小中高一貫教育の男子校「精道三川台小学校」のグローバルマインドを深める取り組みとは

ぽてん読者の皆さまに、特色ある教育プログラムで注目を集める学校を紹介するこの企画。今回紹介するのは、長崎県長崎市にある小中高一貫校「精道三川台(せいどうみかわだい)小学校」です。

精道三川台小学校は、1978(昭和53)年に開校した、キリスト教カトリックの価値観に基づいた私立小学校です。全国に3校しかない男子小学校で、併設する中学校・高校とも積極的な交流があります。(2024年6月取材時点)

「実体験」を重視して児童の関心を深める探究学習に力を入れるほか、世界300以上の姉妹校との連携を生かしたグローバル教育にも注力しています。

今回は、精道三川台小学校の教育理念や中高につながる本格的な探究学習、海外研修や男子小中高一貫校ならではの学校生活について、校長の溝田先生、広報部部長の田端先生にお話を伺いました。

自由と責任、勇気と行動力を育む精道三川台小学校の教育理念

精道三川台小学校の生徒たちの様子

編集部

はじめに、精道三川台小学校の教育理念について教えてください。

溝田校長

精道三川台小学校では、カトリックの教えに従い「全人格的教育」を行っています。単に知識を伝達するだけでなく、児童の道徳心を育み、正しい行動ができるように指導しています

児童一人ひとりが個性や可能性を十分に発揮し、最終的には世の中に貢献できる大人に育ってほしいという想いで日々の教育活動を実践しています。

編集部

御校の目指す「全人格的教育」、個性や能力を生かす教育を実践するために、どのような校訓を掲げていらっしゃいますか。

溝田校長

本校の校訓・信条は、「自由と責任」「Possumus(ポスムス)」「英雄的瞬間」の3つです。

1つ目の「自由と責任」ですが、単に自由勝手に遊びましょうという意味ではありません。自ら考えてより良いもの・行動を選び、選んだものに対して自ら責任を取ることを大切にしています。

2つ目の「Possumus(ポスムス)」は、ラテン語で「私たちはできます」という言葉です。難しそう、できないかもしれないと感じることに対して、勇気をもってみんなで取り組もう、という想いが込められています。

編集部

ポスムスは1人で困難に打ち勝つのではなく、仲間と一緒になってチャレンジする精神を表しているのですね。

溝田校長

はい。ポスムスは友情と信頼の合言葉として、教員から児童たちによく掛けている言葉です。

3つ目の校訓の「英雄的瞬間」は、その瞬間にやるべきことに即座に取り組む、という意味です。例えば朝起きるとき、目覚まし時計が鳴っても起きるのが辛いと感じることは大人でもありますよね。また、児童たちの身近な例でいえば、「30分だけゲームをする」と決めたのに、いざ時間がくるともっとゲームをしたいと思うのはよくあることです。そんなとき、すぐに気持ちを切り替えて行動に移す姿勢を身につけてほしいと思っています。

編集部

「自由と責任」「Possumus(ポスムス)」「英雄的瞬間」の3つの校訓が人間力の向上、引いては御校の掲げる全人格的教育につながると感じました。

「実体験」を重視。6年生で卒業論文を書き上げる精道三川台小学校の探究学習

精道三川台小学校の卒業論文発表の様子

▲卒業論文の内容を保護者に向けてプレゼンテーションする児童

編集部

精道三川台小学校では、生徒の関心に合わせた探究学習に注力されていると伺いました。実際の活動内容について教えてください。

溝田校長

精道三川台小学校では、自分で体験して考えたこと、興味があることを調べ上げる探究学習に取り組んでいます。5年生の終わりごろからテーマを探し、6年生では「卒業論文」をまとめ上げて保護者の前でプレゼンテーションを行います

以前の卒業論文は400字詰めの原稿用紙に手書きで約100枚書き上げていたのですが、近年ではパソコン入力に変わっています。プレゼンテーションは、スライドを用いて発表する児童もいれば、自分で作曲した曲を演奏する児童もいるなどさまざまです。

編集部

小学生のうちから卒業論文をまとめて発表する経験は、今後進学して学んでいくにあたり大きな財産になりそうですね。探究学習を進めるうえで、大事にされていることはありますか。

