和氣(わけ)神社は岡山県の南東部に位置する和気町(わけちょう)に鎮座しており、JR山陽本線「和気駅」から約4km、山陽自動車道「和気IC」より約10分に位置しています。
和氣神社の眼前にある日笠川を渡り境内に足を踏み入れると、外界と遮断され厳かな気持ちになる、神聖な領域が広がります。社殿は宮大工による精巧な作りとなっており、御本殿は文化財に登録されています。
和氣神社の七五三詣の時期には、境内のもみじが綺麗に紅葉し、記念撮影にぴったりなスポットがたくさんあります。駐車場は約600台も停められるので、参拝者が多いシーズンでもゆとりのある参拝を行えます。
今回は和氣神社で宮司を務める小森さんにインタビュー取材を行い、和氣神社における七五三詣の特徴や観光としての見どころなどを教えていただきました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
イノシシが邪気から守る!奈良時代からの歴史がある「和氣神社」
奈良時代ごろには鎮座していたと言われている和氣神社は、岡山県南東部を治めていた豪族 和気氏の祖神をお祀りしたのが創建だと伝えられています。
御祭神は和気氏の始祖「鐸石別命(ぬでしわけのみこと)」「弟彦王(おとひこおう)」を始め和気氏の祖神8柱と応神天皇が祀られています。なかでも平安京を造営し、道鏡事件で天皇の位を守った「和気清麻呂公」をお祀りしている神社として親しまれています。
和気清麻呂公の姉「和気広虫姫」は孤児83名を自分の養子として育てたことから「子供の守り神」として崇敬されています。
また、御祭神の「和気清麻呂公」がイノシシに助けられた故事により、和氣神社では狛犬がイノシシになっているのも特徴の一つです。
▲和氣神社の鳥居や拝殿の前には、聖域を邪気から守る狛イノシシが設置されています。
和氣神社における七五三詣の特徴や過ごし方
和氣神社では、3歳・5歳・7歳の子どもの健やかな成長を神様に感謝する「七五三」の御祈祷を受けられます。御祈祷の流れや授与品について詳しくお話を伺いました。
ご祈祷までの流れや、空いてる時期、初穂料
七五三詣ができる時期を教えてください。
主に10月下旬から12月初旬まで承っています。この期間外でも、お問合せいただければ対応は可能です。
七五三のご祈祷の流れについて教えてください。
当社でのご祈祷は、予約制になっております。まずは電話や、インターネットの予約フォームからご予約ください。予約は半年以上前からでも可能です。ご予定が決まり次第行っていただければと思います。
公式:和氣神社(ご祈祷予約フォーム)
当日や直近のご予約も可能ですが、ご希望の時間に承れない場合もありますので、早めにご予約いただけることをお勧めします。
当日は、社務所の祈祷受付所にてお名前等をご記入いただき、お初穂料(お祝いするお子さん1人5,000円〜)をお納め後、待合室でお待ちいただきます。
用意ができましたら、祈祷殿へご案内します。ご祈祷の所要時間は約20分です。
ご祈祷では、子供の守り神と親しまれる当社でご神徳に触れていただき、子供たちが健やかに成長されることをお祈りいたします。終わりましたら、授与品をお渡しします。
七五三詣で混雑しづらい曜日や期間、時間帯があれば教えてください。
10月下旬から12月初旬の七五三詣の時期は平日や土日祝日の14時以降が、さほど混雑せず、ご家族・ご親族の皆様で御社殿にお入りいただけます。土日祝日の昼頃までは、ご家族のみの昇殿になる場合があります。お連れ様の人数が多くなりそうな時は事前にお知らせください。
▲七五三詣の時期の土日祝日は特に多くの人が訪れます。早めの予約がお勧めです。
授与品:千歳飴・お守り・文具セット・絵馬
七五三詣の授与品はどのようなものを受けることができますか?
ご祈祷を受けられた方には、千歳飴、御守、文具セット、絵馬を授与しています。絵馬は記入して、境内の絵馬殿にご奉納ください。
写真撮影:七五三の着物を着た狛イノシシの前での撮影が人気!
写真屋さんなどに依頼して、七五三の撮影を行いたい場合、境内での撮影も可能でしょうか?
可能です。祈祷殿と立ち入りを制限している場所以外でしたら自由に撮影してください。
七五三詣の記念に境内で写真撮影をする場合、どの場所での撮影がおすすめですか?
七五三の時季には、狛イノシシが七五三の衣装を纏います(11月初旬~下旬)。その前で撮影されている方が多いです。
▲七五三の衣装を着た狛イノシシは子供達からも人気です。
▲左右の狛イノシシで、それぞれ記念写真を撮ってくださいね。
また、時節柄境内のもみじが色づくので、そちらで撮影されている方もおられます。
▲和氣神社では、紅葉狩りのスポットとしても多くの方が訪れます。
▲和氣神社の紅葉は、散策にも撮影にもピッタリですよ。
七五三詣の会食:和気町のお店で特別なお祝いの日に
和氣神社の周辺に家族で食事会のできる、おすすめの飲食店はありますか?
