー、3年生はゴールドを目指します。

4年生以上は「英検」にレベルアップし、4年生で5級、5年生で4級、6年生では3級(中学校卒業レベル)を取得する流れです。小学校卒業までの英検3級取得が目標ですが、高校生レベルの準2級や2級に合格する子どもたちもいます。

編集部

学年ごとに級の目標があると、無理なく英語力を高められそうですね。授業以外の場面で、ALTと関わる機会はあるのでしょうか?

古橋校長

コミュニケーション力の高い先生が多いので、休み時間はもちろん、掃除・給食なども子どもたちに関わっています。

実は、週に1回ほどのペースでALTが集まってミーティングをし、学年ごとの特徴や英語力などを共有しています。1年生の給食に入る際には「ハロー」「グッバイ」といった馴染みのある英語を使うなど、共有した内容を踏まえて子どもたちに関わってくださっています。

子どもたちも会話がしやすいようで、あるクラスではALTに「デリシャス(おいしい)?」と英語で質問する姿も見られました。全員がスラスラと英語を話せるわけではありませんが、ALTと積極的にコミュニケーションを取る子どもたちが多いですね。

異文化に触れ、日本の魅力を発信する「海外研修」

「西武学園文理小学校」のアメリカ研修の様子

▲6年次のアメリカ研修では国連本部を訪れて話を聞くなど、貴重な経験ができる

編集部

校内の授業について伺ってきましたが、海外でネイティブの方々と交流する機会はありますか?

古橋校長

5〜6年生が対象の海外研修では、現地の方々と交流する機会を設けています。5年生はイギリスに16日間滞在し、ネイティブのスタッフやさまざまな国から集まる同世代の子どもたちと一緒に生活を送るんです。

本校は海外の子どもたちを積極的に受け入れているので、言語・文化が異なる人とも積極的にコミュニケーションを取っています。もちろん思いが伝わらない場面もありますが、ジェスチャーや知っている単語などを組み合わせて「話そうとする」姿勢が見られます。

イギリスへの滞在を機に、「英語をもっと勉強して、日本のことを分かりやすく伝えたい」と、6年生でのアメリカ研修に向けて目標を持つ子どもたちも少なくありません。

編集部

5年生の海外研修では、イートン校・オックスフォード大学・ケンブリッジ大学といった名門校も訪問するそうですね。6年生の海外研修についても、詳しく教えていただけますか?

古橋校長

6年生はアメリカに8日間滞在し、世界の一流大学に数えられるハーバード大学・マサチューセッツ工科大学(MIT)を訪れます。

また、現地の小学校・中学校に立ち寄り、ネイティブの子どもたちに日本文化を紹介しているんです。小学生には日本の昔遊びを英語で紹介し、ルールなどを伝えながら一緒に遊びます。一方中学生には、日本文化についてまとめたスライドを使い、英語でのプレゼンに挑戦するんです。

編集部

日本文化を紹介する活動は国連からも評価され、子どもたち全員に名前入りの認定証が与えられたそうですね。なぜ、海外の子どもたちに日本文化を紹介する活動を入れているのでしょうか?

古橋校長

海外の文化に触れると同時に、日本の良さを発信できる人になってもらいたいからです。これまでに私は、海外留学に参加した中学生・高校生が、現地の方々に「日本のいいところはどこですか?」と問われて、答えられない場面を数多く見てきました。

「グローバル教育」と聞くと海外をイメージするかもしれませんが、日本も世界のひとつなんです。母国である日本の良さを堂々と伝えられるよう、海外研修の前にお手玉・けん玉などの昔遊びを含めた日本文化を学んでもらいます。日本人としての誇りを大切に、国際社会で活躍する人に育ってほしいと思っています。

編集部

小学生にとって、親元を離れた海外生活は不安も大きいように感じるのですが、実際はいかがでしょうか?