溝田校長

精道三川台小学校の探究学習では、「実体験」を大切にしています。今はインターネットや書籍、動画コンテンツなどでいろいろな情報にアクセスできる時代です。だからこそ、リアルな臨場感や実感の伴う体験を重ねることがとても大事だと思っています。

お城が好きな児童は実際にお城巡りをしたり、新幹線が好きな児童はたくさんの新幹線に乗車したりと、それぞれの関心に合わせた体験を実施していますね。

編集部

自分が関心のあるテーマについて、実際に現場を訪れて探究する活動はとても楽しそうですね。

田端先生

そうですね、やはり児童たちも夢中になって取り組んでいます。

諫早(いさはや)城跡のある地区に住む児童で、身近な存在であるお城に興味を持って探究した子どもがいました。山の上にある「山城」に興味を持った彼は、教師と一緒に山城を訪れ、「ここが海からの物資を運ぶ港になっている」「石垣には砲弾を設置していた場所がある」と、緻密に諫早城跡を見て回りました。お城自体はもう失われているのですが、自分なりに絵にまとめてくれたのはとても興味深かったですね。

編集部

本などの知識だけでなく、実際に現場を訪れるからこそ気づくことがたくさんありそうですね。その他に、これまでにどのようなテーマやフィールドワークがあったのでしょうか。

溝田校長

医学系の分野を調べた児童が病院を訪問したことがあります。その他にも、企業や工場、観光施設など、とにかく自分の興味に合わせていろいろな場所に出かけていますね。

田端先生

去年私のクラスだった児童は警察犬や麻薬犬などの「使役犬」に興味を持ち、訓練風景を見たいといって県内を調べ上げ、諫早市の警察犬訓練施設を訪問しました。ミツバチが好きな児童は養蜂場を訪れていましたね。

編集部

現地訪問の際には、先生が同行されているのですか。

田端先生

はい、児童1名につき担当教師が1名つくようになっていますので、一緒に訪問します。児童たちの関心がさまざまであるように、私たち教員にも得意分野があります。ですから、児童が関心のあるテーマに詳しい先生がマンツーマンでサポートするようにしているんです。1学年1クラスの少人数だからこそできる手厚いサポートだと思いますね。

担当教員は、児童と一緒にどこに行ったらどんな話を聞けそうか、何を知れそうかと一緒に相談しながら訪問先を探していきます。ただ、訪問先に電話をしてアポイントを取るのは、児童が自分で行っているんですよ。訪問時には、児童たちがいつもたくさんの質問を用意しています。小学生でここまでできるのかと感心しますね。

編集部

自分が本当に興味のある内容だからこそ、積極的な行動につながっていると感じました。探究活動を通じて、生徒たちにどのような成長が見られていますか。

溝田校長

探究学習を通じて、これまで知らなかったこと、あまり興味のなかったことにも目を向けるきっかけになっていると思います。小学生は小さなきっかけで興味のスイッチが入ることがよくあります。探究学習を通じて新たに知った物事に興味を持ち、本を読み始めるような姿をよく見かけますね。自分の関心を見つけるきっかけになっていると思います。

田端先生

児童たちの持続力の育成にもつながっていると感じますね。多くの男子児童を見て思うのは、「おもしろそう!」と思ったときの瞬発力が強い一方で、持続力がない児童が多いんです。探究学習では卒業論文を書き上げて発表するまで1つのテーマに長期間取り組みますから、中には途中で諦めそうになる児童もやはりいるんです。

そんなときにもう一度原点に戻って、「何がしたいんだっけ」「これからどうしようか」と一緒に話し合ううちに、だんだんまた筋道が見えてきて最後まで意欲が持続していきます。卒業して中学生、高校生へと進学すればさらに深い探究に取り組むことになりますから、小学生で持続力を身に着けることは重要だと思いますね。

溝田校長

歴史が好きで探究していた生徒が、その後歴史を学べる大学に進学したケースもあります。探究学習で深めた関心が進路選択にも良い影響を与えていることを考えると、キャリア教育の一環にもなっていると感じています。