和気町内にある、「割烹新まつや」は完全個室があり、ご親族一同で落ち着いてお食事ができます。
「和蔵」はオムライスの専門店で、小さなお子様でも楽しむことができますよ。
また、「和気鵜飼谷温泉」は個室で食事ができ、温泉も楽しむこともできます。宿泊もできるので、お子さんが成長したお祝いに、旅館で特別な1日にしてみるのもいいかもしれません。
参考:食べログ(割烹新まつや)
参考:和蔵
参考:和気鵜飼谷温泉
和氣神社の境内における見どころ
境内を散策する際に、おすすめのポイントや見どころを教えてください。
当社では狛イノシシの他に、直接撫でることができる、備前焼の「撫で猪(なでしし)」を設置しています。お子さんの健やかな健康を祈りながら猪を撫でてみてください。
社殿は宮大工田淵勝義の作で、文化財に指定されています。本殿・幣殿釣殿拝殿・随神門が一連の建物群になっており、調和の取れた美しい配列になっています。
▲全体から細部まで美しい社殿が魅力です。
また境内には、御祭神「和気清麻呂公」の銅像や、国歌で歌われるさざれ石、茶室芳和亭などがあり、和気町立歴史民俗資料館も隣接しています。ご祈祷の際に、和気町の歴史にも触れてみてください。
▲和気清麻呂公の銅像(彫刻家「朝倉文夫」作)
四季折々の花の名所として多くの人が訪れる
境内や周辺では四季折々の花などが咲き、四季の移ろいを感じることができます。春には外苑芳嵐園(ほうらんえん)の桜、藤公園の藤、秋にはもみじ山の紅葉、冬には「太郎冠者」という品種のツバキが楽しめます。
▲外苑芳嵐園(和氣神社の外苑)には、約300本の桜が植えられており、花見の名所となっています。
▲和氣神社のすぐ隣にある藤公園。幻想的な景色が広がります。
▲藤の花が咲く時期にはライトアップイベントも行われます。
▲境内には約120本ものツバキが植えられています。
和氣神社の口コミ・評判
ここまでのインタビューを振り返ると、和氣神社は狛イノシシや和気清麻呂公、文化財に指定されている社殿など、非常に見どころが多い神社だということがわかりました。
四季に応じて桜や藤の花、紅葉、ツバキと、様々な花が咲き乱れ、景色を堪能できるので、七五三詣シーズン(10月下旬から12月初旬)以外の時期にご祈祷して、家族の思い出の写真を撮影するのもいいかもしれませんね。
小森さん、この度は七五三詣に関してインタビューにお応えいただきありがとうございました。
ここからは和氣神社の口コミや評判を紹介します。
厳かな雰囲気で落ち着く。
歴史の授業で習った、あの「和気清麻呂」を祀っている神社と知って感動した。
綺麗な自然の中で子供たちが大変喜んでいた。
桜や藤、紅葉など見どころがたくさんある。シーズン中は参拝者も多く賑わっている。
狛イノシシの七五三の衣装は毎年好評で、記念写真の撮影スポットとなっているようです。
初詣や桜のお花見、紅葉狩り、藤の花見など、普段から和氣神社へ訪れている方も多く、「七五三詣は和氣神社に決めていた」という声も上がっていました。
和氣神社のご祈祷予約・料金(初穂料)
初穂料 | 一人5,000円、7,000円、10,000円、20,000円 |
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ご祈祷予約 | 【電話】 0869-93-3910 (電話予約受付時間:8:00〜17:00) 【インターネット】 和氣神社(ご祈祷予約フォーム) |
和氣神社において七五三詣のご祈祷を希望する場合は、事前予約が必要です。(希望日の半年以上前から予約可能)
当日や直近の予約も可能ですが、希望する時間に受けられない場合もあります。七五三の主な時期となる10月下旬から12月初旬は、平日ならあまり混雑しておらず、土日祝日でも14時以降は比較的空いているようです。(ご祈祷受付時間は9:00〜16:00)
その期間以外でも事前に問い合わせれば、七五三詣をすることができます。
また、混雑具合によってご家族のみの昇殿になる場合があります。親族も昇殿を希望される場合は、平日に参拝した方が良さそうです。
和氣神社の基本情報(アクセス・受付時間)
住所 | 〒709-0412 岡山県和気郡和気町藤野1385(藤公園隣り) |
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連絡先 | 0869-93-3910 |
アクセス | 【車】 山陽自動車道「和気IC」より約10分 【電車】 JR「和気駅」よりタクシーで約10分 |
社務所の対応時間 | 9:00~16:30 |
駐車場 | あり(約600台) |
公式URL | http://wake-jinjya.com/ |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。