古橋校長

子どもたちというよりも、保護者の方々が心配されるケースが多いですね。大切なお子さんを海外に送り出すのですから、不安になるのも無理はありません。海外研修の前には滞在中のプログラムなどを説明し、「お子さんの成長を信じて見守ってください」とお伝えしています。

いざ研修が終わると、保護者の方々は口をそろえて「自分のことを自分でするようになった」とおっしゃるんです。自宅のようには甘えられない分、子どもたちには「自分で考え、行動する」という主体性が身につくのだと思います。苦労が多い分、やり遂げたときの喜びも大きいようで、「小学校で1番楽しかった思い出」に海外研修を挙げる子どもたちも少なくありません。

さまざまな角度からアプローチ!西武学園文理小学校の心の教育

「西武学園文理小学校」の児童たちが大正琴を演奏する様子

西武学園文理小学校のもうひとつの柱は、子どもたちの感性・心を磨く教育です。ここからは、どのような取り組みをしているのかを詳しくお聞きします。

本物の芸術・一流の人に触れ、良さに気付く「感性」を育む

「西武学園文理小学校」の児童たちが金管楽器を演奏する様子

編集部

子どもたちの感性・心を育てる上で、大切にしていることを教えていただけますか?

古橋校長

「本物」に触れる体験を大切にしています。例えば、ミュージカルやオーケストラといった芸術は、動画・音源ではなく、プロのステージを鑑賞します。過去には、理科・天体の授業に関連させ、JAXAの宇宙飛行士さんから宇宙の様子を伺ったこともあるんですよ。

子どものうちに本物の芸術や一流の方々に出会うことで、質の高さを見極める「感性」が養われます。実際に、卒業生たちがよく「あの頃はピンとこなかったけれど、今になって良さが分かった」と、小学生時代の芸術鑑賞を振り返っています。

異学年交流で、思いやりの心・協調性を養う

「西武学園文理小学校」の児童たちが和太鼓を演奏する様子

▲和太鼓を勇ましく叩く子どもたち。異学年で交流しながら取り組むのが特徴

編集部

本物に触れる教育以外に、子どもたちの心を育てる取り組みはありますか?

古橋校長

学校生活のあらゆる場面に、異学年との交流を取り入れています。兄弟姉妹がいない子どもたちも増え、年齢が異なる相手とのやり取り自体が難しい現状です。そのため、学校生活で異年齢と関わる機会を設け、上級生には下級生を思いやる心を、下級生には上級生を尊敬する態度を養っています。

例えば休み時間には、2年生と6年生というように「ペア学年」が一緒に遊びます。縦割り清掃は、1〜6年生の子どもが必ず入るようにグループ分けをし、学年の枠を超えて協力する心を育てているところです。

クラブ活動は5年生以上からですが、本校には1〜4年生を対象にした「CA(Creative Activity)活動」があります。ハンドベル・和太鼓・茶道など12のテーマからひとつを選択し、同じテーマを選んだ子どもたちが学年を超えて交流します。技術力の向上はもちろん、自主性・社会性・創造性などを養う活動です。

編集部

異学年で交流する機会が多いと、上級生・下級生の絆も深まりそうですね。一方で下級生から上級生の切り替えが少し難しいような気もするのですが、どのようにしてお兄さん・お姉さんの自覚をもってもらうのでしょうか?

古橋校長

制服のデザインを使い、上級生の自覚を促しています。本校は1〜3年生(低学年)と4〜6年生(高学年)で、制服のデザインが異なるんです。小学校時代は体が大きく成長する時期といわれるため、4年生になるタイミングで制服を買い替えてもらっています。

子どもたちは高学年用の制服を着ることで、「これからは下級生をリードするんだ」「手本になれるように頑張ろう」と決意しているようです。

編集部

ここまで異学年交流についてお聞きしましたが、系列の中学生・高校生と触れ合う機会はあるのでしょうか?

古橋校長

一部のクラブ活動では、中学校・高等学校と交流する機会があります。例えば、金管バンド部は中学校・高等学校の吹奏楽部と連携し、クリスマスコンサートを実施しました。中学生・高校生の本格的な演奏に触れることが、子どもたちの意欲につながっているようです。

体験学習を通し、工夫する力・思考力を鍛える

「西武学園文理小学校」の子どもと保護者の稲作風景

編集部

御校は体験型の学習を重視しているそうですが、これも心を育てる教育の一環なのでしょうか?

古橋校長

そうですね。手で触れる・においを嗅ぐなど、五感を使った体験型の学習を通して「学ぶ楽しさ」を味わってほしいと思っています。

本校は土曜日も授業をする分、授業のコマ数には余裕があります。そのため、農作業体験では田植え・稲刈りだけでなく、収穫物に感謝を捧げる儀式の「奉納祭」も体験してもらいます。そのほかにも、農家と提携した作物づくりや商店街めぐり、ごみ処理場の見学など、地域性を活かした体験が豊富です。

編集部

体験型の授業では、どのような力が身につくのでしょうか?