編集部

児童一人ひとりの関心を「実体験」で深める探検学習は、新たな関心を見つけたり、1つのことに打ち込む力を身につけたりと、その後の人生にも役立つ貴重な体験になっていることがわかりました。

山のような海洋ゴミを目の当たりに。低学年・中学年から始まる体験学習

精道三川台小学校の4年生が参加したごみゼロプロジェクトin伊王島の様子

▲小学4年生が参加した伊王島での「ごみゼロプロジェクト」の様子

編集部

精道三川台小学校では、低学年・中学年のうちから体験学習を豊富に行われていると伺いました。実際にどのような体験学習を行っていらっしゃるのですか。

溝田校長

どの小学校でも社会科見学は行われていますが、精道三川台小学校の体験学習は企業からお声掛けをいただき、活動に参加する体験が多いのが特徴です。最近だと、長崎の海岸に漂着する「海洋ゴミ」について一緒に調べませんかというお誘いをいただき、3年生が訪問させていただきました。

長崎の海岸では、海開きを前にいろいろな自治体が清掃活動を行っています。児童たちも一緒に清掃活動をする中で、海外からやってくる海洋ゴミを目にします。そこから、日本のごみも外国の海辺に流れ着くんだよね、という気づきに発展しました。

編集部

実際に海辺に流れ着いているゴミを目にするからこそ、心が動いて気づけることもありそうですね。

溝田校長

そうですね。その後、大学の先生からマイクロプラスチックのゴミについて教わったり、4年生が2泊3日で離島に宿泊して海岸の山のようなゴミを目にしたりする活動も行いました。ボランティアの方が一生懸命にゴミ拾いをされている姿を見て、自分たちの見えないところで大切な活動をしてくださっている方々がいることに気がつきます。

人間が生きるうえでどうしてもゴミは出てしまいます。未だ解決されていないゴミ処理の問題、処理にかかる費用、改善のために尽力されている大人の姿など、実際に訪問することで見えてくるものがありますね。

編集部

現地を訪れる体験学習を通じて、児童からはどのような声が聞かれていますか。

溝田校長

体験した直後は、やはりとても心を動かされたというコメントがたくさん聞かれます。でも本当に大切で難しいのは、体験で得た学びをいかに継続させられるかです。今の小学生は本当にたくさんの情報に触れられますから、興味や関心が移り変わりやすいと感じます。大切な学びをいかにそのまま継続させられるかが、大きな課題です。

ですから、低学年・中学年での体験で得た学びが卒業論文などにつながり、継続的に探究するきっかけになってくれればと思います。

編集部

小学校6年生で卒業論文に取り組む精道三川台小学校ですが、低学年のうちからさまざまな体験学習を行うことで、心を動かされる興味・関心を見つけるきっかけになっていることがわかりました。

世界約300の姉妹校と連携。日常的にグローバルを感じられる精道三川台小学校

精道三川台小学校のネイティブ教師による英語授業の風景

▲ネイティブ教師による授業で6年間継続して英語学習に取り組む

編集部

精道三川台小学校では、グローバル教育にも積極的に取り組まれています。具体的にどのような活動をされていますか。

溝田校長

精道三川台小学校では、1年生から毎日英語学習を行っています。1、2年生の集中力は20分前後ですから、本来45分の授業を20分ずつにわけ、月曜から金曜まで振り分けて実施する形です。

とにかく毎日英語に触れ合うことを大切にしています。単に英語で歌って踊るだけでなく、英語を書いたり、ネイティブ教員の授業でたくさん会話したりします。ネイティブの先生は授業以外の活動でも常時滞在してくださってるため、休み時間や清掃活動、遠足のときも一緒に英語でやり取りしていますね。

編集部

1年生の内から日常的にリアルな英語に触れられるのは貴重な機会ですね。

溝田校長

そうですね。また精道三川台小学校は、中学校・高校を併設しています。世界に300以上ある姉妹校から特に中高生が訪問してくれるため、海外の学生と触れ合う機会も多いんですよ。先日もフィリピンの高校生や大学生が訪問し、小学校の教室で自国についてのプレゼンテーションをしたり、児童と一緒に遊んだりしてくれました。

スペイン姉妹校の学生と交流する精道三川台小学校の児童の様子

▲スペインにある姉妹校の生徒たちと交流する児童たち

編集部

学内でいろいろな国の学生と触れ合う機会が多いのは、世界各国に姉妹校がある御校ならではですね。

溝田校長

そうですね。その他にも、長崎に赴任されている外国籍の方のお子さんや、海外から一時帰国時している日本人のお子さんの短期通学も積極的に受け入れています。海外では6月下旬から7月にかけて夏休みが始まるため、その時期には特にたくさんの生徒が通っていますね。毎年アメリカやフランスなど、いろいろな国の学生が通学してくれています。

コロナ禍以降はたくさんの学生が海外から訪れているので、校内に外国の方がいるのが日常風景になっていますね。

編集部

海外の方と交流できる環境が当たり前になっているのですね。御校では1年生から英語学習を行っていますが、海外の学生に自分から積極的に話しかける児童が多いのでしょうか。

溝田校長

英語を学んでいるからというよりも、「とにかく相手とコミュニケーションを取ろうとする気持ちがあれば英語は通じる」という体験をしているため、積極的に話しかける児童が多いと感じますね。

田端先生

児童たちは本当に恐れ知らずで、海外の学生に日本語で話しかけることもよくあります。例えば本校の1年生が自分の折り紙を持っていき、日本語で海外の学生に話しかけるんです。それに対して、海外の学生は英語で語りかけます。使っている言葉は違いますが、問題なくコミュニケーションできているんです。当校の児童が積極的に交流するので、海外の学生もいつも喜んでくれていますね。

海外から来校した子どもたちと一緒に写真を撮る精道三川台小学校の児童の様子

▲米軍佐世保基地にある「ダービースクール」の子どもたちとも定期的に交流している

編集部

英語に自信がないと海外の方との会話に躊躇してしまいそうですが、児童たちは英語のスキル以上に大切なことがあるとわかっているのですね。

溝田校長

そうですね。大人になればなるほどきれいな英語を話さなくてはならないと身構えますが、海外の方の立場からすれば、英語の正確性よりも話そうとしてくれる姿勢の方がはるかにうれしいことです。身振り手振りや簡単な英単語だけでもコミュニケーションはできるので、まずは積極的に関わることが大事だと、児童たちにはよく話しています。

田端先生

男子校ですから、女の子の目が気にならないのも1つの要因かもしれませんね。失敗しても、笑われてもOKという環境があるからこそ、気軽にコミュニケーションを図れていると感じます。

編集部

異性の目を気にせずに振る舞えるのは、男子校ならではの良さですね。

溝田校長

はい。国際交流といっても、基本はやはりコミュニケーションです。日本人同士でも、まずは隣のお友達やクラスメイト、先輩や大人などとコミュニケーションがとれることがまず大前提。そのうえで、国の違いによる難しさ、楽しさがありますから、海外の方と交流することでたくさんの発見や驚きを得られます。ですから、積極的なコミュニケーションには特に注力しています。

編集部

ネイティブ教員による毎日の英語教育だけでなく、海外の方と日常的に触れ合える環境やコミュニケーション力の育成が、精道三川台小学校のグローバル教育の要であると感じました。

小学生も現地にホームステイ。夏休みのオーストラリア研修

精道三川台小学校のオーストラリア研修での様子

▲オーストラリア研修で現地の学生との交流を楽しむ児童

編集部

精道三川台小学校にはたくさんの海外の学生たちが訪問していますが、御校の児童が海外を訪れる機会もあるのでしょうか。

溝田校長

はい。小学5年生から高校2年生までが参加する夏休みの海外研修を用意しています。オーストラリアの姉妹校に2週間から3ヶ月ホームステイするプログラムです。毎年希望者が多いことから、選考して2,3名の小学生が参加しています。

編集部

海外研修を希望される生徒が多いのですね。小学生も保護者同伴ではなく現地にホームステイするのですか。

溝田校長

はい、現地のホストファミリーのもとでホームステイさせていただいています。完全に日本語が通じない環境で生活するのですが、ホームシックにもならずに楽しんでいる児童ばかりですね。本当によく頑張っていると思います。