古橋校長

工夫する力や、思考力が身につくと思います。例えば、田畑に出向いて芋掘りをした際には、ある子どもが「どうすれば、形を崩さずに芋を収穫できるか」を考えていました。その子は何回も芋を掘るうちに、根のほうにスコップを入れると皮を傷つけずに芋を掘れると気付いたようです。

テストのように答えが明確ではないので、トライアンドエラー(挑戦と失敗)を繰り返し、自分なりの方法を見出す必要があります。体験から生まれる「なぜ」「どうして」の疑問も、子どもたちの思考力につながっていますね。

「情報」の授業で、パソコンスキル・プレゼン力を身につける

「西武学園文理小学校」の児童

▲5年生から2年間かけて全員が取り組む「卒業研究」

編集部

御校では、1年生から「情報」の授業を実施しているそうですね。どのような内容を学べるのか、詳しく教えていただけますか?

古橋校長

1〜4年生は、「ケーススタディメソッド」と呼ばれるシステムを使い、絵を描くときは絵画ソフトを選ぶというように、シチュエーションに合ったツールを選択する力を育てます。4年生までにWord・Excel・PowerPointの基本操作をマスターし、5〜6年生の2年間はパソコンスキルを使った「卒業研究」に取り組むんです。

卒業研究のテーマは自由ですが、1学期間かけてマインドマップなどを駆使して自分の興味を掘り下げます。6年生の海外研修で国連を訪れることから、地球温暖化・動物愛護・ゴミ処理といった国際問題に着目したものが多かったですね。授業で聞いた内容だけでなく、自分で調べたことがしっかりとプレゼンに反映されていました。

一方で、「なぜ、チョコレートを食べると鼻血が出やすいのか?」というテーマの発表も面白かったです。大人からすると当たり前に思うことも、子どもは「どうしてだろう?」と考えるんですね。視点がユニークなので、毎年、子どもたちが選んだテーマを聞くのを楽しみにしています。

西武学園文理小学校からのメッセージ

「西武学園文理小学校」の校長・古橋先生

▲取材に対応してくださった校長の古橋先生

編集部

西武学園文理小学校に興味を持っている保護者に向け、メッセージをお願いします。

古橋校長

本校は、英語を中心にしたグローバル教育と、心の教育に力を入れた学校です。授業や行事などで海外の方々と関わる機会が多いので、国籍に捉われないコミュニケーション力が身につきますよ。異文化に触れると同時に、日本人として自国の魅力を発信する力も育みます

お子さんを国際社会で活躍する人に育てたい方は、ぜひ一度、学校説明会にお越しください。ご自身の目で本校の子どもたちが活動に励む様子や、先生たちの指導を見ていただき、受験を検討していただけるとうれしいです。

編集部

お話からも、国内外の言語・文化に触れながら、たくましく成長する子どもたちの様子が伝わってきました。おもてなしの心やプレゼンのスキルは、社会人になってからも役立ちそうですね。

本日は、貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

西武学園文理小学校の保護者からの口コミ

埼玉県狭山市にある「西武学園文理小学校」の校名表示

最後に、西武学園文理小学校の保護者から寄せられた口コミを紹介します。

学習フォローが手厚く、5年生からは海外を舞台にした海外研修もある。

体験学習が豊富で、子どもの思考力や、多様性が身についたと感じる。

ネイティブの先生が担当する授業が多いため、海外の方々と臆せずに話せるようになる。

口コミからも、海外の方々と交流する機会の多さと、子どもたちの思考力を促す指導がうかがえます。そのほか、「英検を取得した際、リスニングで高得点を得られた」と、日常的に英語に触れられる環境を評価する口コミも見られました。

西武学園文理小学校へのお問い合わせ

「西武学園文理小学校」の外観

運営 学校法人 文理佐藤学園
住所 埼玉県狭山市下奥富600
電話番号 04-2900-1800
問い合わせ先 問い合わせフォーム
https://www.seibubunri-es.ed.jp/inq_entrance/
公式サイト https://www.seibubunri-es.ed.jp/

※詳しくは公式ページでご確認ください