夏休みにオーストラリアを訪れると、季節はちょうど真逆の冬です。季節も環境も日本と全く違う、日本語も一切通じずに英語を話すしかない状況の中で、たくさんの学びを得ていると感じます。必要に迫られると英語を話さざるを得ないため、児童たちの実践的な英語力アップにつながっています

編集部

精道三川台小学校のオーストラリア研修は、文化や環境の違いを体感したり、リアルな英語力を身につけたりする貴重な体験になっていることがわかりました。

全国的に珍しい「小中高一貫男子校」。精道三川台小学校でのスクールライフ

精道三川台小学校の生徒たちの様子

編集部

ここからは、精道三川台小学校での日常的な学校生活についてお伺いします。御校は小中高一貫の男子校ですが、中学生や高校生との関りもあるのでしょうか。

溝田校長

はい、例えば体育祭を小学1年生から高校生までの縦割りでチームで取り組むなど、中高生と関わる機会がたくさんあります。

私たち教員は普段の話し方や児童との関わり方に留意し、たくさん相談に乗ったり、叱るときには叱ったりと、児童たちの見本となる身近な大人でいたいと思っています。同時に、児童たちにとって中高生のお兄さんたちは、優しくて格好いい憧れなんですよね。身近に年齢の近い憧れの存在がいることは、本校の魅力の1つだと感じます。

編集部

小学生が身近なお兄さんたちの活躍から刺激を受けることは多そうですね。

田端先生

そうですね。体育祭では高校2年生が団長となり、青・赤・白・黄の4色に分かれて競技に取り組みます。チームごとに応援の方法を考えて練習するのですが、小学校1年生はまだ体力もついていなくて、演武もなかなか覚えられません。そんなとき、高校生・中学生のお兄さんたちが、怒ることなくうまく児童を引っ張って一緒に練習しているんです。最終的に、1年生は中高生の真似をしながらちゃんと演舞を踊れるようになります。とても微笑ましい光景ですね。

編集部

中高生にとっても、小学生との関わりが自身の成長のきっかけになりますね。

溝田校長

そうですね。体育祭が終わったあと高校生がよく「小学生の先生ってすごいですね」なんて口にします。「そうだろ」って返すんですけどね。小学生にとっても中高生にとっても、お互いの関わりが良い刺激になっていると感じます。

田端先生

体育祭では、保護者の方が子どもたちの姿に涙されるシーンもよくありますね。小学1年生から高校3年生まで並んでいる姿を見ると、成長の過程を思い返して感動されたり、今後の成長に想いを馳せたりされるのだと思います。

編集部

小中高一貫の男子校の特徴を生かし、幅広い年齢の学生たちが共に学び合い、支え合えるのはとても素敵な環境ですね。

放課後をより充実した時間に。「セイドー・アフタースクール」

精道三川台小学校のアフタースクール「どろんこ」での活動

▲「セイドー・アフタースクール」で裏山遊びを楽しむ児童たち

編集部

精道三川台小学校は、放課後学習にも力を入れていると伺いました。どのような活動をされていますか。

溝田校長

精道三川台小学校では、放課後の時間を活用した「セイドー・アフタースクール」という活動を行っています。児童たちに興味のある活動を体験してもらおうと、ミニバスケットやサッカーなどの課題クラブ、英語プログラム、囲碁や将棋などいろいろなプログラムを用意しています。

編集部

小学校で習い事ができるような楽しさがありますね。特に人気のプログラムは何でしょうか。

溝田校長

低学年の児童に一番人気があるのは、本校の裏山で遊ぶ週に1回の屋外活動「どろんこ」ですね。裏山の斜面にお尻をつけて滑り降りたり、虫取りをしたり、竹林の竹で工作をしたりと思い思いの活動を楽しんでいます。

編集部

自然豊かな精道三川台小学校ならではの放課後活動ですね。

溝田校長

そうですね。季節によって山の風景は変わりますし、晴れの日と雨降りの日でもやはり様子は異なります。冬にはみんなで焼き芋を焼いて食べて帰ったこともありました。四季折々の自然を五感で感じられる、貴重な体験になっていると思います。

編集部

授業や体験学習、グローバル教育だけでなく、放課後の時間も使って児童たちの豊かな学習体験ができるのは、精道三川台小学校の大きな魅力の1つだと感じました。

精道三川台小学校のアフタースクールの様子

▲身体を動かすものだけでなく、自主学習や囲碁・習字・ロボコンなど幅広いプログラムがある

精道三川台小学校からのメッセージ

精道三川台小学校校長の溝田先生と広報部部長の田端先生

▲今回お話を伺った精道三川台小学校校長の溝田先生(左)、広報部部長の田端先生(右)

編集部

最後に、精道三川台小学校に関心のあるお子さんや保護者の方に向けてメッセージをお願いします。

溝田校長

精道三川台小学校は、男子児童の教育に特化した学校です。教員も男性がほとんどで、授業も運動も普段の遊びも、子ども時代に男の子がどんなふうに過ごしてきたかよくわかっています。男の子の押し引き、差し引きの加減がわかるため、男子児童がやりたいことを許容しながらのびのびと取り組めるよう指導しています。

小学生は、成長のタイミングに合わせてある程度自由に取り組む環境がないと、次に向けて成長できない敏感な時期です。そんな児童たちの状況に合わせて、のびのびと自由に過ごせるのが当校の一つの校風だと思っています。ぜひ一度足を運んでいただきたいですね。

田端先生

精道三川台小学校の児童たちはみんな学校が大好きで、もちろん無理はさせないのですが、少し体調が悪くても「登校したい!」と言ってくれるような児童ばかりです。本当に学校生活を楽しんでくれていると感じます。また、素直で明るい児童が多いのも本校の特徴であり、伝統です。

子どもは都合が悪いときに、嘘をついてその場をしのごうとしたり、正直に言わずにやり過ごそうとしたりすることがありますよね。でも、本校の児童には本当のことをきちんと言える大人になってほしいと願っています。「悪いことをしちゃった」と正直に伝えてくれれば、叱るどころか「よく言った」「えらい」と褒めるようにしています。だからこそ、児童たちは素直にまっすぐに育ってくれていると感じますね。

男子児童がのびのびとまっすぐ成長できる本校に、ぜひ関心を持っていただけると嬉しいです。

編集部

今回の取材では、精道三川台小学校の男子児童の個性や関心を伸ばす探究学習、コミュニケーションを大切にされたグローバル教育など、たくさんの魅力を知ることができました。ありがとうございました!

精道三川台小学校の音楽の授業

精道三川台小学校の卒業生・保護者の口コミ

精道三川台小学校の休み時間の風景

▲男子だけでのびのびと休み時間を過ごす児童たち

最後に、精道三川台小学校の卒業生・保護者の口コミをご紹介します。

(卒業生)少人数ならではの個別指導が魅力的でした。丁寧な指導で「自ら考え、学ぶ力」を習得できるよう、学習面のみならず生活面でもサポートしていただきました。

(保護者)カトリックの教育理念でいろいろなことを判断するための価値観を養える環境です。カトリックの教えを強要されることはありません。男子校ということもあると思いますが、子ども達が生き生きしており、きちんと挨拶をしてくれます。何より息子が、学校へ行くのを毎日楽しみにしています。

(保護者)ポスムスという言葉で表現される自主性を尊重し、また育てていく理念は素晴らしいと思います。授業参観に行ってみると、各担任の先生が工夫して授業を組み立てているのがわかります。少人数クラスであり、一人ひとりに配慮した授業がなされていると思います。

少人数で手厚いサポートが受けられる精道三川台小学校の学習スタイルや、男子学校ならではののびのびとした校風に対する高い評価が見られました。

精道三川台小学校の学芸会の風景

▲学芸会「あじさい劇場」で練習の成果を見せる子どもたち

精道三川台小学校へのお問い合わせ

精道三川台小学校の1泊2日低学年親子レクリエーションの様子

▲低学年で実施する1泊2日の親子レクリエーションで自然の生き物と触れ合う

運営 精道三川台小学校
住所 長崎県長崎市三川町1234-1
電話番号 095-845-6846
問い合わせ先 https://www.seido.ed.jp/admission/1722/
公式ページ https://www.seido.ed.jp/

※詳しくは公式ページでご確認ください